「ロジカルシンキング」の意味と、その重要性

2019/01/25

ビジネス用語

近年ビジネスシーンでは「ロジカルシンキングが大事」と言われます。ビジネス講座に出席して同様の言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。さらに「ロジカルシンキング」は、ビジネスだけではなく、何か問題解決に当たらなければならない際に重要になります。今回は「ロジカルシンキング」の意味や重要性についてご紹介します。

「ロジカルシンキング」の意味と、その重要性

「ロジカルシンキング」の意味は?

「ロジカルシンキング」は英語の「logical thinking」を片仮名表記した言葉で、「論理的思考」という意味です。

「論理的」という単語を『広辞苑』で調べてみると

【論理的】(logical)
1)論理学で取り扱う対象についていう語。
2)論理の法則にかなっていること。
2)比喩的に事物の法則的なつながりについていう語。

と説明されています(『広辞苑 第六版』P.3016より引用)。
「ロジカルシンキング」の「ロジカル」は(2)の意味で使われています。つまり「ロジカルシンキング」とは「論理の法則にかなった考え方」ということになります。「合理的な考え方」「科学的な思考」と言い換えることもできます。

ロジカルシンキングの重要性

ビジネスが成功するか否かには取引先との関係、売り上げや予算などの数字、世間のトレンドといった、さまざまな要素が絡んでいます。こうした要素を複合的に見て、合理的、論理的な思考をしなければ、問題の最適解を見つけることができません。そこで必要になるのが「ロジカルシンキング」です。

たとえば、あるプロジェクトの目的が「利益を上げること」であるなら、まず利益に直結する要素は何かを探すでしょう。「製造コストを下げること」「卸価格を上げること」がそのための要素だとすれば、どちらが実現可能で、どちらを優先すると利益がより上がるのかを論理的思考によって精査し明らかにします。さらに2つの要素を実現するためのコストも計算しなければなりません。コストが利益に見合うかを事前に予測するわけです。

目標を達成するために、問題の構成要素を抽出、分解し、その重要性を評価して判断する。ビジネスで最適解を見つけるには、感覚や勘といった曖昧なものでなく、このような科学的で合理的な思考方法が必要です。そのため「ロジカルシンキングは大事」と言われるのです。

ロジカルシンキングを身に付ける方法

「ロジカルシンキング」の第一段階は、問題を構成している要素をできるだけ多く抽出することからはじまります。何が問題を引き起こしているのか、それらの要素がどのように影響し合っているのかを明らかにすることが大切です。

要素の中で重要なもののひとつが数字。「ロジカルシンキング」をするには主観を捨てて、客観的に物事を見なければなりません。そのためには「数値化すること」を重視しましょう。たとえば製造業ならば「各製造工程でのコストはいくらか」「卸価格はいくらか」「人件費はいくらかかるのか」といった数字が思考のベースとなります。

すべての要素が出そろったら、それらを使ってプログラムのフローチャートのように、考えられる選択肢、条件を全て書き出し、可能性を一つひとつ検証していきます。これは「MECE」(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの略)と呼ばれ、「ロジカルシンキング」の基礎となる作業です。

このように、要素を抽出する能力を鍛え、数値化をして、MECEを使って考える習慣をつければ、徐々に「ロジカルシンキング」を身に付けることができるでしょう。

まとめ

「ロジカルシンキング」は「論理的思考」という意味で、ビジネスシーンのみならず問題を解決する上で非常に重要なスキルです。合理的、科学的に物事を考えることができなければ解決策も見つかりません。ロジカルシンキングの基本は、問題を構成する要素を抽出し、数値化し、MECEを使って考えることです。これらの点に留意し、「ロジカルシンキング」ができる力を身につけましょう。

(文・高橋モータース@dcp/編・イマーゴ)

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