【就活の今】就活生の6割が「1社で十分」→"NNT""オワハラ"に揺れる心理
「友達は内々定を持っているのに、自分はまだ……」――そんな焦りを表す「NNT」という言葉が、いまの就活生の間で広がっている。マイナビの調査では、2026年卒の6割以上が「1社の内々定で就活を終える」と回答。満足感と不安が交錯する"新しい就活の現実"が浮き彫りになった。
マイナビは8月18日、「マイナビ2026年卒 大学生キャリア意向調査7月<就職活動・進路決定>」の調査結果を発表した。調査は年7月25~31日、2026年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生1,201人を対象にインターネットで行われた。
調査結果は以下の通り。まず「7月末の内々定保有率」を見ると、全体で81.4%となり、前年同月から4.1pt減少。そして、文理別では、「文系学生」(78.6%)、「理系学生」(85.8%)となり、引き続き理系学生の方が内々定率は高かった。
次に内々定保有社数を見ると、「1社」(66.5%)と前年の25年卒(30.4%)から36.1pt増加。そして、入社意志の最も高い内々定先への満足度について聞くと、「十分満足している」(56.0%)となり、25年卒の58.8%から2.8pt減少する結果となっている。
調査結果について、マイナビキャリアリサーチラボ 主任研究員 井出翔子氏は次のようにコメントする。
「7月末の就職活動状況として、内々定率や活動継続率の前年からの伸び率が落ち着いてきた様子が見て取れる一方で、内々定者の平均内々定保有社数の内訳には大きな変化があることがわかりました。内々定の数が多ければ満足ということではなく、1社でもその内々定先に満足して活動を終えている学生が多いようです」
就活生に広まる「NNT」や「オワハラ」
さらに「就職活動に影響したニュースワード」を尋ねたところ、「初任給アップ」が3年連続の1位となったほか、2位「働き方改革」、3位「テレワーク、リモートワーク、在宅勤務」と働き方に関するニュースワードが続き、4位「人工知能・AI」、5位「ChatGPT・対話型AI」と続いている。
そして「周りで流行った『就活用語』」について最大3つまで挙げてもらうと、3年連続で「ガクチカ(学生時代に力を入れたことの略)」が1位で、2位「NNT(無い内定の略)」となっている。
また3位「ES(エントリーシートの略)」、5位「オワハラ(就活終われハラスメントの略)」は、それぞれ前年から一つ順位を上げる結果だった。
井出氏にニュースワードについて尋ねた。
――「NNT」「オワハラ」という言葉が広まる理由には、どのような就活の空気感や学生心理が存在するのでしょう。
井出氏:「NNT」は内々定がない状況を指し、"無い内定"の略の意味です。学生目線では、就職活動を通じて内々定をもらえるか、というのが一つの重要な指標となります。
特に昨今では企業の採用スケジュールが一律ではなくなってきているため、周囲が内々定を獲得していく中で「NNT」の状況であると、焦りや不安を感じることもあるでしょう。そのような緊張感のある就職活動の空気感からこの用語が広まったのではないでしょうか。
また「オワハラ」は"就活終われハラスメント"の略で、企業が内々定を出した学生に就職活動を終えることを強要することです。
人手不足感の高まりから、企業の採用難が続いており、せっかく内々定を出した学生に辞退されたくない、という思いから学生に対して「他社の選考を受けないでほしい」「早く就活を終えてほしい」といった圧力がかかるケースがあり、こうしたワードが生まれたのではないでしょうか。
政府もオワハラ防止要請を出しており、こうした動きが是正されてほしいと感じます。




















