時の流れとともに現れては消えていった数々の言葉たち。いまや使うのも恥ずかしい「死語」として葬り去られたと思いきや、予想外の場面で上司や先輩の口から飛び出して周囲を凍らせてしまうことも......。20代男女に、最近耳にして驚いた死語を教えてもらいました。
■時代を象徴した言葉たち
・「ナウい」。新しい服を着て友人に会ったときに言われて古いなと思った(28歳/男性/運輸・倉庫)
・「メンゴメンゴ」。歩いていてホストとぶつかったときに言われた(24歳/男性/情報・IT)
・「ドロン」。仕事中に先輩が使っていた。意味は分かるけど、まだ使う人がいたとは......(25歳/女性/商社・卸)
・「よっこいしょういち」。意味が分からなかった(26歳/女性/情報・IT)
・「あたり前田のクラッカー」。語源すらよくわからない(26歳/女性/生保・損保)
・「アッシー君」。いまだに父が頻繁に使っている(24歳/女性/マスコミ・広告)
・「花金」。金曜日、会社で普段着けないアクセサリーをしていたときに上司に言われた(25歳/女性/情報・IT)
・「おニュー」。新しいスマホを使っていたら、会社の先輩に言われた。最初意味が分からなくてびっくりした(26歳/男性/学校・教育関連)
・「がびーん」。高校生に「斬新!」と言われた(27歳/女性/建設・土木)
・「チョベリバ」。自分の上司が予期せぬ仕事が舞い込んできたときに言っていて、つい「古っ!」と思った(26歳/男性/不動産)
・「おっはー!」。彼女が朝、そう挨拶してくる(28歳/男性/運輸・倉庫)
・「KY」。会社のおばさんたちが何気なく使っているのを聞いて、懐かしいと感じてしまった(28歳/男性/商社・卸)
バブル語、ギャル語、テレビ発信の流行語など、時代とともにたくさんの言葉が生まれましたが、20代にとっては語源すらわからないような古いものもちらほら。また、「『マジありえないって感じ』は、電車で二人組みのOLが使っていたが、「マジ」「ありえない」「って感じ」を3つくっつけると急に死語っぽくなると思った」(25歳/男性/団体・公益法人・官公庁)という意見もあったように、単体では今でも使われるような言葉も組み合わせによっては死語っぽく聞こえてしまうものもあるようですね。
■違う言い方になってしまった言葉たち
・「アベック」。上司から久しぶりに聞いた(28歳/男性/商社・卸)
・「ズボン」。先輩女性が社内を歩いている人を見て、「あの人のズボン、穴が開いてる」と言った(25歳/女性/金融・証券)
・「タートル」。自分でも何が最新なのか分からないが「タートル」とは言わない気がする(25歳/女性/団体・公益法人・官公庁)
・「えもんかけ」。「ハンガーだよ!」と全員で突っ込んだ(25歳/女性/金融・証券)
・「ディスコ」。クラブのことを彼氏がディスコと言っていて引いた(24歳/女性/食品・飲料)
・「チョッキ」。若い人の服装を見ておっちゃんが「そのチョッキかっこええなー」と言っていた(25歳/女性/商社・卸)
なぜか違う言い方をされはじめたために廃れていった言葉たち。「ズボン」は今でも多くの人が使っていると思いますが、20代にとってはもはや古い言葉なのでしょうか。また、「『写真を現像する』は、今だと「プリントアウト」という気がする」(25歳/女性/生保・損保)など、新しい言葉に取って代わられたもの以外にも、そのもの自体が忘れられつつあるものもあります。
■脚光を浴びたキングオブ流行語ゆえの悲しさ
・「グ〜!」。彼女に言われた......(27歳/男性/団体・公益法人・官公庁)
・「言うよね〜」。自分で言ってしまったがもう使えない言葉だと思う(25歳/女性/機械・精密機器)
・「ワイルドだろぉ」。飲み会の席の冗談の中で。微妙に古く、懐かしいと笑えるほどでもない(27歳/男性/団体・公益法人・官公庁)
タレント発信の流行語は爆発的に広がる分、衰退も早い。ほかにも「ゲッツ!」「ラブ注入」「そんなの関係ねぇ」などがありますが、だいたいその年の忘年会で多用され、新年を迎えるとともに飽きられ、廃れていく傾向にあるようです。
ちょっと時代遅れで残念な「死語」たちですが、中には一周回って逆に新しく感じられたり、ギャグとして取り入れられ再び息を吹き返すものもあるためなかなか侮れません。たとえば「ドロン」は、映画「モテキ」で長澤まさみがキュートに使いこなしたことにより最近リバイバルしている気配もあります。でもそれもすべてタイミング。見当違いのときに使ったら、やはり「古っ!」となるのでご注意を。
文●スルー鈴木(ニーマルマル)
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