こんにちは!学窓ラボリリースピッカーのこのです。春先に肌あれに悩まされる学生さんや新社会人のみなさんに、おすすめの調査結果と耳寄りな情報をご紹介します!
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株式会社ユーグレナは、2024年1月に全国の20代から60代の男女1,000名を対象として「冬から春への移行シーズンに起こりがちな肌あれ」に関して調査を実施した。
調査の結果、「毎年、冬から春への移行シーズンに肌あれを感じることがある」の問いに対して「はい(252人)」「どちらかと言えばはい(294人)」と、半数以上の546人が「毎年、冬から春への移行シーズンに肌あれを感じることがある」と回答した。また、肌あれを感じる人を対象に「その原因が何かわかっているか」をたずねたところ、75%(546人のうち410人)の人がその原因がわかっていないということもわかった。
皮膚科医の日比野佐和子先生によると、冬から春への移行シーズンの肌あれ・ゆらぎの主な原因として、乾燥、寒暖差、花粉が考えられるそうだが、特に保湿剤や加湿器を使って保湿を十分に行ってもかゆみが出るのであれば、花粉が原因である可能性が高いということ。本格的な花粉シーズンに突入する前に、花粉肌あれの対策を万全にするためにおすすめのケアを伺った。
【監修】皮膚科医 日比野 佐和子(ひびの さわこ)先生
医療法人社団康梓会 Y'sサイエンスクリニック広尾統括院長、大阪大学大学院医学系研究科未来医療学寄附講座特任准教授、医学博士。内科医、皮膚科医、眼科医、アンチエイジングドクター(日本抗加齢医学会専門医)。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、(財)ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長などを歴任。中医学、ホルモン療法、プラセンタ療法、植物療法(フィトテラピー)、アフェレーシス療法(血液浄化療法)などを専門とする。アンチエイジングの第一人者として国際的に活躍するほか、テレビや雑誌などにも数多く出演。
花粉が肌に付着すると、表皮を構成する細胞の9割以上を占める角化細胞に影響を与える。花粉の影響で角化細胞の最も外側にある角質層内で細胞同士の間を満たしている細胞間脂質が減少し、肌内部の水分が蒸発するのを防ぐバリア機能が低下。バリア機能が低下すると、細胞の並びが乱れ、角質層の隙間から水分が蒸発してしまうことで肌の水分と油分のバランスが崩れ、肌あれを引き起こす。
花粉と聞くと、花粉アレルギーを持つ花粉症の人に症状が出るように感じるが、肌に花粉が付着することで起こる花粉肌あれに関しては、花粉症ではない人にも生じる可能性があるといわれる。「自分は大丈夫」とは思わずに、花粉肌あれ対策を日常的に行い、健やかな肌を守ろう。
花粉肌あれの第1歩は、まず、花粉を物理的に肌に付着させないことと、付着したと思ったらすぐに洗い流すことだ。外出先から帰って来たら、メイクをしているかどうかに関わらず、できるだけ早めに洗顔して付着した花粉を取り除こう。
外出時はマスクや眼鏡などで顔を覆い、できるだけ花粉を肌に付着させないようにしよう。マスクは自分の顔に合ったサイズで、通気性がよいものを着用するようにしよう。大きすぎると肌とマスクに隙間ができ、角質層や肌内部の水分が蒸発して乾燥が進みやすくなる。だからといって小さすぎるとワイヤー部分が肌を締めつけることで摩擦がおこり、肌を傷つける原因になる。
親指と人差し指でL字を作り、親指の先を耳の付け根の一番高い部分に、人差し指の先を鼻の付け根(両目の内側の部分)から1cm下の部分に当てる。この状態の親指と人差し指の先を結んだ直線距離を表と照らし合わせる。その数値によりマスクの適切なサイズを判断できる。
花粉が気になる時期の美肌の鍵は、肌本来が持つ免疫力を向上させ、バリア機能を強化させること。花粉によって肌のバリア機能が低下すると肌の水分が蒸発しやすくなり、乾燥が進んでしまう。乾燥するとさらにバリア機能が低下してしまう負のスパイラルに陥るので、この時期はより意識して、たっぷりと保湿をすることが重要だ。
また、スキンケアは、素肌と同じpHが4.5~6.0程度の弱酸性弱酸性のものを使用しよう。特に、いちばん初めに使うブースター(導入美容液)は、オメガ6(リノール酸やアラキドン酸)、オメガ7(パルミトレイン酸)といった、人肌のpHと近いオイルを使うと、角質層がやわらかくほぐれて、その後の化粧水・乳液・クリームといったスキンケアが角質層にたっぷりと吸収されやすくなる。サジー果実は1日の温度の差が40度以上にもなる過酷な土地で育つ実で、その実から採れる人肌に近いオイルには高い抗酸化作用もあり、この時期に取り入れたい成分だ。
肌の免疫バランスを整えてくれる成分の入ったスキンケアを選ぶのもいい。肌の免疫バランスを向上させるといわれる成分として、ユーグレナなどの藻類(藻)がある。藻類は肌の免疫力を高め、肌トラブルの予防や保湿力の向上に寄与する可能性があることがわかっている。実は様々なスキンケア製品に、ユーグレナ、クロレラ、スピルリナ、ヘマトコッカスといった藻の類が活用されている。
免疫機能には自律神経も深く関与しているので、香りなどでリラックスできるスキンケアも一役買ってくれそうだ。オレンジベルガモットやゼラニウムなどの深くやすらぐ香りのもので、天然精油を使用したものがよりおすすめ。
さらに花粉をガードするためには、肌用の花粉よけスプレーや、花粉ガード機能のある化粧下地も活用しよう。紫外線量も増え始めるこの時期は紫外線の影響でも肌の乾燥が進む。下地にはUV機能と花粉ガード機能の両方が備わったものを選ぼう。
食事では肌の免疫力をアップさせることを意識して、次の栄養素や成分を取り入れるのがおすすめ。
・ビタミンA・C・E(ビタミンエース)
抗酸化を促す3大ビタミンといわれる“ビタミンエース”、つまり、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEは美肌に欠かせない栄養素です。ビタミンAは緑黄色野菜に多く含まれ、皮膚や粘膜を強くする。ビタミンCは果物に多く含まれ、肌や血管、筋肉を丈夫にし、肌の炎症を抑える。ビタミンEはアーモンドなどのナッツ類に多く含まれ、血行を促進し細胞の老化を防ぐ。
ビタミンエースはお互いに補助しあいながら働くため、単独ではなく3種ともバランスよく摂取することで相乗効果が期待できる。
・ポリフェノール
ポリフェノールには、身体の中で日々作られ細胞を破壊してしまう活性酸素を不活化する働きがある。摂取することで活性酵素を抑制し、免疫力を高めることが期待できる。ポリフェノールはチョコレートやコーヒーなどに多く含まれる。摂りすぎは禁物ですが、適度に摂取するのはおすすめだ。
・オメガ3脂肪酸のDHA・EPA
サバやサンマなどの青魚に豊富に含まれるオメガ3脂肪酸であるDHAとEPAは、体内の炎症を抑えて細胞の再活性化を促すといわれている。また細胞や組織を再生・修復する役割を持ち、免疫力に関わる幹細胞を活性化する。体内では生成されにくいことから積極的に摂取しよう。
・乳酸菌
ヨーグルトに含まれる乳酸菌は腸内の働きを活発にし、悪玉菌を抑制する。乳酸菌入りのヨーグルトは軽く電子レンジなどで温めることで、乳酸菌を活発な状態のままで腸内に届けることができる。食べる時間は夕食後がおすすめ。腸の再生や修復が行われるのは「腸のゴールデンタイム」と呼ばれる起床から15時間~19時間後であるため。また、お味噌、お漬物、キムチなどの発酵食品も腸内の善玉菌である乳酸菌をたっぷり摂れるので毎日の食事に取り入れてみよう。
・食物繊維
腸は免疫機能の60%以上を担っており、腸内環境を改善することで、免疫機能が向上し、花粉症に有効なことが分かっている。食物繊維は腸内で善玉菌の餌となるので、食物繊維を摂ることで腸内環境が整い、アレルギー症状の改善につながると期待される。乳酸菌と食物繊維をあわせて摂ると菌が活性化するので、ヨーグルトに、食物繊維豊富なラズベリー、いちご、キウイ、ユーグレナパウダーなどを合わせて食べるのもおすすめ。
良質な睡眠も、肌免疫を整えるには重要。質の高い睡眠のための対策をあげる。
・日中にほんのり汗をかく程度の運動をする
運動をすると身体に乳酸などの疲労物質が作られ、身体が疲労を回復しようとするので入眠しやすくなる。午前中に屋外で15分程度散歩するなど、ほんのり汗をかく程度の運動が理想的。
・就寝時に深部体温を下げる、ぬるめの半身浴
人は深部体温という身体の内部の温度が下がるときに副交感神経が優位になり、入眠しやすくなる。就寝のタイミングで深部体温を下げるには、就寝1時間前までに、38度~40度のぬるめのお湯で20分ほどゆったり半身浴をするのがおすすめ。
・眠る1時間前からはブルーライト禁止
パソコンやスマートフォンの液晶画面などから発せられるブルーライトを浴びると、脳への刺激によって睡眠相(睡眠リズム)を崩してしまう。夕方以降はブルーライトを浴びないのが理想だが、それが難しくても眠る1時間前からはパソコンやスマートフォンを見ないことをおすすめする。眠る前、興味のままにスマートフォンでネットサーフィンをする行為は、交感神経を優位にしてしまい、副交感神経がうまく作用せずになかなか寝付けなくなるので注意を。
春に向けて、気温の低さ、寒暖差、乾燥に加え、花粉による肌トラブルが起きやすいこの時期。花粉そのもののガード、肌免疫バランスの底上げ、双方からの対策で、なるべく快適に、美肌を保てるようにしよう。
編集/この(学窓ラボメンバー)
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