2021年、facebook社が社名を「Meta」に変更して以来、一層「メタバース」という言葉を聞くことも増えてきたのではないでしょうか。
「メタバース」はVRが発達した近年知れ渡ることとなり、SNSで事業を発展させたfacebook社も、メタバースへの事業を立ち上げるため、社名を変更したといわれています。
しかしながら「メタバース」という言葉を理解できている方はまだまだ少ないのも事実です。
「そもそもメタバースとは何?」
「メタバースの具体例は?」
今回はそんな疑問を解決。メタバースという言葉を初めて聞いた方や、言葉だけを知っている方にも分かりやすく解説していきます。
▼目次
1.メタバースの意味とは
2.メタバースとVRとの違い
3.メタバースの具体例/活用例
4.メタバースのメリットデメリット
5.メタバースの今後の注意点
6.まとめ:今後もメタバースの動向をチェックしよう
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メタバースとは「仮想空間」という意味です。
しかし、ほぼ概念に近い言葉なので詳細を理解できている方は少ないでしょう。
そもそも、メタバースは「超越」という意味の「Meta」と、「世界」を意味する「Universe」を組み合わせた造語です。
つまり、「超越した世界」という意味を持っており、 「現実から離れた世界」という意味も指しています。
具体的には、現実に体を置きつつネット上で生活できる「どうぶつの森」や「マインクラフト」といったゲームも広い意味でメタバースの一種と言うことができます。
VRが発達し、あたかも目の前に違う世界が広がるのが当たり前となった近年、メタバースは様々な面において注目されています。
VRとは「Virtual Reality(バーチャルリアリティ)」の略で、「仮想現実」と訳されています。
メタバースとVRは両方とも「仮想」がつくので区別しづらいかもしれませんが、両者の違いは次のとおりです。
VRは「仮想現実」と訳されるとおり、現実が別世界に様変わりしたように感じられるのが特徴です。
例えば自宅にいながらにして、VRデバイスを装着することで恐竜の時代にタイムスリップすることもできるわけです。
メタバースはゲームやライブなどのエンターテインメントを中心に発達してきましたが、今後はもっと幅広い活用が期待されています。
ここでは、次のようなメタバースの具体例や活用例を順番にご紹介します。
新型コロナの流行をきっかけにオンライン会議が当たり前となってきた昨今、 メタバースを活用したオンライン会議も開かれています。
メタバースを使ったオンライン会議は「ネット上のアバターを動かし、会場へ向かう」という操作が必要です。
Zoomを使用したオンライン会議とは異なり、実際にネット上の自分自身を動かすことで、よりリアルに近い体験をすることができるのが魅力です。
オンラインゲームはメタバースの代表的な活用例の一つです。
ネット上に広がる広大な世界の中で、自分の代わりにキャラクターが自由に動き回り、敵と戦ったり自分以外の誰かと交流したりして楽しむことができます。
バーチャルライブもメタバース活用の代表例です。
「フォートナイト」や「プロジェクトセカイ」といったゲームでは、 実際に自分のアバターを動かして、ライブ会場に向かうことができます。
例えばフォートナイトでは、米津玄師さんが実際にバーチャルライブを開催したことがあります。
メタバースを利用したバーチャルライブでは、世界中どこにいてもネットさえあれば楽しむことができる点が魅力です。
上記の他にも、メタバースはさまざまなビジネスへの活用が想定できます。
例えばバーチャルライブに関連して、アーティストのグッズ販売やアバターの着せ替え販売など、ネットショップを開設することが可能です。
企業で作成した独自のメタバースがあれば、その中に顧客を招待してサービスを提供することができます。
企業メタバース内でリアルタイムの打ち合わせができたりもするので、顧客側としても利便性がアップして助かりますね。
このように、メタバースは今後さまざまなビジネスに広がりを見せていくでしょう。
メタバースを支えるためには、 暗号資産や仮想通貨が重要となっていきます。
ネット上でのやりとりや売買になるため、ネット共通の通貨がなければいけません。
エマージェン・リサーチによると、メタバースは2028年までに年平均成長率43%で推移していくと考えられています。
そのため、メタバース関連の仮想通貨などに投資をする人も増えるでしょう。
ネット上の土地を売買することもできます。
たとえば、Decentralandとよばれるメタバースを利用したゲームでは、実際にDecentraland内の土地を購入し、売ることもできます。
実際に1.1億の価格で取引されたこともあり、一攫千金も夢ではありません。
日本では浸透していないゲームですが、Decentraland内で取引される「MANA」と呼ばれる仮想通貨の価格が上がってきていることもあり、世界的にも注目されているメタバースです。
このように近年は現実世界だけではなく、仮想空間で稼ぐことや実際に土地を売買することも可能になってきているのです。
これから可能性が広がっていくメタバースではありますが、利用の前にメリットとデメリットを押さえておきましょう。
メタバースはPCやスマホ画面の中に「もう1つの空間」が広がります。
そのため実際に移動することなく、ネット上でリアルタイムに双方向のやり取りをしたり、ライブ体験ができたりするのが最大のメリットです。
そして、新しいビジネスチャンスによって、経済の活性化も期待できます。
メタバースはこれまでになかった新しいサービスなので、予想だにしないトラブルのリスクは避けられません。
参加者同士のトラブルやシステムトラブル、金銭的なトラブルなどまだまだ未知数なところが大きいのはデメリットと言えるでしょう。
上記のデメリットでお伝えしたとおり、メタバースはまだまだスタートしたばかりなので注意も必要です。
ここではメタバースの注意点を2つご紹介します。
メタバース上では、仮想通貨を使用して土地やアイテムの売買がおこなわれています。
そうした中で、一時期「Sand」と呼ばれる仮想通貨が高騰しましたが、その後急落したりと乱高下の動きを見せています。
仮想通貨の売買に興味をお持ちの方は多いかもしれませんが、値動きを予想するのはかなり難しいのが現実です。
もしも仮想通貨に参入したいと考えているのであれば、生活に支障のない余剰資金で少額から始め、 常に価格の変動を見ておくようにしましょう。
メタバースには法律がありません。
❝現実”の日本にある法律では、所有権は「実在する物」にしか当てはまらないため、 ネット上の土地やNFTなどの仮想通貨に「所有権」を主張することができません。
そのため、もしもハッキングなどで奪われてしまった場合、所有権の主張は難しく奪還は難しいでしょう。
メタバースは近年成長してきた分野なので、まだスタートアップしたばかりの企業も多く、全員が安心できるルール作りはまだ期待できません。
メタバースに参入したい方は、慎重におこなうことがベストかもしれませんね。
メタバースは様々な企業が参入を目指しています。
ネット社会が当たり前となってきた近年、 メタバースへの注目は今後さらに高まるでしょう。
ゲームなどの娯楽以外に、ビジネス面においてもメタバースは利用することができます。
今後の展望に是非注目していきましょう!
(学生の窓口編集部)
学生の窓口編集部
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