ビジネスメールの書き出しのマナーは?「申します」の使い方を例文つきで紹介

更新:2022/11/24

電話・メール

「〇〇と申します」「〇〇と言います」「〇〇という者です」という意味を表す言葉。自分をへりくだる謙譲語であり、ビジネスシーンでは定番中の定番ともいえる表現です。

ではこの「申します」は会話だけでなく、ビジネスメールでも使えるのでしょうか?そして初めての自己紹介の後、2回目以降はどうなるのでしょう。ビジネスメールは書き出しが印象UPのカギを握っていますから、失礼のないよう適切な表現を使っていきたいですよね。

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今回は「申します」という言葉に着目しつつ、ビジネスメールの書き出しの文章を例文とともにご紹介2回目以降・社内・社外など相手に合わせた表現のバリエーションもお伝えします。

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「○○と申します」という自己紹介はビジネスメールでも使える

「(私)○○と申します」という名乗りはビジネスメールでも使えます。

ビジネスメールの書き出しの基本構成は、挨拶自己紹介です。挨拶は「お世話になっております」「初めまして」など。続いて「申します」を使って自己紹介、という流れです。

例えば初めての相手にメールを差し上げるときは、

「突然のメール失礼いたします。
株式会社〜〜の〇〇と申します。」

のように「申します」を使うことができます。

この「挨拶+自己紹介」という流れは電話と似ています。電話では当たり前でも、ビジネスメールになるとどうなんだろうと心配になりますよね。ですがメールも基本的に電話と同じようなフレーズで考えればOK。手紙だと「拝啓」などの形がありますが、メールはより話し言葉に近い形になるということですね。

「○○と申します」はメール2回目以降はどうなる?

「(私)○○と申します」はメール2回目以降は「○○です」「○○でございます」に言い換えていきます。

「○◯と申します」というのは、基本的に初めて自己紹介する相手に対して使います。そのためメールを2回目以降にやりとりする場合や、既に面識がある相手にはあまり使いません。

「お世話になっております。株式会社〜〜の〇〇です」
「お世話になっております。株式会社〜〜の〇〇でございます」

の方が自然でしょう。逆に「申します」を続けて使っていると、よそよそしい印象を与えてしまうことになりかねません。

ただし、初めての自己紹介ではないものの「もう一度改めて自己紹介した方がいいかな」と思われるケースもあります。そんな時はもう少し「○◯と申します」の方を使うこともあります

例えば新規開拓営業などで、提案はしたもののまだ相手がよく見ていない場合などですね。大学でも、教員はたくさんの学生を相手にしているため、過去にやりとりしていても覚えていないこともあるでしょう。そんな時はケースバイケースで「申します」を引き続き使った方が良いこともあるのです。

これ以上「申します」を使うと不自然かも…そんな風に感じた時が「です」「ございます」に変えていくベストタイミングです。

ビジネスメールの書き出し例文:初めての相手編

ここからは、ビジネスメールの書き出しについて例文で見ていきましょう。まずは「初めての相手」から。

初めて連絡する相手へのメールなら、前述の通り「申します」を使うのが適切です。

そして「初めまして」といった挨拶の言葉や、知らない相手からのメールに驚かせてしまう失礼を詫びる挨拶から書き出すとよいでしょう。基本的には電話と同じなので、迷ったら取引先の方に電話をするときのことを想像してみてください。

<例文>初めての相手に

「突然のご連絡失礼いたします。
私、Webメディアの営業をしております○○株式会社の田中と申します。」


「初めまして、株式会社○○の田中と申します。
弊社では企業様のホームページに、採用ページを追加するご提案をしております。」

上記は営業で送信するメールを想定した例文となります。「初めまして」をより丁寧にした「初めてメールを送らせていただきます」もおすすめのフレーズです。

継続的な取引先に初めてメールする時はどうなる?

会社としては継続的な取引先であるが、自分が新しい担当者となり初めてメールする、といったケースもあるでしょう。その場合に上記のような全く新しい相手に向けた表現にすると「あれっ?」と思われてしまう可能性があります。

会社として以前からお付き合いのある会社なら、まず「お世話になっております」と始める方が適切です。その上で、あなた自身のことをきちんと自己紹介していくといいです。

「お世話になっております。
今般、御社を担当させていただくことになりました○○株式会社の田中と申します。」

あなた自身は新しい担当者なので、「申します」を使って丁寧な挨拶をするようにしましょう。

書き出しから本題にうまくつなげる例文

初めての相手にメールを送るとき、書き出しだけではなく本文につなげる文章も悩みますよね。本文の書き出しかたについても、文例でご紹介します。

「さて、この度弊社で「△△△△」という新商品を開発いたしました。」 

「さて、弊社で提供しておりますWebアプリサービスのご案内をさせていただきます。」

序文で挨拶をしたあとに本題に切り替えるときは、「さて」が便利。日常会話ではあまり使わないかもしれませんが、ビジネスメールでは覚えておくと役立ちます。

本文が長文になりそうな場合は、「ところで」「また」などの接続詞を用いるとアクセントとなって読みやすくなりますよ。

「ところで、来賓の方への贈答品はこちらで準備させていただいてもよろしいでしょうか?」

「また、お急ぎの場合は電話でご注文いただきますように、お願い申し上げます。」

ビジネスメールの書き出し例文:2回目以降の相手編

次に、メール2回目以降の相手や、すでに面識のある相手へメールを出す場合の書き出し例文をご紹介。「社外」と「社内」に分けて見ていきます。

2回目以降の場合は「申します」は基本的に使いません。ただし、先ほどお伝えしたとおり、もう一度改めて自己紹介した方が良いようなケースでは「申します」を使うこともあります。そこはケースバイケースで判断していきましょう。

社外メールの書き出し例文

2回目以降の社外メールや、継続的にお付き合いのある取引先へのメールには、次のような定番の挨拶文から始めることが多いです。

<例文>2回目以降の社外メール

「いつもお世話になっております。株式会社〜〜の〇〇です」

「お世話になっております。株式会社〜〜の〇〇でございます」


「お世話になりましてありがとうございます。株式会社〜〜の〇〇です」

「お世話になっております」はビジネスでは定番となる挨拶。電話でもメールでも、このフレーズが自然に出てくるようになるといいですね。

ちなみに3つ目の例文は、以前いただいたメールの文頭に実際にあった挨拶文です。読んだ瞬間、とても清々しい気持ちになりました。

社会人になれば、色々な方とメールでやり取りしていくこととなります。自分が素敵だと感じたメールは、どこを素敵だと感じたのかを分析して、取り入れていくといいのではないでしょうか。

社外メールの書き出しにプラス!バリエーション文例

上記でご紹介した社外へのメールの書き出しは、どんなシーンで使っても失礼はありません。

ですが「毎回同じ書き出しでは変わりばえしないな」「もう少し何か加えたいな」と思う方もいるでしょう。そこで、少しバリエーションをご紹介しておきます。

「先日はお忙しいところ弊社までご足労いただきまして、誠にありがとうございました。おかげさまで大阪でのイベントを無事に終了することができました。」

「田中様、いつもお世話になっております。用件のみで大変失礼いたしますが、次回の打ち合わせの日程をお知らせさせていただきます。」

社内メールは日常の挨拶からはじめてOK

日頃から顔を合わせている社内の人へのメールはどうなるでしょうか。この場合、先ほどの「お世話になっております」は使いません。

かしこまらない関係の方には、「おはようございます」といった日常の挨拶から始めてもいいでしょう。あるいは、「お疲れさまです」は上司にも使える鉄板フレーズですので、是非覚えておきましょう。

同じ会社で相手も朝から出社しているのがわかっている場合、「おはようございます」で始めると清々しく感じます。新社会人らしい爽やかな印象となるためオススメです。長い会議に同席したあとの同僚には「お疲れさまです」で始めると、相手を思いやった好印象なメールになるでしょう。

<例文>面識のある社内メール

「おはようございます、田中です。昨日の会議の議事録をまとめましたので、添付にてお送りいたします。」

面識のある相手への社内メールなので「申します」は使いません。ただし、例えば別支店などで初めてやり取りする相手なら、自己紹介の意味をこめて「申します」を使うといいです。

まとめ

今回は「申します」という言葉を中心に、ビジネスメールの書き出し表現について解説しました。「〇〇と申します」という名乗りはビジネスメールでもよく用いられています。ですが、やり取りの2回目からは「〇〇です」「〇〇でございます」へと言い換えていくことになります。

「申します」は、単なる名乗りというよりも「自己紹介」のニュアンスが含まれる言葉です。そのニュアンスを押さえておけば、状況に応じて上手に使いこなせるようになるのではないでしょうか。

文:マイナビ学生の窓口編集部

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