「コアコンピタンス」とは?意味や使い方、ケイパビリティとの違い【例文つき】

更新:2023/11/21

ビジネス用語

コアコンピタンスは、1990年にゲイリー・ハメルとC・K・プラハラードが論文の中で定義したビジネス用語です。「企業の中核をなす強み」とも言い換えられるコアコンピタンスですが、まだ聞き慣れない人も多いことでしょう。

今回はこのコアコンピタンスの意味や使い方、具体的な例文、ケイパビリティとの違いを見ていきましょう。

コアコンピタンスの意味

コアコンピタンスの意味とは

ビジネス用語の「コアコンピタンス」とは、他社と競争するうえで優位性のある中核的な(コアな)能力のことを意味します。

イギリスのゲイリー・ハメルとアメリカのC・K・プラハラードが、1990年に発表した論文「The Core Competence of the Corporation」の中で定義したのが始まりです。
日本企業でいうと、

・ソニーの小型化技術
・ホンダのエンジン技術
・シャープの液晶技術

などが代表的な例として挙げられています。

他社がめったに真似できない、企業の中核をなす唯一無二の能力がコアコンピタンスということです。

ところでコアコンピタンスは、上の例のように技術的なスキルを中心に論じられてきましたが、ビジネス用語としては技術以外の要素も含めて用いられるようになっています。例えば「圧倒的なブランド力」などですね。

コアコンピタンスのビジネスでの使い方

コアコンピタンス 使い方 ビジネス

コアコンピタンスは簡潔にいうと「強み」と言い換えができるような形で使われています。

例えば「企業のコアコンピタンス」「自社のコアコンピタンスは〜」「コアコンピタンスを活用して〜」といった使い方が一般的です。

コアコンピタンスの「強み」というのは、具体的には他社を圧倒するスキルや技術を指します。ただし、どんなスキルや技術でもコアコンピタンスと定義されるかというと、そうではありません。

ハメルは、コアコンピタンスには次の3つの条件があると述べています。

1.広範かつ多様な市場へ参入するために応用がきくこと
2.顧客に価値をもたらすこと
3.競合他社に簡単に模倣されないこと

ハメルによると、これらの条件を全て満たすスキルや技術だけにコアコンピタンスという言葉が使用できるとしています。

コアコンピタンスとケイパビリティとの違い

コアコンピタンス ケイパビリティ 違い

コアコンピタンスととてもよく似たビジネス用語に「ケイパビリティ」があります。どちらも「強み」というニュアンスを持つため混同しやすい言葉です。

ケイパビリティは、グローバルコンサルティングファーム・BCGのジョージ・ストークス、フィリップ・エバンス、ローレンス E.シュルマンの3人による論文にて、1992年に提唱されました。

その論文の中で、コアコンピタンスとケイパビリティの違いが述べられています。

「コア・コンピタンスがバリューチェーン上における特定の技術力や製造能力を指すのに対し、ケイパビリティはバリューチェーン全体に及ぶ組織能力である」
(引用:GLOBIS学び放題×知見録

「バリューチェーン」の詳しい解説は割愛しますが、ここでは分かりやすく「企業の活動」と置き換えてみましょう。

ケイパビリティは、組織横断的にさまざまな役割の人が関わるような強みを指します。それに対してコアコンピタンスは、比較的閉じられた特定の部門(開発部門など)が持つ強みを指しているという違いがあります。

例えば、先の論文の中ではウォルマート独自のロジスティックス「クロス・ドッキング方式」がケイパビリティの一例として挙げられています。

ウォルマートは独自のロジスティックスのために、組織横断的な多額の投資や従業員教育などを行い、他社が真似できない「組織的な強み」を確立したのです。

コアコンピタンスの例文

コアコンピタンスの例文

コアコンピタンスの例文を3つあげてみましょう。

例文1
「自社のコアコンピタンスを明確に意識して、競争戦略を立てよう」

複数の競合他社の中で一歩抜きん出るためには、自社の中核になる技術やスキルが何なのかをしっかりとつかんだうえで、それを活かした戦略を立てることが重要です。

例文2
「コアコンピタンスであれケイパビリティであれ、他社と差別化できる強みである点に変わりない」

コアコンピタンスとケイパビリティは厳密には前述のような違いがありますが、実際のところは明確な使い分けをせずに、両方とも同じような意味で用いられている現状があります。

例文3
「古くなったコアコンピタンスを見直し、新たなコアコンピタンスを開発・確立することが求められている」

コアコンピタンスは、一度開発・確立すればそれに安住できるわけではありません。競合他社が、自社のコアコンピタンスよりも優れたコアコンピタンスを開発・確立した場合は、競争に負けてしまう恐れがあるためです。

コアコンピタンスというのは、常に見直したり別の新しいコアコンピタンスの開発・確立をしたりすることが必要なのです。

まとめ

まとめ

どんなに優れた強みでも、ニーズが無くなれば強みではなくなってしまいます。だからこそ、ハメルはコアコンピタンスの条件に応用力をあげたのでしょう。

コアコンピタンスとは、企業がもつ唯一無二のコアな能力であり、いわば企業の生命線とも言えるかもしれません。この機会に、あなたの会社のコアコンピタンスは何か、考えを巡らせてみてはいかがでしょうか。

(学生の窓口編集部)


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