「5月病対策」としては、まず、規則正しい生活をして、ゴールデンウィークを挟んで崩れ気味になっている生活リズムを取り戻すことが大切。平日に朝7時に起きているのなら、休日に8時か9時くらいまで寝るのはOKですが、昼過ぎまで寝るなどして、基本的なリズムを大幅に崩さないようにしましょう。
また、疲れ気味の人は、徹夜での飲みやカラオケなど、ハードな遊び方は避けた方が無難。
「特に今年は、震災の影響で心にダメージを受けている人が多いので、5月いっぱいは、入念なセルフケアをしてリラックスして過ごすことをオススメします。適度に体を動かし、6時間以上のたっぷりの睡眠と、たんぱく質、ビタミン、ミネラルを含んだ食事をしっかり摂って、心身の疲労回復を心がけて」(同)
もし万が一、「5月病かな?」という症状が出てしまった場合は、上司や先輩に相談して残業を免除してもらい、しばらく定時に帰るようにしてみましょう。
「通常は、一時的に抑うつ状態になっても2〜3日経てば直ることが多いのですが、1〜2週間様子を見ても症状が改善しない場合は、病気の可能性があります。早めに心療内科や精神科で診察を受けてください」(同)
入社してすぐの時期こそ、「頑張って周囲に認めてもらいたい!」と思うかもしれませんが、これまでとはまったく違う生活が始まるのですから、なかなかなじめなかったり、疲れやすくなったりするのは当然。無理をし過ぎず、気を楽にして、少しずつ心と体を慣らしていきましょう。
文●本居佳菜子(エフスタイル)
奥田弘美先生プロフィール:
精神科医師。作家。メディカル&ライフサポートコーチ研究会代表。神奈川・東京の2か所の病院で臨床医をしながら、執筆、講演など幅広く活動。精神科・内科の医療知識とコーチングを融合させ、分かりやすく楽しいセルフメンタルケア法「セルフサポートコーチング法」を提案。ビジネスパーソンのメンタルヘルスケアに今、もっとも力を入れている。著書に『うつが逃げ出す50のコツ』、『草食系ビジネスマンのためのストレスフリー仕事術』などがある。
ブログ「精神科女医が薦める心のデトックス&コーチング・カウンセリング」: http://medical-life.jugem.jp/
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