映画の特撮、SFX技術というのはどんどん進化していきます。最近ではCGを駆使してどんな映像でもつくれます。でも、昔の作品だからSFX映像がヘボい、ということにはなりません。今見てもこのSFXはすごい、そんな映画があります。映画ライターに5作品選んでもらいました。
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■『ターミネーター2』
(1991年公開)
ジェイムズ・キャメロン監督の完全主義が結実した傑作。今見てもSFXシーンの素晴らしさは全く色あせていないのではないでしょうか。前作の『ターミネーター』では、ラストのエンドスケルトンが追い掛けてくるシーンで動きがガタガタして、そこだけが惜しかったですが、この2ではそのようなシーンは全然ありません。
特に液体金属のターミネーター「T-1000」の実在感、リアルな表現は今でも十分楽しめます。ターミネーターシリーズに今でもファンがいるのは、1と2、つまりはジェイムズ・キャメロンが作った映像の完璧さのおかげではないでしょうか。
■『遊星からの物体X』
(1982年公開)
南極探検隊の隊員たちが経験する怪物たちとの戦いを描いた、ジョン・カーペンター監督の傑作SFホラー映画です。この映画に登場する、宇宙からやって来たモンスターの造形、そのSFX映像は今見ても素晴らしいの一言です。
公開当時「身の毛もよだつほど恐ろしい」と形容されましたが、その力は今も失われていません。2011年には、この作品の前日譚に当たる『遊星からの物体X ファーストコンタクト』が制作されましたが、こちらはびっくりするほどの駄作でした。
■『ジュラシック・パーク』
(1993年公開)
CGで描画された恐竜がスクリーンで暴れ回ることになった映画の原点にして頂点。スティーブン・スピルバーグ監督の手腕が素晴らしく、今でも飽きることなく最後まで見られる傑作です。リアリティーある恐竜のSFX映像は現在でも通用するクオリティーですね。
引っ張って、焦らしてやっと見せてくれるティラノサウルスの巨大さ、クルマをのぞき込んで収縮するティラノサウルスの瞳、ヴェロキラプトルの狡猾(こうかつ)さなど、数々のシーンで行き届いた演出が光り、この映画を忘れられないものにしています。
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