こんにちは!リリースピッカーの杏奈です。ひとり暮らしをして、働き出して、社会に出て…ようやくわかる親のありがたみ。今回はそんな親に感謝していることに関するお話しです!
株式会社 R&Gは、男女349人を対象に「親に感謝していることに関する意識調査」を実施し、そのデータをランキング化した。
新生活を迎える時期やライフステージが変化するときは、改めて親に対する感謝の気持ちを感じる機会。あなたは親に感謝している?また、どんな点に感謝している?
人が「親に感謝していること」を知ることは、子育て中の人や将来親になる人にとって「親として子どもにどう接したらいいか」「子どもに何を与え、伝えたらいいか」を考えるヒントにもなる。
そこで今回、株式会社R&Gは、男女349人に「親に感謝していること」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめた。
調査結果に対して、心理カウンセラーの藤井雅子氏より考察されている。
【調査結果サマリー】
・親に感謝していること1位は「進学できた」
・親に感謝したタイミングは「社会人になったとき」
・親に感謝を伝えている人は58.5%
・親に感謝を伝える方法は「プレゼントを渡す」
社会人の男女349人に「親に感謝していること」を聞いたところ、圧倒的1位は「進学できた(24.4%)」だった。2位「産み育ててくれた(12.9%)」、3位「束縛されなかった(9.7%)」が続く。
金銭面でのサポートや、子どものやりたいことを尊重してくれた親の姿勢に感謝している人が多くなった。
例えば進学や習い事に関しては、金銭的余裕がないと「お金がないから習い事はできない」「進学は諦めてくれ」と言われかねない。一方理解がないと、「プロになるわけじゃないのに、音楽やダンスを習ってどうするの」「周囲で大学進学した人はいないから、あなたも大学に行く必要はない」などと言われてしまうことがある。
また、健康、食事、常識など、生活習慣について親からの良い影響が大きく、感謝している人も多くなった。
・大学まで通わせてもらったこと。大学に行けたおかげで就職できたから(20代 女性)
・両親が二人とも高卒で私の大学進学なんて予定していなかったのに、私が「高校で進学校に行き、大学に行きたい」と言ったら何とか頑張って願いをかなえてくれたから(30代 女性)
・あまり裕福な家庭ではなかったが、私立の中学・高校へ行かせてくれたこと。私立に行くことで、学力アップにつながったから(50代以上 男性)
とくに大学や専門学校へ進学させてもらったことに対して、感謝している人が多くなった。進学と同時に一人暮らしを始めた場合は家賃や生活費がかかりますし、進学するために塾へ通うなら塾代がかかるなど、進学に関する親の負担は大きいものになるから。
本人は経済的負担を考えて進学を諦めそうになっていたものの、親が「やりたいことがあるなら進学しなさい」と援助・応援してくれたケースも。
自身の子どもが進学するタイミングなど、大人になってから親の苦労に気づいた人も多いという。
・大人になるまでしっかり育ててくれたこと、すべてに感謝。今自分が親になって親の苦労がとてもわかり、大人になるまで育てることは大変だと感じているから(30代 女性)
・出来の悪い私であるにも関わらず、きちんと育ててくれたこと。普通なら投げ出しそうなところを、じっと耐えてくれたから(50代以上 女性)
子どもが独り立ちするまで育てるのは苦労をともなうもの。衣食住を整えて教育の機会を与えるのはもちろん、子どもと向き合って、ときには喧嘩したり悩んだりしながら子育ては進む。
また医療技術が進歩してはいるものの、女性にとっては妊娠や出産も命がけで、安産でも大きな苦労や痛みをともなう。
こうした親の苦労や愛情を改めて振り返ることで、感謝している人も多くなった。
・あまり干渉せず、自由にさせてくれたこと。凝り固まった考えをしないで生きていられる(30代 男性)
・「勉強しろ、◯◯しろ」など、口うるさく言われなかったこと。自分の人生を自由に決めさせてくれたこと。自分のことを自分で決断できる能力がついたと思う。また他人のせいにせず、自分で責任を取れる人間になった(40代 女性)
「生活態度や交友関係が自由だった」という人が多くなっている。自由に子ども時代を過ごしたことで、「柔軟な思考が身についた」「自主性や責任感が身についた」などのメリットを感じている人も多くなった。
親はつい「勉強しなさい」と言いたくなるが、親が言わなくても必要と感じたら学習に取り組む子どももいるとわかる。
また人生における大きな選択である「進学」「就職」「結婚・子どもの有無」について、親から強制されなかったことに感謝している人も。価値観の多様性を認めてもらえたことに感謝している人も多いという。
・虫歯がほとんどない口内環境になるよう、産み育ててもらったこと。同僚で「歯が痛い」と辛そうにしている人がおり、虫歯のせいで集中力を奪われることが想像できるから(30代 女性)
・比較的健康で丈夫な体で生んでくれたこと。ほとんど怪我や病気をしないから(30代 女性)
・今まで病気らしい病気に罹ったことがなく、医療負担がほとんどなかった(50代以上 女性)
50代以上の人が回答者の4割以上を占めており、年齢を重ねてから「健康に産み育ててくれたありがたみ」を実感する人も多いとわかる。年齢を経ると、生活習慣病にかかったり、体力の衰えを感じたり、友人が亡くなったりすることも増えてくるため、改めて健康の大切さを実感するのだろう。
遺伝だけではなく、小さいころからの食生活や生活習慣など、親が植え付けてくれた健康的な習慣に感謝している人もいた。
・幼少期からお金面に関して不安なく過ごせた。大人になって、金銭的な不安のないことの良さがよくわかる(30代 女性)
・いざというときに金銭的な支援をしてくれたことです。もし支払えなければどうにもならなかったであろう状況で、すぐにサポートしてくれたからです(50代以上 男性)
金銭面に不安がないと、金銭的な理由で「進学」「習い事」「お出かけ」「買い物」を我慢することが少なくなる。子どもころはあまり感じないかもしれないが、成長するにつれ「周囲との差」「大学・専門学校進学にかかるお金」が見えてくると、お金で苦労しないありがたみがわかる。
また子どものころだけではなく、就職・結婚してからも親に金銭的な援助をしてもらったケースも。子ども世代にとって、親の経済力は大きな助けになっている。
・習い事や塾などに、文句を言わずに送迎してくれたこと。当時は当たり前だと思っていたが、実際に子どもを育て仕事帰りに習い事の送迎をするのは、意外と大変だった(30代 女性)
・たくさんの習い事を惜しみなくさせてくれた。新しいことへのチャレンジも、ハードル高く感じない。フットワーク軽く動ける(40代 女性)
・子ども時代の習い事(ピアノや習字)。字は一生ものなので、恥ずかしくない程度に書けて感謝しています。またピアノを習わせてくれたことで、今は趣味にも生かせています(50代以上 女性)
習い事を体験することで、趣味や人間関係の幅が広がり、「今も役に立っている」と感じている人も多くいる。習い事で得たスキルのほか、チャレンジ精神やフットワークが身についたというコメントも。
また、習い事をするにあたっては金銭面のほか、送迎などでも負担がかかる。そのため習い事にかかる手間の面で感謝している人もいる。
・学校に行くとき、昼の弁当の用意をしてくれました。「働きながら弁当の支度をするのは難しいことだ」と、自分が会社に行くようになって初めて知り、苦労してくれた親に感謝しています(20代 男性)
・毎日手作りでおいしい食事を用意してくれたこと。自分が親になって、家庭料理を毎日作る大変さがわかった。愛情たっぷりのごはんを食べさせてくれたことに、すごく感謝している(40代 女性)
毎日の食事は身体づくりや健康維持に欠かせないが、作る側は手間がかかって大変なこともある。
とくに「親が共働き」「ワンオペ家庭」「兄弟・家族が多い」といった場合は、家事が大変。そのため自分で家事をするようになって、親が作ってくれたおいしくて健康的な食事のありがたみを感じる人も多くなった。
・礼儀作法や言葉遣いに厳しかったこと。箸の持ちかたや話し方を褒められることが多い(20代 女性)
・食事のマナーを教わったこと。社会人として会食する機会があり、恥をかくことがなくて感謝している(30代 女性)
・「相手が嫌がることはやらない」「嘘はつかない」「挨拶は大きな声で」など、人間形成の根幹となることをしっかり叩き込んでくれたからです(40代 女性)
親から「食事のマナーや箸の持ち方」「話し方」などのしつけを受けたことについて、感謝している人が多くなっている。
食事のマナーは日ごろから身につけておかないと、大人になってふとした瞬間に、マナー違反の行動が出てしまうことも。ビジネスでの会食だと恥をかいてしまうこともある。
そのため、子どもの頃は厳しすぎるしつけに煩わしさを感じていた人も、社会に出てから「教えてもらってよかった」と感謝していた。
「親に対する感謝の気持ちを感じたのはいつか?」と聞いたところ、1位は「社会人になったとき(22.9%)」、2位は「子どもが生まれたとき(15.8%)」だった。
・働き出すと稼ぐ大変さがわかり、感謝の気持ちを抱くことが多かったです(40代 女性)
・結婚をしてすぐ強く感じ、出産を経験したときも改めて感じました(20代 女性)
・社会人になって寮生活をするようになってからです。親にいろいろしてもらっていたことを自分でする必要がありました(50代以上 男性)
・子どもができたとき。しつけや勉強など見ていてもどかしいときに、口出ししないことがどれほど難しく大切かを知った。自分で考えて行動できるように導くのは本当に大変(40代 女性)
子どものころに自分が見ていた親の年齢やライフステージになってみて、親の苦労を知る人が多いとわかる。
例えば社会人になったら「働いて稼ぐ大変さ」を感じ、親になったなら子育ての難しさや大変さを痛感する。そのため「親ってすごいんだな」「大変だったんだな」と感じやすいという。
また上位にランクインしたタイミングは、「社会人になったり進学したりして一人暮らし」など、親からの物理的・精神的距離が遠くなるタイミング。親からの支援を受けにくい状態になると、親からしてもらっていたことに思いをはせ、感謝するきっかけになるのかもしれない。
親に感謝を伝えている人は「よく伝えてる(15.5%)」、「たまに伝えている(43.0%)」が合わせて6割近くにのぼった。あらたまって親に感謝を伝えるのは照れ臭い気もしますが、きちんと伝えている人も多いという。
一方伝えていない人も4割以上いる。すでに親が他界していたり親の認知機能が低下していたりして、感謝を伝えたくても伝えられない・伝わらない状況を後悔している人も。
機会を見つけて「ありがとう」と伝えることは大切だとわかる。
親への感謝をどのような方法で伝えているかを聞いたところ、もっとも多かった回答は「プレゼントを渡す(36.4%)」、僅差の2位は「言葉で伝える(35.0%)」だった。プレゼントや言葉など、直接的な形で気持ちを表している人が多いとわかる。
一方で「顔を見てのプレゼントや言葉は照れ臭い」という人もいて、直接言葉にはしないものの、親を気遣って帰省したり手伝ったりしている人もいた。
・社会人になって初めての給料でプレゼントして伝えた(30代 女性)
・誕生日や父の日・母の日などに、何かプレゼントしている(40代 男性)
プレゼントのタイミングは「父の日・母の日」「誕生日」「クリスマス」「初任給やボーナスが出たとき」など。プレゼントの内容は、「両親が好きな食べ物・飲み物」「靴」「スイーツ」などが挙がっている。
「あらまっての感謝は恥ずかしいので、ちょっとしたものをプレゼント」というコメントもあった。
・誕生日などのイベント時は「いつもありがとう」と言っています(20代 女性)
・日常的に他愛のない会話をすることが親孝行につながると思っているので、感謝の言葉を伝えている(50代以上 女性)
日常的に親と会話して、感謝を伝える機会を逃さないようにしている人もいる。一方で誕生日や父の日・母の日など、親の存在をあらためて感じる機会に感謝の言葉を伝えている人もいた。
また「昔話になったときに伝える」というコメントもあり、育ててもらったことへの感謝を自然に伝える良いタイミングだと思われる。
・実家に帰れるタイミングがあれば、積極的に帰っている(20代 女性)
・両親も高齢になりましたので時間をつくって会いに行くようにし、たくさん話をするようにしています(50代以上 女性)
できるだけ頻繁に帰省するのは、行動で感謝を示す良い方法だという。帰省することでお互いに顔を見れて嬉しくなったり安心できたりする。
親が高齢になってきて健康上の不安などがあれば、体調を確認して話を聞いてあげるだけでも親にとっては頼もしく、親孝行になるという。帰省時に自分の子どもを連れて行き、親に孫の顔を見せて喜んでもらっている人もいた。
・現在母が足を怪我しておりリハビリの途中ですので、散歩や買い物を手伝うことでお返しとしたいです(30代 女性)
・歳をとってできなくなったことを代わりにしてあげる(50代以上 女性)
手伝いの内容は、買い出し、掃除・洗濯、料理、送迎、介護など。老々介護になっている場合には、子どもが手伝いに来てくれると、介護しているほうの親はかなり助かるのではないだろうか。
帰省したときに家事や病院の送迎をしている人もいれば、そもそも親の近くに住んで日常的に親の世話をしている人もいた。
・結婚するときに手紙として伝えた(30代 女性)
・言葉だと恥ずかしいので手紙を書くことが多い。「母の日」「誕生日」「クリスマス」などに手紙を渡すようにしている(40代 男性)
父の日や母の日のプレゼントに手紙を添える人や、親への仕送りに手紙を添える人が多数。プレゼントに添える小さなメッセージカード程度なら、照れずに書けそう。
親に感謝していることとしては「進学」「習い事」など教育面を挙げている人が多くなった。
「金銭面に余裕があったことで、やりたいことや進学を我慢せずに済んだ」「奨学金の返済に苦労しなくてよかった」という声も見られ、経済的な支援が大きかったと感じている人が多数。一方「経済的な余裕がないにも関わらず、進学を後押ししてくれたこと」に感謝している人もいた。
感謝するタイミングについては、就職や結婚などがきっかけになった人も多く、感謝したいタイミングですでに親が他界しているケースも。
感謝の気持ちを抱いたときに、恥ずかしがらずに伝えることの大切さもわかるアンケートとなった。
■藤井雅子氏の考察
今回のアンケート結果から、子どもにとって望ましい親の言動が見えてきますね。
まず、親への感謝を感じるのは大人になってからが大多数だということ。なので、育児中に子どもからの感謝を望んで恩着せがましい言動をすることは慎みましょう。
注目すべきは、3位の「束縛されなかったこと」です。子どものことが心配で「あなたのために」と口出しやダメ出しをする親は多いですが、子どもに必要なのは、親が自分の意思や選択を尊重してくれ、絶対的な味方になってくれることです。そうすれば健全な自己肯定感が育ち、将来自然とお互いに尊重・感謝できるような関係になっていくと思います。
▼監修者紹介
藤井雅子
心理カウンセラー
2006年~女性のためのカウンセリングルーム「メンタルエステ ココロの部屋」を主宰。慶応義塾大学卒業後、会社員、日本語教師、派遣社員などを10数年経験するなか心理を学び始め心理の世界へ。EAP(従業員支援)会社で不調者や休職者支援や研修、メンタルクリニックでのカウンセリングなどを経て、現在はいちばんやりたかったアダルトチルドレンのカウンセリングを中心に活動中。
【資格等】
公認心理師。キャリアコンサルタント。産業カウンセラー。レイキティーチャー。
2008年7月~ 第二東京弁護士会性別による差別的取扱い等に関する相談員
2015年4月~2020年3月 日本弁護士連合会ハラスメント相談員
【著書】
『オヤジの取説』(ゴマブックス)
『ココロを軽くする考え方のレシピ』(清流出版)
『「なぜか怒っている人」の取り扱い説明書』(PHP研究所)
『人はなぜ怒るのか』(幻冬舎)
2016年~『PHPスペシャル』で「働く女性のための相談室」を連載中
【調査概要】
調査対象:全国の男女
調査期間:2024年12月23日~2025年1月6日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:349人(女性312人/男性37人)
回答者の年代:10代 0.3%/20代 15.8%/30代 31.5%/40代 25.2%/50代以上 27.2%
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