「疑心暗鬼」とは? 意味や使い方を解説!

2018/11/14

付き合い・人間関係

ちょっとしたきっかけで、これまで何とも思っていなかったことに疑いを持ってしまうことってありませんか? でも、その疑いにとらわれ過ぎてしまうと、何もかもが疑わしくなってしまって、心が傷ついてしまうこともあるかもしれません。「疑心暗鬼」とは、このような人間の心理をいましめる表現として使われている言葉です。今回は「疑心暗鬼」の意味と使い方をご紹介します。

疑心暗鬼

「疑心暗鬼」の意味

「疑心暗鬼」は「疑心」と「暗鬼」という2つの言葉からできていて、疑心は「疑いの心」、暗鬼は「暗闇の中に見える鬼」をあらわしています。つまり「疑心暗鬼」は、人の疑いの心が暗闇の中に鬼を見させるという表現で、「いったん疑い始めると怪しくないものまでも怪しいと思え、何でもないことまで疑わしく、恐ろしいと感じる」という意味になります。これは、人間の陥りがちな心理状態をあらわした言葉なのです。

「疑心暗鬼」の由来

実は、「疑心暗鬼」は「疑心、暗鬼を生ず」ということわざ(慣用句)を縮めたもので、私たちはそれを短縮して使っているのです。もとになったお話は、中国の思想書『列子』を出典としています。

[故事の意訳]
斧(おの)をなくした男が、誰かに斧(を取られたと思い込み、どうも隣の子供が怪しいと疑い始めます。それから、その子供を観察していると、顔色や言動など、こいつが盗んだと思えるようなものばかり。ところが、後日その斧は谷底で見つかります。実は自分が置き忘れただけだったのです。その後、隣家の息子を見てみると、とても斧を盗むような人間には見えませんでした。

このように「疑う心が過ぎると何もかもが疑わしくて怖くなり、暗闇に鬼を見てしまう」という話が、ことわざの「疑心、暗鬼を生ず」に変わり、これを縮めた「疑心暗鬼」を、現代でも使っているというわけです。

そして『広辞苑』では「疑心」「疑心暗鬼」について下のように説明しています。

ぎ-しん【疑心】
うたがう心。うたがい。「――が生ずる」

――-暗鬼【疑心暗鬼】「疑心暗鬼を生ず」の略。

――-暗鬼を生ず
疑心が起こると、ありもしない恐ろしい鬼の形が見えるように、何でもないことまでも疑わしく恐ろしく感じる。疑心暗鬼。
(『広辞苑 第六版』P.678より引用)

「疑心暗鬼」の使い方

「疑心暗鬼」は「疑心暗鬼になる」という使い方が一般的です。また「疑心暗鬼のために~」「疑心暗鬼のせいで~」というように、疑心暗鬼が原因で起こったこと(なった状態)をあらわす使い方もあります。

・A社とB社が裏で結託しているのではないか、と疑心暗鬼になった。

・政府の方針が場当たりなため、どうせまた法律が変わるだろうと企業は疑心暗鬼におちいっている。

・疑心暗鬼のせいで、彼女まで敵に見える。

・いじめられた経験があるのであまり人の心を信用できず、疑心暗鬼になりやすい。

「疑心暗鬼」と似たような意味を持つ類語

「疑心暗鬼」と似た意味のことわざには以下のようなものがあります。

・杯中の蛇影(はいちゅうのだえい)
弓が杯の中に映っているのを蛇だと思い込んで飲んだ男が病気になります。その後、「弓の影だった」と説明されるとすぐに治った、という故事からできた表現です。何でもないことでも、疑いを持つと体に影響を及ぼしかねないという意味。

・呉牛喘月(ごぎゅうぜんげつ)
呉(江南地方なので暑い)に暮らす牛は、月を見ても暑い太陽だと思ってぜいぜい喘ぐ、という故事から。おびえる気持ちがあると何でも怖くなってしまうという意味。

・落ち武者は薄(すすき)の穂(ほ)に怖(お)ず
落ち武者はおびえているので、ススキの穂が揺れただけでも怖がってしまう。怖い怖いと思っていると何でも怖いと感じるという意味。

上記の格言は「自分の思い込み」「疑いの心」が「怖いものを生じさせる」「何もかもを怖いと感じさせる」という表現ですので、どれも「疑心暗鬼」に似ていますね。「怖い、怖いと思うから怖いんだ」という意味の「幽霊の正体見たり枯れ尾花」も、疑心暗鬼の類義表現といえるのではないでしょうか。

まとめ

「疑心暗鬼」は「疑いの心を持っていると、ありもしない恐ろしい鬼の形が見えるように、何もかもが疑わしくなり怖くなる」という意味で使われる言葉です。みなさんも、人を疑い過ぎて「疑心暗鬼」に陥りそうなときは、自分なりの解決方法をみつけて、明るく楽しく前向きな毎日を過ごしていきましょう!

(柏ケミカル@dcp)

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