働く意識で正社員を6タイプに類型化、若者に増加しているのはどのタイプ? - パーソルが分析

2026/11/04

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働き方やキャリアに対する価値観が多様化する中、仕事そのものに「やりがい」を求める人が減る一方、効率よく経験を積んで早期のキャリア形成を目指す「キャリア・タイパ型」が増えていることが、パーソル総合研究所の調査から明らかになりました。

パーソル総合研究所は、2017年から毎年実施している「働く10,000人の就業・成長定点調査」の10年分のデータを二次分析。正社員の働き方や就業意識の変化をまとめています。

「キャリア・タイパ型」が202万人増、「やりがい志向型」は129万人減

今回の分析では、仕事選びで重視することや希望する働き方などをもとに、正社員の就業意識を6タイプに分類しました。

本調査データと総務省「労働力調査」をもとに各タイプの正社員数を簡易推計したところ、2019年から2026年にかけて、仕事そのものにやりがいを求める「やりがい志向型」は129万人減少。

一方、キャリアの糧になる経験を効率よく積み、早い段階でのキャリア形成を目指す「キャリア・タイパ型」は202万人増加しました。「生活志向型」も59万人増えています。

「タイパ」と聞くと、「できるだけ働きたくない」というイメージを持つかもしれません。しかし、「キャリア・タイパ型」は必ずしも仕事への熱意が低いわけではありません。

希望する労働時間は6タイプの中で最も長く、早いうちに専門性や裁量を獲得し、自分のキャリアを確立したいという志向が特徴だといいます。

20~34歳で「キャリア・タイパ型」が大きく増加

特に「キャリア・タイパ型」の増加が目立っているのが若い世代です。

2026年の正社員の構成比について、2019年からの増減率を性別・年代別に見ると、「キャリア・タイパ型」は女性20~34歳で88.0%増、男性20~34歳では49.1%増となりました。

新社会人や若手社員に近い年代ほど、「仕事そのもののやりがい」だけではなく、「この仕事を経験することで、将来のキャリアにどうつながるのか」を重視する傾向が強まっていることがうかがえます。

働きやすくなる一方、「職場の低体温化」も

一方で今回の分析では、「職場の低体温化」と呼ばれる変化も指摘されています。

2021年から2026年までの5年間で、正社員の「職場外での学び」は9.9ポイント、「成長志向」は13.8ポイント、「管理職意向」は7.4ポイント低下しました。

働き方改革などによって働きやすい環境の整備が進む一方で、仕事や成長に対する前向きさが低下している状況を、パーソル総合研究所では「職場の低体温化」と捉えています。

さらに就業意識のタイプ別では、近年増えている「キャリア・タイパ型」や「生活志向型」は、減少している「やりがい志向型」と比べ、学び行動や成長志向などが相対的に低い傾向も見られました。

「仕事ができるようになる=成長」? キャリア・タイパ型に見られた特徴

「キャリア・タイパ型」は、成長に対する考え方にも特徴があるようです。

働くことを通じた「成長」のイメージを比較すると、「キャリア・タイパ型」は「やりがい志向型」よりも、目の前の仕事を遂行する能力が高まることを「成長」と捉える傾向が強く見られました。

つまり、「仕事をそつなくこなせるようになった」という実感が成長につながりやすいということです。同研究所では、こうした傾向について「やや近視眼的な成長観がうかがえる」と分析しています。

成長実感は高くても、「会社が求める成果」とはギャップ?

さらに興味深い結果もあります。成長志向のある正社員のうち、仕事を通じた成長を実感している割合は、「キャリア・タイパ型」が73.6%。「やりがい志向型」の69.6%を上回りました。

ところが、成長を実感している人のうち、「会社から求められる成果を出している」と感じる割合は、「キャリア・タイパ型」が51.6%。「やりがい志向型」の60.3%を下回っています。

つまり、「自分は成長している」という本人の実感と、「会社が求めている成果を出せている」という実感には、ギャップがある可能性があります。同研究所はこれを「成長の自己満足化」という新たな課題として指摘しています。

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