自分の強みも、やりたい仕事も、CAとの対話から見えてきた——エージェント活用のリアル
就職活動で、自分のやりたい仕事や強みがわからず、立ち止まってしまうことがあります。そんなとき、新たな選択肢を見つけるきっかけになるのが、新卒向けの就職エージェント(以下、就職エージェント)です。
今回は、株式会社リボルブ・シスでシステムエンジニアとして働くK.MさんとA.Uさんにお話を伺いました。同社は、金融機関向けシステム開発を軸に事業を展開するIT企業です。ITとは異なる分野を学んだ二人は、就職エージェントを通じて、どのように現在の仕事と出会ったのでしょうか。二人の歩みを振り返りながら、就職エージェントが仕事選びにどう役立ったのかを紐解きます。

左:K.Mさん 右:A.Uさん
未経験からITの仕事へ。入社後に磨いた専門性とリーダーシップ
——現在のキャリアと業務内容について教えてください。
K.M:入社して5年目。現在は、損害保険会社の自賠責保険に関するシステム開発を担当しています。プロジェクトは、東京5名、大阪17名の計22名で構成されています。そのなかでサブリーダーを務め、開発業務に加えて、若手メンバーの進捗管理やお客様との折衝業務を任されています。
A.U:私は、航空会社で使われる翻訳システムをつくっています。約10名のチームに所属し、フロントエンドと呼ばれる操作画面の開発に携わっています。入社3年目になり、若手のOJTトレーナーも担っています。
——お二人は大学でITを専門に学んでいたのですか?
K.M:いいえ。私は文系出身で、大学ではITを専門に学んでおらず、プログラミングにもまったく触れていませんでした。
所属していたのは、総合社会学部の社会マスメディア専攻です。現代社会が抱える課題や、社会におけるメディアの役割について学んでいました。現在の仕事とは、まったく異なる分野を専攻していたのです。
A.U:私も、ITやプログラミングを専門に学んだわけではありません。理学部生命科学科で、生物や化学、細胞の仕組みなどを講義や実験を通じて学びました。授業で少しコードを書いた経験はありますが、現在の仕事とは異なる分野を専攻していました。
やりたい仕事がわからず、就職活動に迷っていた
——入社する前は、どのような就職活動を行っていたのでしょうか?
K.M:就職活動を始めたのは、大学3年生の2〜3月ごろです。人と話すことが好きだったため、当初はさまざまなメーカーの営業職を見ていました。
「ものづくりに関わりたい」「人とコミュニケーションを取る仕事がしたい」という軸はありました。ただ、自分が知っている業界や仕事が、本当に自分に合っているのか判断できず、志望先をなかなか絞りきれずにいたのです。
A.U:私も大学3年生の3月ごろに就職活動を始めました。周囲と比べると、遅めのスタートだったと思います。当初は化粧品会社を志望していました。もともとメイクが好きで、化粧品の商品企画に携わりたいと考えていたからです。
しかし、希望していた企業では、入社後に営業や販売を経験し、その先のキャリアとして商品企画を目指すのが一般的でした。私は営業や販売ではなく、企画に直接関わる仕事を希望していたため、化粧品業界以外にも視野を広げるようになったのです。
——志望する業界や仕事を模索するなかで、就職エージェントを利用したきっかけを教えてください。
K.M:自分一人で企業を探していると、どうしても知っている業界や職種に選択肢が偏ってしまいます。第三者に相談しながら、自分の希望や適性を整理し、それまで知らなかった仕事にも目を向けたいと考えたことが、利用のきっかけです。
A.U:化粧品業界以外にも視野を広げようと決めたものの、ほかにどのような業界や職種があるのか、十分な知識がありませんでした。自分では見つけられない選択肢を知り、そのなかから興味を持てる仕事を探したいと思い、就職エージェントを利用しました。
——具体的に、どのように進めていったのでしょうか?
K.M:まずはCA(キャリアアドバイザー)との面談で、興味のあることや仕事選びで大切にしたいことを、順番にお伝えしました。対話を重ねるなかで、自分の希望が少しずつ言葉になっていったのです。
そのうえで、これまで見ていたメーカーの営業職に限らず、さまざまな業界や職種を紹介してもらい、そのなかで初めてIT業界の仕事に目を向けるようになりました。
A.U:大学の授業でプログラミングの実習が楽しかったことを思い出しました。周囲にIT業界を志望する人が多かったこともあり、興味を持って調べてみると、さまざまな分野や企業があることを知ったのです。
そこで、IT業界に絞って企業を探したいとCAに伝え、いくつかの会社を紹介してもらいました。説明会に参加し、仕事内容や働き方、社風などを比較しながら、自分に合う企業を見極めていきました。
CAとの対話で選択肢が広がり、自分に合う企業が見えてきた
——就職エージェントを使ってみて、いかがでしたか?
K.M:利用して本当によかったと思います。システムエンジニアは理系出身者の仕事というイメージがありましたが、文系出身者も活躍していることや、技術だけでなく周囲とのコミュニケーションも大切な仕事だと教えてもらいました。自分だけで就職活動を続けていたら、IT業界を選択肢に入れることはなかったと思います。
A.U:IT企業は数が多く、自分だけではどの会社が合っているのか判断するのが難しかったため、CAに相談できたことは大きかったです。希望条件や企業の特徴を踏まえて紹介してもらえたので、選択肢を絞りやすくなりました。
——御社に入社したのも、就職エージェントからの紹介ですか?
K.M:はい。CAから4社ほど紹介してもらい、そのうちの1社が当社でした。会社説明会で、当社は受託案件が多いと知りました。お客さまから依頼を受けたシステムを自社内で開発できるため、慣れた環境で働ける点に魅力を感じました。
また、暮らしに身近な金融分野のシステム開発に強いことにも魅力を感じました。システム開発を通じて、ものづくりに関わりたいという希望もかなえられると考え、入社を決めました。
A.U:私も、就職エージェントからの紹介です。実家から通いやすいことに加え、会社の明るい雰囲気に魅力を感じました。
説明会を担当していた人事の方や、質問に答えていた先輩社員の話し方から、親しみやすさを感じました。CAからも会社の評判や職場の様子を聞き、「ここならやっていけそうだ」と思えたことが、入社の決め手になりました。
自分では気づかなかった強みを、CAが引き出してくれた
——CAとのやりとりで、印象に残っているエピソードを教えてください。
K.M:自己分析を一緒に進めてもらったことです。当時は、自分のどのような点が強みなのかをうまく言葉にできず、面接でどう伝えればよいのか迷っていました。CAとの面談で、これまでの経験や考えを話したところ、「コミュニケーション力も強みとして伝えられる」とアドバイスを受けたのです。
私は緊張すると、語尾が曖昧になる癖があります。模擬面接でCAからかけてもらったのが、「自信を持って話せば大丈夫」という言葉です。自分の強みを繰り返し言葉にするうちに、少しずつ自信が生まれ、実際の面接でもはっきり答えられるようになりました。
A.U:私も、自分では強みと捉えていなかった経験を、CAがアピール材料として引き出してくれたことです。
高校時代、未経験でソフトテニス部に入りました。1年生のときは団体戦のメンバーに選ばれませんでしたが、毎日の練習に加え、朝練も継続。その結果、3年生になるころにはメンバー入りすることができました。私にとっては、面接で話すほどの経験だとは思っていなかったのです。
CAから「この経験はもっと話したほうがよい」と言われ、継続力や粘り強さを示すエピソードになると気づきました。実際に当社の面接でも、この経験を通じて自分の強みをアピールしました。自分では当たり前だと思っている経験にも、強みを示す材料がある。そのことに気づかせてもらえたのが、特に印象に残っています。
頼れる相談相手ができ、就職活動を前に進められた
——就職エージェントの魅力は、どこだと思いますか?
K.M:自分では気づかなかった仕事や強みを見つけてもらえることです。私は、やりたいことも自分の強みも不明確なまま就職活動を続けていました。そのまま一人で進めていたら、さらに迷っていたと思います。
CAに相談したことで、ITという新しい分野を知り、「開発に携わりたい」という目標も見つかりました。自分の可能性を広げてもらえたことが、一番よかった点です。
A.U:就職活動について相談できる、頼れる相手ができたことです。私が利用を始めたころには友人の多くが就職活動を終えていて、身近に相談できる人がいませんでした。
CAは就職活動に詳しいので、企業の情報を教えてもらえるだけでなく、自己分析や面接対策も一緒に考えてもらえます。一人で抱え込まずに済むようになったことが、私にとっては大きかったですね。
強みや方向性が見えないときこそ、早めに相談する
——就職エージェントサービスに関心のある学生にアドバイスはありますか?
K.M:やりたい仕事や自分の強みがはっきりしていない人こそ、就職エージェントに相談してみるといいと思います。CAとこれまでの経験を振り返ることで、自分では気づかなかった強みや、自分に合いそうな仕事が見えてきます。
A.U:私は、もっと早く就職エージェントに相談すればよかったと思います。利用を始めてから、企業の紹介、説明会、面接へとスムーズに進んだからです。早めに頼っていれば、周囲に取り残されたような焦りも感じずに済んだかもしれません。
「こんなことに興味がある」「これは得意かもしれない」といった段階でも大丈夫です。ゼロから一緒に方向性を考えてくれるので、迷っている人ほど、早めに相談してみてほしいですね。
取材協力:
K.M
近畿大学 総合社会学部を卒業。2022年、リボルブ・シスに新卒入社。以降、大手損害保険会社のシステム開発に携わる。入社2年目から自賠責保険システムの開発・保守を担当。現在はサブリーダーとして、若手社員の進捗管理や教育、お客様との折衝も担う。
A.U
兵庫県立大学 理学部 生命科学科専攻を卒業。2024年リボルブ・シスに新卒社員として入社。航空会社で使用される翻訳システムのフロントエンド開発を担当。若手のOJTトレーナーも兼務している。






















