「アジェンダ」とは? 意味、使い方、書き方を解説【例文つき】

更新:2023/11/08

ビジネス用語

「アジェンダ」は、会議の議題や議論すべき課題といった意味のあるビジネス用語です。

会議の資料といえば「レジュメ」もありますよね。アジェンダとレジュメは同様のシーンで用いられるため、混同してしまう人も多いのではないでしょうか。

今回は、ちょっと分かりにくいアジェンダの意味や使い方、実際の作成方法までを解説。レジュメとの違いや言い換え表現などもお伝えしていきます。外資系企業に限らず様々なビジネスシーンで使われるので、この機会にマスターしておきましょう。

アジェンダの意味は「議題」「課題」「計画」

ビジネスの現場でよく耳にするようになった「アジェンダ」は、

・議題
・検討すべき課題
・計画
・行動予定表
・行動計画

といった意味で使われています。

「アジェンダ」の語源は、ラテン語の「実行しなければならないこと」を意味する言葉だといわれています。上記のどれもが「実行しなければならないこと」に当てはまるので、本来の意味を理解しておくと分かりやすくなります。

議題を記録した書類や議事録のことを「アジェンダ」と呼ぶ職場もあり、その企業や人によって意味合いは少しずつ異なります。ですが、まずシンプルに捉えるならば「議題」と言い換えてみると分かりやすいでしょう。

アジェンダとレジュメの違いとは

アジェンダと似た言葉に「レジュメ(レジメ)」があります。レジュメの方が大学の講義やゼミなどで聞きなじみがあるのではないでしょうか。

アジェンダとレジュメには、

●アジェンダ
⇒話し合いの議題や課題についてまとめたもの

●レジュメ
⇒要約、概要。履歴書という意味もある

といった違いがあります。

レジュメは、その場で話す人がこれから話す内容を「要約」「要点」としてまとめたものです。話す側・聞く側と立場が分かれていて、聞く側はレジュメを見ながら話を聞くことで、ポイントをつかみやすくなります。

一方、アジェンダの方は話す側・聞く側と立場が明確に分かれていないことが多いです。ビジネスでの会議・ミーティングで、アジェンダ(議題)を前に皆で話し合い、結論を導き出すというイメージです。

つまり、レジュメは「要約」なのである程度結論が固まっていますが、アジェンダは「議題」なので結論をこれから詰めていくケースが多いです。実際のところはどちらも似たような書類になるのですが、本質的には上記のような違いがあるのです。

それから、レジュメはビジネスシーンにおいては「履歴書」「職務経歴書」という意味で用いられることもあります。就職・転職活動をしている人は特に、この点を押さえておきましょう。

ビジネスシーンでのアジェンダの使い方と例文

ビジネスシーンでの「アジェンダ」は、主に会議・ミーティング・打ち合わせの際に「今回話し合うべき議題」「解決すべき課題」といった意味合いで用いられます。

・今日のアジェンダは〜
・ホワイトボードにアジェンダを書き出してみて。

のように、名詞的に使うのが基本です。ではもう少し例文を見ていきましょう。

アジェンダの使い方を例文でマスター!

<例文1>

「今回のアジェンダに目を通しておいてください」

これは、ミーティングに先がけて議題が書かれた文書や行動計画表を見ておいて下さいね、といった意味合いとなります。

<例文2>

「プロジェクトの成功のためにはアジェンダを共有することが大事だ」

これは、プロジェクトを進めるうえでの取り組み方について述べています。プロジェクト成功のためには、関係者みんなが課題を共有して、課題解決に向けて足並みを揃えていくことが大切だという趣旨です。

各業界でのアジェンダの使われ方

「アジェンダ」はビジネス用語としてだけでなく、政治の分野では「マニフェスト(宣言や声明)」と同等の言葉として扱われたこともある言葉です。

また、コンピューター業界で使用されるときは、問題解決のために行うべき一連の操作手順を意味して使う場合もあります。

そのほかにも、高級化粧品や手帳などの商品名として使用されており、「アジェンダ21」や「2030アジェンダ」のように国際的な取り組み名として用いられた例もあります。

アジェンダの書き方とポイント【見本例つき】

アジェンダを作成することになった場合の書き方とポイントについて紹介します。実をいうと「アジェンダ」という単語は、「作成してほしい」とセットになっているケースも多いのです。

何のために作る?アジェンダ作成の目的

そもそもアジェンダはどんな目的で作られるのでしょうか。

1.出席者の共通認識を作るため
2.議論をスムーズに行うため
3.会議時間の短縮や効率化を図るため

アジェンダがないと、出席者は「今日はどんなことを話し合うのかな?」ということが分かりません。すると頭の整理がしづらいので余計に時間がかかってしまいがちです。

また議題の全体像が分からないと、1つ目の議題だけで延々と時間をかけてしまい後半までたどり着けない、なんてことも。こうした事態を避けるためにもアジェンダを作る必要性があるのです。

アジェンダ作成に必要な項目

アジェンダ作成の際に必要な基本項目を挙げておきます。

・日時
・場所
・参加者
・アジェンダ作成担当者名
・議題
・議題を論じる順序と所要時間の目安
・配布資料の一覧表


アジェンダは企業や部署によってフォーマットが決まっている場合が多いです。アジェンダ作成を任されたら、前回のフォーマットがないか周囲に確認しながら進めましょう。

アジェンダの書き方の例

アジェンダの書き方例をご紹介します。一例として参考にしてみて下さい。

事務管理チーム定例ミーティング
アジェンダ
◆日時:2023年6月1日(水)13:00〜14:30
◆場所:本社会議室A
◆参加者:田中マネージャー、鈴木、高橋・・・
(欠席:松本)
※アジェンダ作成担当:高橋
<議題>
1.夏休みイベント企画の進捗状況(30分)
2.業務システムの検討について(30分)
3.◯◯マニュアル改訂報告(20分)
<配布資料>
・システム導入資料

上記のように、WordやExcelを使って作成します。表のように罫線をつけて体裁を整えるのもおすすめ。所要時間はあまりギリギリではなく、少し余裕を持たせておいた方が予定した時刻に終わりやすいです。

アジェンダの言い換え表現と英語表現

最後に、アジェンダの言い換え表現と英語表現もお伝えします。

アジェンダを日本語で言い換えたいときは?

あまりカタカナ言葉を使わない取引先や上司とのやり取りでは、ケースバイケースで適切な日本語を使いたいもの。アジェンダを言い換えたいときの表現には、次のようなものがあります。

・協議事項
・議題
・会議次第
・会議事項
・予定
・計画
・議事日程

使用シーンや相手に合わせて、ピッタリの言葉を選んで言い換えてみてください。

アジェンダの英語表現

アジェンダは、英語では“agenda”となります。意味は「協議事項」「議事日程」「予定表」なので、カタカナ言葉としてのアジェンダとほぼ同じ意味と考えて良さそうです。

<例文>

I will explain following this agenda.
(私はこのアジェンダに従って説明していきます。)

まとめ:アジェンダは書き方もセットで覚えよう

ビジネスシーンで使用される「アジェンダ」について、理解は深まったでしょうか。まずはシンプルに「議題」と置き換えてみるようにすれば、決して難しいビジネス用語ではありませんね。

「アジェンダ」ときたら「作成してほしい」とセットで言われることも多いので、意味と一緒に書き方も覚えておきましょう。最初は苦労するかもしれませんが、慣れると時間をかけずに作れるようになりますよ。

文:マイナビ学生の窓口編集部


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