アイカサが「2030年使い捨て 傘ゼロプロジェクト」を発表。ryuchell、パートナー企業8社と今後の取り組みを語る

2022/06/17

社会人ライフ

梅雨のこの時期、毎日のように活躍する傘。急な雨で傘が必要になり、コンビニでビニール傘を購入する人も多いのではないでしょうか。日本では毎年1億2000万本の傘が輸入されており、そのうちビニール傘が占める割合は約6000〜8000万本。多くの傘が捨てられ、また輸入されるという実情があります。

地球環境を守るために使い捨て傘をなくしたいーー。

そんな想いからスタートした傘のシェアリングサービス「アイカサ」は、梅雨入りを目前に控えた2022年5月31日(火)、大手企業8社とともに「2030年使い捨て 傘ゼロプロジェクト」を発表しました。

記者発表会には、プロジェクトを主催する株式会社Nature Innovation Group アイカサ代表取締役の丸川照司さん、タレントのryuchellさん、パートナー企業8社の代表者が登壇。プロジェクトにかける想いと各社のオリジナル傘を披露しました。

消費者が望んでいることは“濡れない体験”

2018年12月に、使い捨て傘をなくすというミッションのもとスタートした「アイカサ」。代表取締役の丸川さんは、傘が大量に廃棄されている現状を「悪い消費のサイクル」であると語ります。

傘を大量に生産すれば、それだけ資源の無駄遣いになりますし、中には数回使っただけで廃棄されてしまう傘もあります。傘の生産・廃棄の過程では温室効果ガスが発生し、地球環境にも影響を及ぼします。この消費サイクルは誰にとっても望ましくない結果だと思います。」

丸川さんは、消費者の真のニーズは「傘を買うことではない」と続けます。「消費者が望んでいるのは『濡れないこと』。このニーズは、コンビニで傘を買うのではなく傘のシェアリングという形でも満たすことができます。アイカサが普及すれば普及するほど、傘を借りるという気持ちの良い消費活動を通して、社会課題が解決できると信じています。とコメントしました。

傘のシェアリングサービスを始めてから約3年。今では全国1000箇所に設置され、着々と規模を拡大していますが、使い捨て傘ゼロまでの道のりはまだまだ遠いと、丸川さんは言います。

「今回の『2030年使い捨て 傘ゼロプロジェクト』の中間目標としては、2024年中に1000駅以上にアイカサを設置し、都内であればどの駅でも利用できるようにしたい。2030年までには2万5000箇所に設置するのが目標です。」

プロジェクトでは、傘と傘立てのサプライチェーンによってSDGsの目標であるカーボンニュートラルを実現するとともに、パートナー企業を通してアイカサを広める活動を推進していきます。

パートナー企業がデザインしたオリジナルの傘をオフィスなど勤務地に設置し、ビニール傘を買わなくていい環境を作り出します。また社員やステークホルダーに無料券を配布することで、アイカサのサービスの魅力も広めていきたい。毎年消費される8000万本という数字を、ゼロに近づけるよう行動していきたいと思っています。」

丸川さんは、「プロジェクトを通して、大量の傘が捨てられている現実を多くの人に知ってもらい、課題解決に向けたきっかけ作りにしたい。」と締めくくりました。

ryuchellさんが語るアイカサの魅力

続いて登壇したのはタレントのryuchellさん。マイボトルの利用や古着の着用など、日頃からサステナブルな行動を心掛けているというryuchellさんは、プロジェクトのスペシャルサポーターを引き受けた経緯をこう語ります。

今の環境問題は、地球に優しくない時代があったから存在するもの。だけど、僕たちの世代がその責任を取らなければならない。だからこそ僕たちが今、しっかり地球のことを考えて行動すれば、次の世代が負の責任を追う必要がなくなると思う。改善できることは改善したいという気持ちで、一人一人行動することが大事だと思います。アイカサとプロジェクトの素晴らしさを知り、スペシャルサポーターを引き受けました。」

アイカサのサービスについて聞かれると、“どこから目線だとツッコまれるかもしれない”と前置きした上で「いいところに目をつけている!」と一言。「傘は晴れたら忘れてしまいがち。雨が降った時だけ利用できるサービスは素晴らしい。地球環境に優しいものを利用しようと思っても、価格が高いと難しい。価格という点でも、アイカサは70円で利用できて魅力的。地球にも人にも優しいサービスだと思う。」とコメントしました。

アイカサの利用方法をデモンストレーションで体験したryuchellさんは、「借りるのも返すのもとても簡単。決済もアプリで完了するので、雨の日に小銭を出す手間がいらず本当に嬉しいです。」と語りました。

また、自身がデザインを手掛けた傘を広げたryuchellさんは、「イメージ通りの仕上がり」と満足げな様子。「傘には僕の好きな虹をデザインしています。カラフルな色彩はテンションも上げてくれるし、素敵だと思います。雨でどんよりとした気分の時も、この傘をさすことでポジティブな気分に変えてほしい。傘自体の作りも丈夫で、軽くて持ちやすい。」と、笑顔を浮かべました。

パートナー企業がプロジェクト参加への想いを語る

「2030年使い捨て 傘ゼロプロジェクト」には、アイカサの理念に共感した大手企業8社が参画。

 記者発表会には、旭化成ホームプロダクツ株式会社、NOK株式会社、大阪ガス株式会社、サントリーホールディングス株式会社、第一生命保険株式会社、100BANCH、株式会社丸井グループ、 Rethink PROJECTの担当者が登壇し、それぞれのオリジナル傘をお披露目しました。

旭化成ホームプロダクツ株式会社は、ジップロックのリサイクル素材で作られた傘を披露。ライフイノベーション事業本部 消費財マーケティング室長の前森道之さんは、「2020年7月にスタートしたジップロックリサイクルプログラムの活動を一歩先に広めるために、今回アイカサとのプロジェクトにパートナー企業として参加しました。循環型社会の実現を目指し、サステナブルなアクションに取り組んでいきたい。」と話しました。

水と生きるをメインテーマのもと「循環」「柔軟性」「偶発性」という軸で3種類の傘を手掛けたサントリーホールディングス株式会社。サステナビリティ推進部 部長である内田雄作さんは、「雨の日も快適にハッピーに過ごすというアイカサの理念に共感するとともに、ともに循環型社会を築いていきたい。」とプロジェクトに参画した理由を説明。「3種類のデザインからどの傘を使うかという偶然も楽しみつつ、ハッピーな気持ちになってほしい。」と訴えました。


<写真中央:藤内さん>

Rethink PROJECT 推進責任者 藤内省吾さんは、「私たちは当たり前を考え直すRethinkを世の中に訴えかけています。傘自体ではなく濡れない体験こそが大事なのだと、視点を変えて取り組む丸川さんの理念に深く共感しています。」とコメント。「傘には47都道府県のシンボルである花をデザインしています。色とりどりの花がそれぞれの個性を活かし合い一つの花束が完成するように、私たち「Rethink PROJECT」の活動も、それぞれの地域からヒト・モノ・コトの個性が混ざり合いながら輝く活動を推進していきたい。」と想いを語りました。

8社の傘を目にしたryuchellさんは「どの傘も個性があり、メッセージやこだわりも感じて格好いい。」と感想を述べ、「どの企業も社会を変えるための一歩を踏み出している点が、本当に素晴らしい。雨が上から降ってくるように、こうして大きな企業が活動を促進することで社会全体にサステナブルな行動が広がっていくと思う。」とプロジェクトの今後に、期待を寄せました。

取材・文:安藤茉耶
編集:学生の窓口編集部
取材協力:株式会社Nature Innovation Group
https://www.i-kasa.com/

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