「ゼネラリスト」とは?意味やスペシャリストとの違いを解説【例文つき】

更新:2023/12/15

ビジネス用語

ゼネラリストとは

「ゼネラリスト」とは、幅広くさまざまな業務に柔軟に対応できる人のことを指します。「スペシャリスト」と対比して使われることが多いですが、この2つの言葉にはどのような違いがあるのでしょうか。

今回は「ゼネラリスト」のビジネスシーンでの意味や例文を紹介。スペシャリストとの違いや、ゼネラリストに向いている人についても解説します。

「ゼネラリスト」の意味とは

ゼネラリストの意味とは

「ゼネラリスト」とは特定のスキルに特化するのではなく、広い分野で平均点以上の能力を持つ人、あるいはその職能を指します。

ゼネラリストは英語の“general”からくる言葉です。“general”には「一般の」「全般の」といった意味があります。何かに特化していない、全般的なという意味があるのですね。

つまり、ビジネスシーンにおけるゼネラリストは(何か特別な1つではなく)全般的に物事に当たることができる人、という意味合いで使われているのです。

日本の企業では、数年おきに部署を異動するという状況がよく見られます。そんな企業における管理職は、新しい部署に行っても臨機応変に対応できる多角的な知識やスキルが求められます。このような管理職がまさにゼネラリストの代表例ということができます。

ゼネラリストは職能の1つとして、求人募集などで目にすることがあります。企業は管理職候補としてゼネラリストを募集することがあるのです。

また、ゼネラリストになるためのキャリアパスを用意している企業も。ゼネラリストのキャリアパスでは、あえてさまざまな部署を経験することで幅広い知識やスキルを習得します。

そして、ゆくゆくは管理職として、部下の育成などマネジメントに携わるようになっていくのが一般的です。

ゼネラリストとスペシャリストとの違い

ゼネラリスト スペシャリスト 違い

ゼネラリストとセットでよく使われる言葉に「スペシャリスト」があります。こちらの方が聞きなじみがあるかもしれませんね。

スペシャリストは、特定のスキルに秀でて、1つの分野における深い知識やスキルを持つ人のことを指します。言い換えると「専門職」となります。

スペシャリストの例としては「研究職」「ITエンジニア」などが挙げられます。もちろん他にも業種により「◯◯職人」などさまざま。何か1つ、誰にも負けないものを持っているような人がスペシャリストです。

一方のゼネラリストは、1つの分野を深掘りするのではなく、広く多角的な視点を持って組織の中で柔軟に対応できる人です。言い換えると「総合職」となります。

ゼネラリストの例としては「管理職」「監督職」などが挙げられます。

組織では自分の専門分野だけを突き詰めている人だけでは上手く回っていかないものです。さまざまな人材を上手く束ねてマネージメントできる管理職の存在も不可欠でしょう。

自分の部署以外の知識も豊富で、コミュニケーション力や調整力に優れ、組織を円滑に回していくことができるゼネラリストも企業で重要な役割を果たしているのです。

スペシャリストとゼネラリスト、どちらが欠けても企業にとってはマイナスです。両方を適材適所に配置することで、企業はより良いパフォーマンスを発揮するようになるでしょう。

ゼネラリストに向いている人の特徴

ゼネラリストに向いている人

ゼネラリストに向いている人の特徴を3つピックアップしました。

1.柔軟な思考ができる
2.1つのことに没頭するより、幅広い物事に興味がある
3.企業の中でより高いポジションを目指したい

柔軟な思考ができる

ゼネラリストは組織の中でさまざまな業務にあたることになります。その中で、時には今までの考え方と相反するようなケースも出てくるでしょう。

そんな時に「今まではこうだった」と主張するよりも柔軟な思考で切り替えをしていく方が上手くいくことも。部署によりそれぞれ主張したいポイントは異なってきますので、部署が変わればそれだけ、柔軟な思考が求められることになります。

1つのことに没頭するより、幅広い物事に興味がある

幅広い物事に興味があるような人も、ゼネラリストに向いています。例えばビジネスにおいても「隣の営業部はどんなことをしているんだろう」「人事部の仕事、面白そうだな」と周囲に興味が広がっていくような人は、多角的な視点を持ちやすいでしょう。

また、ゼネラリストにはコミュニケーション力も大切なので、さまざまな立場の人に興味があり、話をすることが好きな人もゼネラリスト向きです。多種多様な人と会話をすることで、さらに幅広い視点で物事を捉えることができるようになるでしょう。

企業の中でより高いポジションを目指したい

企業の中でより高いポジションを目指したい人もゼネラリストに向いています。つまり出世や昇進を求める人ということですね。

スペシャリストももちろん企業にとっては不可欠なのですが、いわゆる「専門職」として一般の昇進コースとは別の位置付けとなるケースも多いです。

一方、ゼネラリストは主に管理職として活躍するケースが多いため、部長や支店長など、企業の中で出世していく可能性が高くなります。


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ゼネラリストを使ったビジネス例文

ゼネラリスト ビジネス例文

ゼネラリストは実際のビジネスシーンでは、どのように使われているのでしょうか。例文を挙げてみましょう。

<例文1>
「当社では、スペシャリストを育成する一方で、幹部候補となりうるゼネラリストも育成していく方針です」


企業においては、スペシャリストもゼネラリストもそれぞれ重要な役割を担っていますから、両者とも必要に応じて育成していく方針だ、と言っています。

<例文2>
「スペシャリストよりも、広範囲の経験・知識・技術を備えたゼネラリストを目指したい」


上記2つの例文のように、ゼネラリストはスペシャリストと並べて使われることが多いようです。○○さんはスペシャリスト、△△さんはゼネラリストのように使われます。

<例文3>
「違う分野の担当になってもすぐ対応できるのは、ゼネラリストの適性があるね」


ゼネラリストは普段から広い視点で物事を見ており、さまざまな知識も習得しているため、違う分野に行ってもスピーディーに対応できる柔軟性を持っているものです。

まとめ

ゼネラリスト まとめ

「ゼネラリスト」について例文を用いて解説しました。「ゼネラリスト」は、幅広く経験を積み、ある程度の知識や技術を身に付けた人を指しますが、将来的にマネジメントを行いたい人が目指す職能でもあります。「ゼネラリスト」「スペシャリスト」を上手に使い分けて、円滑に仕事を進めていきましょう。

(学生の窓口編集部)

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