【アプリやコーヒーで観光地の未来を守る?!】視点を変えて観光客と地域を繋げるサステナブル事例を紹介!  #Rethinkとは?

更新:2022/09/02

社会人ライフ

レジ袋の削減やエシカル商品の購入など、日常の中でSDGsに意識を向けることが当たり前になりましたが、非日常の“旅行”ではいかがでしょうか。

JTBの調査では、常生活でレジ袋や包装紙を辞退する人は71.3%に及ぶものの、旅行では36.7%まで減少。食品ロスの削減率は、70.5%→40.5%まで下がるというデータが発表されています。

そこで今回は、国内外のサステナビリティに関する情報配信メディア「IDEAS FOR GOOD」にて掲載されている中から、観光事業でSDGsにアプローチしている事例を紹介します!

教えてくれたのは、サステナブルな事業を支援するプラットフォーム「IDEAS FOR GOOD Business Design Lab」の開発責任者を務める宮木志穂さん。

「奔放な気持ちになりやすい旅行では、サステナブルな行動に繋げにくい」と、宮木さんは話します。

では、観光とSDGsを結びつけるには、どのように視点を変えればいいのでしょうか? 2つの事例から紐解いていきましょう。

【アウトドアメーカーが有機農業に参入?!】未来のために、本事業とは視点を変えたSDGs事業を行う企業事例をご紹介!  #Rethinkとは?

PROFILE

宮木 志穂 (みやぎしほ)

ハーチ株式会社 IDEAS FOR GOOD Business Design Lab開発責任者

◉―― 1994年東京生まれ。大学在学中に東北ボランティア、イギリス留学を経験。社会を良くするアイデアを発信する自社メディア「IDEAS FOR GOOD」の編集者兼ライターを経て、2020年3月に企業向けのプラットフォーム「IDEAS FOR GOOD Business Design Lab」を立ち上げる。現在は、開発責任者として企業の サステナブル・トランスフォーメーションの支援を行う。

【事例1】パラオではサステナブルな行動でローカル体験ができるアプリを導入

「経済活動のためには多くの観光客を呼び込みたいと思っても、人が来ることで地域が消費されてしまう危険性があります」と宮木さん。

現在、多くの観光地では、観光客の過度な増加によって、地元住民の生活や自然環境に悪影響を及ぼす「オーバーツーリズム」が問題となっています。この課題を解決するために、観光大国・パラオでは、ある取り組みをしています。

「パラオは、2017年12月に世界で初めて入国の際に環境保護誓約を設けた国。SDGsへの意識が高い国ではありますが、今年、『Ol’au Palau』というアプリを発表しました。旅行者は、パラオの自然や文化を大切にする行動をとると、アプリにポイントを貯められ、それを使って現地で特別な体験ができます。お金で体験を買うのではなく、サステナブルな行動の対価として体験できるという仕組みです。


※画像 【Palau Legacy Project】 Ol'au Palauより

例えば、地元の年長者と会ったり、タロイモのツアーに参加して地域の人と昼ごはんを食べたり、伝統的な釣りをしたりなど、用意されているのは地元の人でなければなかなか貴重な体験ばかり。観光客にローカル体験というインセンティブを与えることによって、効果的にサステナブルな行動を促すことができると、宮木さんはいいます。

「地域の人とのコミュニケーションをとることが、深く入り込むきっかけにもなり、自然と『この場所を大切にしよう』という行動につながると考えています。」

観光先の環境を守りつつ、ガイドブック等にはあまり載っていない、地元ならではの貴重な体験が出来る魅力的な仕組み。アプリで簡単にポイントを貯める事が出来るので、是非パラオに行った際はやってみたいですね!

→パラオのアプリについてもっと見てみる!

【事例2】“日本のウユニ”を守るために。コーヒースタンドで始まったサステナブルな投票

オーバーツーリズムの課題を解決しようという動きは、国内でも広がりつつあります。宮木さんが、その代表例として教えてくれたのは、2019年10月に香川県・父母ヶ浜でスタートした「コミュニケーションコーヒースタンド」というプロジェクトです。

「香川県・父母ヶ浜には“日本のウユニ”と呼ばれる素晴らしい場所があり、SNSで人気を集めたことでたくさんの観光客が訪れるようになりました。そこで、オーバーツーリズムが起こることを危惧した父母ヶ浜の指定管理者の今川宗一郎さんが、観光客と地域をコーヒースタンドでつなぐ試みを始めました。今川さんのコーヒースタンドでは、コーヒーを購入する際にカップの色を選べ、その色によって『どのような父母ヶ浜になってほしいか』を投票できるのです。

「もっと綺麗な浜になってほしい」「もっとくつろげる場所になってほしい」「もっと水回りがよくなってほしい」など、要望は全部で5つ。投票数の多いものから改善が進められるといいます。

→コミュニケーションコーヒースタンドの詳細をもっと知りたい!

「旅行という非日常だからこそ、ハメを外してしまうこともありますが、体験に重きを置くことでサステナブルな行動に結びつけることができる」と宮木さん。

観光地を一度訪れるだけの場所から、愛着が持てる場所に変えることで、オーバーツーリズムの課題解決に繋がっていくでしょう。

ハードルが高いと思われがちなSDGsですが、近年では楽しみながら取り入れられる方法や仕組みが増えています。

文:安藤茉耶
編集:学生の窓口編集部
取材協力:ハーチ株式会社  「IDEAS FOR GOOD Business Design Lab」
出典・引用:
【事例1】
【Palau Legacy Project】youtube Channel

【事例2】
宗一郎珈琲

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