よく「女の敵は女」って言いますよね。
女友達と楽しくお茶なんかしていると、「そんなことはない!」って気持ちにもなりますが、実際のところ、どうなのでしょうか。
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このコラムでは、そんな「女の戦い」について、日本とドイツで生活経験のある筆者のサンドラ・ヘフェリンが、日本の状況、そして海外のシチュエーションに基づいてつづっています。では、まずは、日本から。私筆者は「女の敵は女」には2パターンあると思っています。
一つ目は、合コン等「男性がいる場」での「女の戦い」。
男性がいる場、例えば合コンなんかでお目当ての男性のいる場合は、やはり女は女の足を引っ張るケースがあるようです。
ある女子がトイレのため席を外した途端に、お目当ての男性に「A子(トイレに立った子)って、とってもいい子なのよ。かわいいし。でも、ちょっと気が多いっていうか男性関係が、アレなのよね〜。いつも心配しているんですよ〜」......、なーんて心配を装いながら男性に暴露する、というのは、一番わかりやすい例だと思います。
同じく合コンで、「私は胃が弱くって......」と少食でデリケートである事をアピールするケースも。「実は私、脂っこい物はあんまり食べられなくって......。だから家では和食しか食べないんです。昨日もキンピラゴボウを作って食べたんですぅー。」と何気に料理上手である事もアピールしちゃったりします(これが、きんぴらごぼうで、「肉じゃが」でないだけまだマシかもしれません)。
そして二つ目。
上記の合コンのように「男性がいる場所」以外で、「女の敵は女」が目立つのは、ズバリ「女子力が高い女性が集う場」であります。そう、残念ながら女子会なるものが、もっとも気が抜けないというか、油断できない場であったりするのです。女子会は、女子トークに花を咲かせるとともに、同性同士で張り合う場でもありますから、時に嫌味合戦になったりします。
その場に男性が誰もいない「完全女性同士」だと、「遠慮」というものが完全になくなるので、嫌味の内容もかなり怖かったりします。
例えば、「人のバッグの中を覗く女」。運悪く、エレベーターなどでそんな女性の横に立ってしまったりすると、バッグの中に入っている物について、色々なコメントをくれたりします。「えーっ、『週刊SPA!』を読むんですねえ〜。女なのに面白〜い!」なんて言う女子がいたり、先日、筆者は、バッグにコーラ飲料が入っているのを見られてしまったのですが、即「うわー、コーラなんですねえ。欧米人、好きですよね、コーラ」なんて明らかな嫌味を言われてしまいました。その人自身は青汁しか飲まないそうです。
そんなこんなで、「女は怖い」とか「女の敵は女」って、やっぱりあるみたいなんです。
さて、海外の状況はどうなのでしょう。
残念ながら「女の敵は女」は日本に限らず、世界共通の現象のようです。
もちろん、国によって差はありますが、たとえば筆者の出身国であるドイツでは「彼氏」にまつわる自慢大会が女性同士の間で、やたら露骨に繰り広げられていたりします。
ドイツでは日本ほど結婚にこだわらない文化圏なので、「結婚」以外の「彼氏」自慢、つまり、「今の彼と何年付き合っているかどうか」といことが自慢の種になります。
「アナタは彼氏と2年! でも私は彼氏と10年! 私のほうが色々知り尽くしていて、女としてアナタより上なのよ!」というような、どうしょうもない自慢と嫌味が繰り広げられているのです。
また、ここ数年、世界中でFacebookが流行っていますが、ドイツに関して言えば、既婚で子供のいる女性が、Facebookに子供の写真をアップすると、独身の女性からは「いいね!」が一つもつかず、逆に独身の女性がリッチなバカンス(素敵な南の島&高級ホテル&グルメ)の写真をFacebookにアップすると、子供のいる既婚女性がそれらの写真に一つも「いいね!」を押さない、なんて怖い話を聞きました。つまり、既婚で子供のいる女性と独身女性の間で「冷たい戦争」が繰り広げられているのです。
ちなみに筆者である私サンドラは、どちらにもあてはまりません。夫もいなければ、子供もいない、そして独身ではありますが、貧乏ヒマ無しなので、南の島でリッチにバカンスを過ごしたりする優雅さとは無縁です。でもそのほうが、同性である女性から妬まれないから、居心地がよいです......って、何の話をしていたのか、わからなくなってしまいました。そう、女同士の付き合いが難しい、という話でしたね。「女同士の面倒くさい付き合い」から逃げるための解決策ですが、女子力低めのサバサバ系女子とお友達になる。自分が「マイペース女子」になり、完全に開き直るのが無難でしょうか......。
お互いにがんばりましょう!
文●サンドラ・ヘフェリン
プロフィール
サンドラ・ヘフェリン
ドイツ・ミュンヘン出身。日本歴16年。 自身が日独ハーフであることから、ハーフとバイリンガル問題、ハーフはナニジン? ハーフといじめ問題などハーフのテーマを中心に執筆活動をしている。著書にベストセラーとなった「浪費が止まるドイツ節約生活の楽しみ」(光文社) のほか、「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ)、「ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ」(メディアファクトリー)など計7冊。
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