上司が仕事をちゃんと教えてくれない……対処法はある?【瀧波ユカリのお悩み相談室】

2018/11/01

社会人ライフ

新社会人からリアルな悩みを募集し、独自の視点からアドバイスをもらうこの「新社会人のお悩み相談室」。今回は、「上司が仕事をちゃんと教えてくれない」というお悩みに、日本大学芸術学部を卒業後さまざまな仕事を経験し、現在は漫画家として活躍する瀧波ユカリさんが回答します。

上司が仕事をちゃんと教えてくれない

Q.上司が仕事をちゃんと教えてくれない
上司・会社の仕事の進め方に不満がある。単にあれをやれこれをやれ、と言われるだけで、その業務がなぜ必要であるかのバックボーンを教えてくれない。基礎的な知識もないため、考えるための材料もない。
(女性/24歳/機械・精密機器)




上司がちゃんと仕事を教えてくれないのは、その人たちが◯◯だから


これ、私もバイトや派遣をしているときによく悩んでました!

  「ハイあれやって、次これやって。え、これをやる意味? そんなのいいの、言われたとおりにやってよ」

みたいな感じで仕事を振られて。

「この作業は何のためにやるのか?」
「全体としてのゴールはどこなのか?」
「そういうことがわからないと不安だし、結局効率が悪いんじゃないか?」

そんな疑問や意見を遠回しに伝えても、
「やっていればそのうちわかるでしょ!」
の一点張りで教えてくれませんでした。

そういうもんなのかな、私が仕事ってものをわかっていないのかな……当時はそんなふうに思っていました。

 だけど、今ならわかります。
どうして彼らがバックボーンを教えずに仕事を振ってきていたのか?

それは…… 

彼らがバk……

あっ、ごめんなさい口が滑りかけました。もうちょっと適切な言葉にしますね。

それは……

彼らが、上に立つ者としての能力をじゅうぶんに持っていないからです!

「どうすれば部下にわかりやすく教えることができるのか?」
彼らはそれを考えるつもりがないのか、考えても思いつかないのか、もしくは教えるスキルはあるのに意地が悪くてやらないだけなのか……どれかはわかりません。

しかしいずれにしても、教えるのに一手間かければ能率がぐっと上がるのに、それをしないということはつまりバk……おっと失礼、えーと、やはり上に立つ者としての自覚と能力に欠けている、ってことだと思うのです。 

だからね、あきらめましょう。いや〜残念。上司、バカだから(あっ言っちゃった)しょうがないや。期待しても無駄。ハイこの件終わり!

上司がバカでもスキルを身につけるには?


……というわけで、ここから気持ちを切り替えていきましょう。上司からまともに仕事を教えてもらえない状況で、いかにしてスキルを身に着けていくか?

方法としては、そんなに難しいことではありません。
社内でだれか教えてくれそうな人を探してみましょう。「知りたい」という前向きな気持ちに応えてくれる誠実な人、いませんか? 思い当たるようなら、ちょっと声をかけてみましょう。

その際、「直属の上司がちゃんと教えてくれないので……」とか言っちゃうとあとで問題になったりするかもなので、そういうのはナシで。あくまでもサラッと「今こういうことがわからなくて……」と聞いてみてください。ひとりでもふたりでも10人でも、勇気を出してあたってみてください。

実は私、これができなくて仕事を辞めたことがあります。全然ちゃんと教えてくれない上司との関係に悩んで、どうせ他の人も私のことを助けてはくれないだろうって諦めモードになって辞めました。

仕事をちゃんと教えてもらえなかったせいで自己評価が下がって、自分のために行動できないモードになってしまっていたって、あとから気付きました。でもあのときは、「自分がダメだからちゃんと教えてもらえないんだ」ってどうしようもなく強く思い込んでいたんです。

だから、最初のほうに繰り返していた
「上司、バカだから」
って思うことって、すごく大事なんですよ。

「上司がバカだから、仕事のスキルが全然身につかない! こんなのおかしい! 私は今すごくやる気があるのに! 誰かが私に適切に教えるべきだし、私には成長する権利がある!」

あなたは、これくらいのマインドでいていいんです。環境と努力次第でどこまででも伸びる花の20代なんですから。

なお、声をかけるときはただ漫然と聞くだけではなくて、事前にわからないことを自分なりに調べて整理してからにしましょう。
それは人にものを聞くときの礼儀でもあるし、あなたのやる気の証明にもなります。整理してたら意外と「あっ、これ聞かなくてもわかっちゃった!」って展開があるかもしれません。それはそれでラッキー!

でももし、そんな熱意でいろんな人にあたってみても、だれも教えてくれなかったら?……そのときは、「こんなところは私のいるべき場所じゃない。もっと成長できる環境を探そう」って飛び出してほしいですね。

とにかく、行動あるのみです。教えてくれそうな人を探すこと、自力でも積極的に勉強すること。思いっきり貪欲に行ってください。
そのために、まずはこの言葉を唱えることから始めましょう! さあ、ご一緒に。

「上司、バカだからーーー!」

文・瀧波ユカリ
漫画家、エッセイスト。北海道生まれ、日本大学芸術学部写真学科卒業。主な著書に『臨死!! 江古田ちゃん』『ありがとうって言えたなら』等。雑誌Kissにて『モトカレマニア』連載中。

Twitter:@ takinamiyukari
公式サイト:Takinami Yukari Official Site


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