「ヒアリにもっとも刺された日本人」が伝える『働かないアリ 過労死するアリ ~ヒト社会が幸せになるヒント~』 #Z世代Pick

2024/03/13

社会人ライフ

こんにちは!学窓ラボ リリースピッカーのふじです。ちょっと興味深い書籍をご紹介します。

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おしゃべりするアリを研究する!「アリ先生」こと村上貴弘先生(九州大学持続可能な社会のための決断科学センター准教授)による面白すぎるアリの生態

・葉っぱを切って集め、キノコを育てるハキリアリは超おしゃべり!?

・アリは極寒、酷暑の砂漠でも活動でき、海中に住むアリも!?

・24時間ほぼノンストップで働き3か月で死んでしまうアリ

・巣全体の4%しか働かないアリ

・夫婦で寄生するフリーライダーのアリ

・死をコントロールされてしまうゾンビアリ

・子育て中はアリも寝不足になる

・アリも睡眠時間が寿命に影響する……etc.

アリが地球上に登場してから約5000万年。原始的な小さい社会で生きるアリから、超複雑でシステマチックな社会をつくる進化したアリまで、さまざまな種類のアリがいる。人間社会では、この巨大な社会から振り落とされないよう、社会にコミットし、仕事をして奉仕しなければならない、働かざる者喰うべからず!という思考になりがちだ。しかし働き者のイメージがあるアリの社会は、実際はそうでもない。高度に進化した役割分担社会と、平等でのんびりした原始的社会。どちらの働きアリが幸せだろう?多様でとんでもなく面白いアリの世界から、地球に登場して20万年にしかならない人類が幸せになるヒントをもらえるのではないだろうか。

幸せそうなアリの巣の世界(まえがきより一部抜粋)

ハキリアリだけでなく、アリの巣を見ていると時を忘れる。1個体1個体の行動が興味深いのもあるけれど、アリの巣を見ていると、みんなそれなりに安定していて、見ていて落ち着く。隣の働きアリと何やら触角でコツコツやっていたり、外から戻ってきたアリをみんなで寄ってたかってグルーミングしていたり、働きアリ同士で蜜を交換していたり、幼虫に食事を与えたり、みんなゆったりと余裕をもって生きている。

どれだけ、動きが敏捷なアリでも、巣の中ではゆっくりと行動する。女王アリがいなくなったり、敵に襲われたりといった異常事態が起こらない限り、巣の中が騒然とすることはない。利他的行動がベースとなっているアリの巣の中は、基本、「平穏」なのだ。

野外では、少し神経質に行動することもあって、巣から離れれば離れるほど弱気になる。テリトリーの境界線では弱腰で、攻撃などはせず相手を威嚇するにとどまることが多い。別の種類のアリが襲ってくることもないことはないが、それでも大抵の時間は平穏だ。

パナマの熱帯雨林では、ハキリアリは林床を歩きながら新鮮な葉を集めに活動し、グンタイアリは食事場所やビバークポイントを探して高速で移動している。

当然、その行列が交わりそうになることもあるのだが、要所要所で、それぞれの兵隊アリが警戒態勢をとり、行列が真っ向から接することは注意深く回避される。どちらがどうというわけではなく、速やかに方向が修正され、互いに大規模な攻撃行動に移らないよう配慮している。ものすごいバランス感覚だ。

一方、2024年1月の人間社会はというと……個人レベルの小さな諍いさかいごとから国家間の紛争まで、「安定」とはほど遠い状態にある。「アリと比べたら、まったく……」と、ついついため息が出てしまう。

書誌情報

タイトル:働かないアリ 過労死するアリ ~ヒト社会が幸せになるヒント~
著者名:村上貴弘 (九州大学持続可能な社会のための決断科学センター准教授)
定価:1,155円(税込)
発売日:2024/03/01
ISBN:978-4-594-09662-5
発売:扶桑社

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編集/ふじ(学窓ラボメンバー)

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