嫌な仕事が「好き」にかわる瞬間「スキルが上がった」「周囲からの評価が上がった」

最初は苦手だと思っていた業務でも、続けていくうちに「わかる」「できる」と感じることがあるはず。そして、「この仕事を選んで良かった」と、嫌いなことが「好き」に変わることもあるようです。どのような瞬間に仕事を好きになるのか、社会人に聞いてみました。

▼こちらもチェック！
自分のやっている仕事が「好き」と言い切れる社会人は約4割！ その理由は？

Q.最初は嫌だと思っていた仕事が好きになった経験はありますか？

　はい......103人（21.5％）
　いいえ......376人（78.5％）

仕事が好きになった経験を持っていない人が多いのが気になりました。それでも、2割以上は嫌いな仕事を克服しているようですね。どうしてそう思えたのか、理由を聞いてみました。

■スキルが上がった

・企画業務。長くやれば愛着もわく（女性／30歳／自動車関連）
・書類のテンプレートの作成。自分の作ったテンプレートが使われていると、嬉しくなる（女性／31歳／ソフトウェア）
・来客の統計作業。この数字を活かせば独自の新しい来客システムを作れる! と思うようになった（男性／35歳／機械・精密機器）
・プログラミングができるようになり、余裕をもって作成できるようになると技術を磨きたくなった（女性／35歳／情報・IT）
・ひたすら機械の修理。機械が直って、再び動くのを見てやりがいを感じるようになった（男性／32歳／機械・精密機器）

最初は苦手だった仕事でも、スキルアップすることで仕事が楽しくなったようですね。コツコツ努力を続けていたことが実った証。仕事のコツをつかめたとき、「好き」に変わるのでしょう。

■周囲からの評価が上がった

・物流の発注の仕事。最初は怒られてばっかりだったが、頼られる存在になってからは好きになってきた（女性／32歳／食品・飲料）
・事務的な仕事。何の役に立つのかわからなかったが、会社に必要なことだと理解してから好きになった（女性／37歳／情報・IT）
・電話応対。いろいろマナー本とか見てみて、応対がうまいと先輩に褒められたから（男性／26歳／情報・IT）
・社内の細かい業務の仕事。皆がやらないことをしていると感謝されるから（男性／29歳／商社・卸）
・最初はどんなきつい仕事だろうとびくびくしていたが、入社3カ月目にものすごいミスをやってしまって。それを乗り越えてからは、大半のことがそのときの経験よりマシだと思えるようになり、「なんでも来い!」になった（女性／32歳／運輸・倉庫）

社内でのコミュニケーションがうまくいったら、日々の仕事もスムーズに行くようになり「好き」になったという意見も。周りの人のためにも頑張っているうちに、気がついたら頼られるようになって、やりがいを感じたのかもしれませんね。

■取引先や社外の人とうまくいくようになった

・問い合わせ業務。お客さまからの問い合わせは厄介な内容が多いが、そのぶん解決した際にお客さまと信頼関係が築けて仲良くなれた（女性／31歳／情報・IT）
・社外と関わる仕事。関係が深まると、話もスムーズにいくようになった（女性／28歳／運輸・倉庫）
・取引先の人と頻繁に会うこと。もともと人見知りで知らない人に会うのは苦手だったが、取引先（医師、看護師）の人と話すと医療関係に対する知識が深まり、仕事だけでなく実生活にも役に立つことが多かったから（女性／33歳／医薬品・化粧品）
・生徒の悩みを聞く。わがままな愚痴を聞き続けた結果、その生徒が自分を信頼してくれて、卒業後も連絡をくれること（男性／38歳／学校・教育関連）
・お客さんと直に触れられるのが、じわじわと楽しくなってきた（女性／32歳／団体・公益法人・官公庁）

多くの人とかかわる職種の場合は、社外の人や顧客との関係がうまくいくようになったとき、仕事が充実してきたというコメントが目立ちました。場数を踏んでいくことによって、自然に仕事の流れを体得するケースが多かったです。

最初はできなかったことでも、努力することによって次第にできるようになるということがわかりました。ステップアップするごとに、仕事のやりがいも感じてくるようです。

仕事は大変だと思い込んでいる人が多い中、仕事を好きになれる人というのは、つねに努力を惜しまないもの。特別なことをしなくても、日々の業務をがんばることが仕事を「好き」になる秘訣なのかもしれませんね。

文・OFFICE-SANGA 渡邉久美子

調査時期：2014年4月
アンケート：フレッシャーズ調べ
集計対象数：社会人479人（インターネットログイン式アンケート）