太陽系の第4惑星「火星」。硬い岩石の地表を持つ地球型惑星であり、何度も探査が行われています。さて、その火星探査ですが、過去に45回のミッションが行われ、なんと29回も失敗しています。成功したのは17回、部分的に成功が2回とのことです......。では、なぜ失敗してしまったのでしょうか?
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■中にはおばかな原因も......火星探査失敗の歴史
これまでに火星探査に向かった探査機のうち、約3分の2がなんらかのトラブルを起こしており、ほとんどが失敗しています。例えばロシアの場合。旧ソ連のものを全て含めても、一機も成功していません。アメリカでも21機中8機が故障しています。日本の探査機『のぞみ』も失敗していますね。
ではどんなことで失敗してきたのでしょうか? いくつかの失敗例をご紹介します。
●制御システムの故障
比較的多いのがこの故障。1960年のソ連の『マルス1M』や1962年の『マルス1号』などがこの故障で失敗に終わりました。
●通信システムの故障
1964年のソ連の『ゾンド2号』などがこの故障で失敗。『ゾンド2号』は火星には接近できたものの、このために観測が行えず、地球にデータを届けることができませんでした。
●交信途絶
原因不明の交信途絶も多く、いくつもの探査機が失敗に終わっています。あまりに不可解なために「大銀河のグールがいる」「大いなる宇宙の悪霊がいる」とまでいわれたりするのだとか。
●推進ロケットの不調
火星周回軌道投入前にロケットが故障し失敗するケースも数多くあります。1996年のロシアの『マルス96』、1998年の日本の『のぞみ』、2011年のロシアの『フォボス・グルント』などが推進ロケットのトラブルで失敗に終わっています。『フォボス・グルント』は太平洋に落下しました。
●計算ミスで......270億円がパー!
一番悲しい失敗理由がこちら。1998年のアメリカの『マーズ・クライメイト・オービター』は、ヤード・ポンド法とメートル法を混同して計算してしまうミスを犯し、火星の地表に衝突。約270億円(当時換算)のコストを掛けた機体が台無しになってしまいました。これは「史上最も高くついた計算ミス」だそうです。
過去にはこうした理由で失敗してきたそうです。ただ、火星探査は人類の起源や地球の過去を知ることができるかもしれない大事なミッション。お金は掛かりますが、これからも諦めず挑戦し続けてほしいものです。
(中田ボンベ@dcp)
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