就職活動における関門には、多くは履歴書やエントリーシートといった書類選考が含まれます。社会人の扉を開く最初の一歩に、昨年就活に取り組んだ内定者たちはどのように取り組んだのでしょうか? 今当時を振り返って、思うことは? 内定者たちに、書類への取り組み方について聞いてみました。
【振り返り1:就活の序盤にエントリーシートの数をこなして慣れるべき】
「エントリーシートを書くのには苦労した。書けば書くだけ、エントリーシートはいいものが書けるようになる。就活を始めた3年生の秋からたくさん数をこなしておけば、冬・春以降での書類落ちの数も減らせたのではないかと思う」(女性/食品・飲料業界内定)
応募書類の書き方も、たとえばサッカーのリフティングや料理のように、経験を積めば積むほど上達するようです。少しでも興味のある企業なら、エントリー時期が早いものから取り組んでみるのもアリでしょう。エントリーシートを実際に書いてみることによって、それまで気付かなかった自分の新たな可能性も拓けてくるはずです。
【振り返り2:エントリーシートだけでなく、履歴書にもしっかり力を入れる】
「私の場合は、エントリーシートを書いたのは活動初期の大手企業ばかり。比較的規模の小さな会社や、すべての学生と面接の場で話し合うことをポリシーにされている会社などは、履歴書のみでの書類審査がほとんどだった。エントリーシート対策も必要だけど、自分が目指す就職先によっては、履歴書の方が重要度が高い、ということもあり得ます」(女性/金融・証券業界内定)
会社個別のエントリーシートの対策にばかり熱中して、基本となる履歴書がおろそかになっている就活生の方、もしかしたらいるのではないでしょうか。定型がほぼ決まっている履歴書だからこそ、対策をすればするほど効果は上がりやすいはずです。なかなか書類選考が通らないという人は、一度、履歴書の出来を疑ってみても良いかもしれません。
【振り返り3:早い時期から、幅広い企業に目を向けエントリーしておくこと】
「大学4年の5月、6月に応募先の持ち駒が無くなり、そこから新しい企業を探したのだけど、選考が終わっている場合が多々あった。スケジュールに余裕のある早い時期から幅広い企業に目を向け、エントリーシートを書いておくことが大事。後になって慌ててエントリーを詰め込もうとすると、提出期限が密集して、書類の質が下がってしまう」 (女性/運輸・倉庫業界内定)
最初のうちは志望業界を絞っていたけれど、後で業界の幅を広げようとしたときに対応しきれなかったケースですね。エントリーにあたっては新たな企業研究も必要となり、時間が必要です。さらにエントリーシートの提出期限が重なると、結果的に手を抜いて書いてしまう企業、提出そのものをあきらめる企業が出てきてしまう、というもったいない事態に。志望業界を早い時期から絞り過ぎず幅広い視野を持ち、先を見越した計画で余裕をもって書き上げていきたいものですね。
就活で避けては通れない書類選考。厳しい選考に通過する応募書類を仕上げるレベルに到達するためには、試行錯誤する時間や、何度も挑戦した末の慣れが必要のようです。今就活に取り組んでいる方は、ぜひ内定者の振り返りを参考にしてみてくださいね。
文●イワタテ(文鳴館)
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