「パワーハラスメント」は職場にあったら困るもののひとつ。相手が上司や取引先という立場だと、どんな無理難題でも断りづらいですよね。もしパワハラ被害にあったら、どのように対処すればいいのでしょうか。先輩社会人に聞きました。
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Q.上司や先輩からパワハラにあったことはありますか?
はい......91人(18.2%)
いいえ......409人(81.8%)
まずはパワハラ被害の実態を調査したところ、8割以上の人が「パワハラにあったことはない」と回答。この結果にホッとした人も多いのでは? しかし、2割弱の人が被害にあった事実は見逃せません。どんな嫌がらせを受け、どう対処したのか紹介しましょう。
■子どもじゃないんだから......
・気に入らない人のフェイスブックにからかうような書き込みを強要された。わからない程度にやったが、要求がエスカレートしてきたので断った(男性/30歳/情報・IT)
・退職が決まってから、退職日まで無視された。退職前日に従業員相談窓口に報告した(男性/28歳/商社・卸)
大人とは思えない、幼稚な嫌がらせがあるようですね。自分が悪者にされるケースもあるので気をつけましょう。
■女性ならではのトラブル!?
・オーナーがかわいがっている後輩の女の子と私がうまくいかず、それに腹を立て、ボーナス0.5カ月分カットされた。周囲に相談したところ「相手が感情的になっているのは明らかなんだから、こちらは淡々と今まで通り普通にしておけ。一社員が経営者と戦おうとするな」とアドバイスを受け、その通りにした。そこで感情的になったらほんとうに喧嘩になってしまうので、それでよかったと思う(女性/40歳/マスコミ・広告)
・結婚したら、おめでとうの前にこう言われた。「子ども産まないんだろ?」。子どもはほしいと思ってますと答えたら、「産んだら辞めるんだろ?」 と言われた。「次に同じことを言ったら、パワハラと捉えます」と返した(女性/27歳/商社・卸)
・酔っ払って上司からおっぱいをつねられました。痛かったです。上司の上司に訴えたところ、その上司は左遷されました。ざまぁですね(女性/24歳/ホテル・旅行・アミューズメント)
不当な待遇を受けたり、セクハラ被害にあったという意見もチラホラ。さらに上の上司に相談するのも一つの手ですが、トップからのパワハラにはどうすればいいのか......。
■デマを拡散するのはやめて!
・暴言を浴びせられる、私のしたことでなくても全部私のせいになる、親の悪口を言われる、私の荷物を投げられる。結局、私が鬱病になって親が怒鳴りこんでいったら上司がとんだ(女性/27歳/金融・証券)
・顧客先で失礼をしたとデマを広げられ、顧客先出入り禁止令を出された。対処する前に自分が異動させられた後、労働組合に相談した(女性/27歳/情報・IT)
社内に相談できる人がいなければ、しかるべき機関へ訴えることも考えたほうがよさそうです。
■理不尽な差別待遇
・周りの同僚と比較して、明らかに不利な立場に置かれた(女性/28歳/団体・公益法人・官公庁)
・朝言ったことが昼ごろに変わっているなど気分屋で、自分の気に食わないことがあると、上司の言うこと絶対だと言う。結局その上司は後で別のパワハラ問題でクビになった(男性/43歳/情報・IT)
・「成果がなかなか出にくい時に、残業代をきちんと申請しやがって」と言われた。その日から残業しても一切申請するのやめた。結局それを続けていたら相手が折れ、「人事的にもやはりきちんと申請してくれ」と再度言われた(男性/35歳/金属・鉄鋼・化学)
・大量の仕事を無理な納期で押し付けられた。何とかやりきって、見返してやった(男性/32歳/機械・精密機器)
労働法に違反しかねない行為もありますね......。こうなったときには戦うしかない!?
■鶴の一声で左遷もありうる!?
・現地の言葉が全くできない状態で長期海外出張に行かされた。職務命令なので受けました(男性/47歳/アパレル・繊維)
・「次は僻地に飛ばすよ?」と脅され続けた。人事に相談した(女性/28歳/金融・証券)
目をつけられたら最後、希望に沿わない場所へ異動させられることも。
対処法については、「ただ耐えるしかない」「どうにもできなかった」という声が多数。たとえ、労働組合に所属していても、上司のパワハラを告発するのは難しいですよね。聞き流す、見返す、というのも一つの策ですが、あまりに酷い場合は、信頼できる人に状況を客観的に判断してもらい、失敗しないような対処法を考えてみるのも大事かもしれません。
文・OFFICE-SANGA 澤井輝一
調査時期:2014年2月
アンケート:フレッシャーズ調べ
集計対象数:社会人500人(インターネットログイン式アンケート)
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