働き方やキャリアに対する価値観が多様化する中、仕事そのものに「やりがい」を求める人が減る一方、効率よく経験を積んで早期のキャリア形成を目指す「キャリア・タイパ型」が増えていることが、パーソル総合研究所の調査から明らかになりました。
パーソル総合研究所は、2017年から毎年実施している「働く10,000人の就業・成長定点調査」の10年分のデータを二次分析。正社員の働き方や就業意識の変化をまとめています。
今回の分析では、仕事選びで重視することや希望する働き方などをもとに、正社員の就業意識を6タイプに分類しました。
本調査データと総務省「労働力調査」をもとに各タイプの正社員数を簡易推計したところ、2019年から2026年にかけて、仕事そのものにやりがいを求める「やりがい志向型」は129万人減少。
一方、キャリアの糧になる経験を効率よく積み、早い段階でのキャリア形成を目指す「キャリア・タイパ型」は202万人増加しました。「生活志向型」も59万人増えています。
「タイパ」と聞くと、「できるだけ働きたくない」というイメージを持つかもしれません。しかし、「キャリア・タイパ型」は必ずしも仕事への熱意が低いわけではありません。
希望する労働時間は6タイプの中で最も長く、早いうちに専門性や裁量を獲得し、自分のキャリアを確立したいという志向が特徴だといいます。
特に「キャリア・タイパ型」の増加が目立っているのが若い世代です。
2026年の正社員の構成比について、2019年からの増減率を性別・年代別に見ると、「キャリア・タイパ型」は女性20~34歳で88.0%増、男性20~34歳では49.1%増となりました。
新社会人や若手社員に近い年代ほど、「仕事そのもののやりがい」だけではなく、「この仕事を経験することで、将来のキャリアにどうつながるのか」を重視する傾向が強まっていることがうかがえます。
一方で今回の分析では、「職場の低体温化」と呼ばれる変化も指摘されています。
2021年から2026年までの5年間で、正社員の「職場外での学び」は9.9ポイント、「成長志向」は13.8ポイント、「管理職意向」は7.4ポイント低下しました。
働き方改革などによって働きやすい環境の整備が進む一方で、仕事や成長に対する前向きさが低下している状況を、パーソル総合研究所では「職場の低体温化」と捉えています。
さらに就業意識のタイプ別では、近年増えている「キャリア・タイパ型」や「生活志向型」は、減少している「やりがい志向型」と比べ、学び行動や成長志向などが相対的に低い傾向も見られました。
「キャリア・タイパ型」は、成長に対する考え方にも特徴があるようです。
働くことを通じた「成長」のイメージを比較すると、「キャリア・タイパ型」は「やりがい志向型」よりも、目の前の仕事を遂行する能力が高まることを「成長」と捉える傾向が強く見られました。
つまり、「仕事をそつなくこなせるようになった」という実感が成長につながりやすいということです。同研究所では、こうした傾向について「やや近視眼的な成長観がうかがえる」と分析しています。
さらに興味深い結果もあります。成長志向のある正社員のうち、仕事を通じた成長を実感している割合は、「キャリア・タイパ型」が73.6%。「やりがい志向型」の69.6%を上回りました。
ところが、成長を実感している人のうち、「会社から求められる成果を出している」と感じる割合は、「キャリア・タイパ型」が51.6%。「やりがい志向型」の60.3%を下回っています。
つまり、「自分は成長している」という本人の実感と、「会社が求めている成果を出せている」という実感には、ギャップがある可能性があります。同研究所はこれを「成長の自己満足化」という新たな課題として指摘しています。
関連キーワード:
2026/11/04
2026/11/04
2026/11/04
2026/11/04
2026/11/04
視点を変えれば、世の中は変わる。「Rethink PROJECT」がつたえたいこと。
いつでもわたしは前を向く。「女の子の日」を前向きに♪社会人エリ・大学生リカの物語
あなたの“なりたい”社会人像は? お仕事バッグ選びから始める新生活
実はがんばりすぎ?新社会人『お疲れ度』診断
忙しい新社会人にぴったり! 「朝リフレア」をはじめよう。しっかりニオイケアして24時間快適。
【診断】セルフプロデュース力を鍛える! “ジブン観”診断
社会人デビューもこれで完璧! 印象アップのセルフプロデュース術
ウワサの真実がここにある!? クレジットカードの都市伝説