コロナ禍で社内、社外問わずWeb会議をする機会が格段に増えました。 中にはWeb会議中に「映像や音声が途切れる」「アプリがうまく立ち上がらない」などのトラブルを経験したことがある人も多いのではないでしょうか。
この記事ではWeb会議をスムーズに行うため、よくあるトラブルの原因と解決法を説明します。記事の終盤に、Web会議を快適に行うのにおすすめなネット環境についても紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
Web会議を行う上でよくあるトラブルの具体例とその解決法について、項目ごとに解説していきます。
Web会議では様々なアプリやツールを使用しますが、接続が上手くいかないときは主に以下の理由が考えられます。
・通信が不安定
・アプリやブラウザのバージョンが古い
・アプリが不具合を起こしている
・招待用のURLに誤りがある/期限切れになっている
Web会議のアプリに接続できないときは、まず他のサイトなどにアクセスして通信状態が正常か調べましょう。他のサイトが表示できても表示が遅い場合は、
通信速度が不十分な可能性があります。
「インターネット スピード 測定」などで検索をすると出てくるスピードテストで通信速度を調べてみてください。
こちらで用途別のインターネット回線の速度や、速度計測方法を詳しく解説していますので確認してみてくださいね。
▶用途別インターネット回線の最適な速度とは? 速度計測方法や遅いときの対処法も詳しく解説
通信環境に問題がない場合は、アプリのバージョンが古い可能性が考えられます。アプリが古い場合はアップデートを行い、再びアプリを立ち上げてみましょう。 また、そもそもアプリ自体が不具合を起こしている可能性もあるので、公式サイトやSNSアカウントを確認して不具合が起こっていないかも確認してみてください。
「このURLは無効です。」といった表示がある場合は、URLが間違っているか、有効期限が切れている可能性が高いので、Web会議のホストに連絡して再度有効なURLを送ってもらいましょう。
Web会議で映像は見えているのに自分の音声が聞こえない場合は、
・マイクがミュートになっている
・イヤホンマイクが接続されていない
といった理由が多いです。
解決するためにまずは、自分側のWeb会議アプリのマイクとスピーカーをチェックしましょう。
イヤホンを使っている場合は通話用のマイクが付いているか、きちんと接続されているかを確認してください。
自分の環境に問題がなければ、相手側に問題がある場合もあるので、相手側にも音声に関する確認をしてもらいましょう。
相手側の音声が途切れたり、映像が固まったりする場合は、他の参加者全員がそうなのか特定の人だけがそうなのか確認してください。
参加者全員の音声や映像に問題がある場合は、自分の通信環境に問題がある可能性が高いです。
参加者全員ではなく、参加者のうち数名の映像が固まる場合は、その人のネット通信が不安定な状況が考えられます。映像が固まっている人の通信状況を確認してもらい、その場での改善が難しい場合は画質を落としてもらうか、音声のみの参加に切り替えてもらうよう促してみてください。
自分側の音声や映像が途切れがちになってしまう場合は、自分のネット環境が原因であることが多いです。
解決方法としては、
・無線LAN(Wi-Fi)の場合は端末と有線LAN接続に変更する
・Wi-Fiルーター等を再起動する
・違う端末から参加する
などがあります。それでも改善されない場合は先述のように画質を落とすなどの方法が有効です。
Web会議を快適に行うためにおすすめの通信環境については、のちほどご紹介いたします。
Web会議を行う場所や、環境によっては雑音が入り込む可能性があります。
マイクの近くに音の出る物や電子機器がある場合は、マイクが起動音などを拾ってしまう恐れも。
解決方法は、
・マイクの位置を変えるか、マイク付のイヤホンなどに切り替える
・自分が発言するとき以外はマイクをオフにする
・書類やスマホを確認する場合はマイクに近づけない
などがあります。
また、雑音ではないけれど音声がエコーのように同じ音声が残響したり、戻って聞こえたりするトラブルもあります。
Web会議にエコーキャンセラー機能があれば有効にし、スピーカー・マイクの音量が大きすぎないか見直してください。
Web会議用のイヤホンやヘッドセットには、エコーキャンセラー機能が搭載されているものもありますので、そういった製品を利用してみるのもよいでしょう。
自分では少しくらい問題ないと思っていても相手からしてみると声が途切れていたり、映像が途切れたりするのはストレスに繋がります。
よく音声の途切れや乱れを指摘される場合は、環境や設備を見直してみてください。
Web会議をトラブルなく、スムーズに行うためにおすすめの方法を4つご紹介していきます。
現在Web会議のトラブルにお困りの方のご参考になれば幸いです。
Web会議において、ネット回線の品質は大きく影響します。特に映像ありのWeb会議は、ある程度の通信速度は必要となります。
回線が速く安定している光回線であれば問題なく利用できると思いますが、モバイルWi-Fiルーターやスマホで参加する場合は、混雑する時間帯だと接続が不安定になることもあります。
大事なミーティングや会議で音声・映像が乱れると仕事相手にも迷惑をかけてしまうことになりますので、通信環境の見直しは早めに行いましょう。
Web会議に使用するアプリやツールごとに、性能や利用できる機能は異なります。
また、無料プランと有料プランでも内容は変わり、Web会議の業務用有料プランの相場は大体月額2,000円前後くらいです。これはWeb会議を主催するホストのみ支払いが必要です。
「高いからいい」「コストを抑えたいから安いのがいい」というようにツールは価格だけで選ばず、機能や性能をしっかりと吟味してください。
Web会議のアプリやツールを選ぶ際には、以下の5つのポイントを基準にされてみるとよいかもしれません。
安定した接続のためには、利用者のネット環境以外にもツール側の映像や音声を圧縮する技術である「コーデック」も大事です。
画質・音質共に高品質の接続が利用できるものを選びましょう。
また、参加する人数が増えてもスムーズにコミュニケーションがとれるかも重視したいポイントです。
特に、一時的ではなく継続的にテレワークやWeb会議を推奨している会社や、大きな規模で利用することが多い場合は円滑にやり取りをするために、ツール選びは慎重に行うことをおすすめします。
まずは無料版に登録して音声がクリアに聞こえるか、動画が滑らかで見やすいかをチェックしてみてください。
専用アプリを使うツールも多いですが、ブラウザで利用できるかも確認しておきたいポイントです。
というのも、会社によってはセキュリティの観点からパソコンにアプリやソフトを勝手に入れることを禁止しているところもあるためです。
アプリのインストール必須のツールだと、社外の人とのやりとりに影響する可能性があるのでブラウザやパソコン以外の端末でも使えるツールを選ぶとよいでしょう。
Web会議は仕事で使うものなので、ビデオや音声通話以外にも機能が必要です。
・テキストでのチャット
・スケジュール管理
・録音/録画
・ミュート
・投票/アンケート
・プレゼンス(在席確認)
などは基本として、仕事で使う資料やアイディアをまとめるために以下の機能もあると便利です。
・スライドショー共有
・画面共有
・ファイルの送受信
・メモ機能
業務のやり取りを行うにあたって、セキュリティ対策がきちんと行われているかどうかはかなり重要です。
Web会議が普及しはじめた時に、有名なツールで通信内容が暗号化されていなかったというニュースも記憶に新しいはず。
・第三者に内容が漏れない
・第三者が勝手に参加できない
この2点は前提条件で、ホストとして会議を主催する人は、さらに以下の設定ができるツールで対策をしましょう。
・暗号化(SSL/TLS/AESなど)
・入室用のセキュリティコード設定
・IPアドレス指定
・ファイルをアップロードする際の管理(サーバー保存しない設定や暗号化ができるか)
・利用履歴などが残せるか
もちろん参加する側も、端末にセキュリティソフトを入れる、参加する場所に注意を払って情報漏洩しないようにするなど注意が必要です。
ツールの運営側のサポートも事前にチェックしましょう。
もしもなにかトラブルが起こったときに、きちんと対処してもらえる体制が整っていると安心できます。
・サポート窓口があるか
・チャットやメッセージアプリのアカウントがあるか
・Q&Aが充実しているか
などを基準に、海外のツールを使用する場合は日本語窓口があるかどうかも確認しておきたい点です。
Web会議に使う、Webカメラ・マイク・スピーカーなどの周辺機器も映像・音声の品質を左右します。
最近では、 Webカメラにマイクが内蔵されている製品も増えてきて1つあれば大丈夫という便利なものも多いです。
何を買えばいいか分からない時は、高画質・マイク内蔵…など、必要な要素をあらかじめ決めておくと絞りやすいはず。
ヘッドセットやマイクを購入する時は、エコーキャンセラー、ノイズキャンセリングなどの機能が搭載された物を選ぶと音声が聞き取りやすく安定します。
また、使用するパソコンやスマホ、タブレットの性能も重要です。
メモリが少ない端末だと映像での通信が不安定になることもありますし、仕事の会議をする上で複数の作業を並行して行うことも多くなりがち。
大手Web会議ツールのパソコンでの推奨環境は、CPUはデュアルコア2Ghz以上、メモリ 4GB以上となっています。
使用する端末のスペックの参考にしてみてください。
Web会議に参加する時に静かな場所にいると、周囲の雑音も入ってこないですし周囲に会議の内容を聞かれる可能性も低くなります。
自宅や会議室を確保するのが難しい場合は、カラオケや個室型のワークスペースを利用する方が多いようです。
コワーキングスペースやシェアオフィスなどを利用する場合は、音量に気を付けてくださいね。
Web会議をトラブルなく実施するなら、光回線が最おすすめです。
光回線は通信速度が速く安定しています。
最近はモバイルWi-Fiルーターの速度も上がってきていますが、一定のデータ量を超えると速度制限がかかるものも多く、頻繁にWeb会議を行うのには向いていません。
光回線は最初に開通工事が必要ですが、工事自体は1時間程度で終わることがほとんどで光ファイバーを通すため、対象エリア内であれば基地局から遠いところに住んでいても高速通信ができます。
また、光回線は1日あたりの上限がないため、Web会議が長時間に及んだとしても通信が制限されることはありません。
映像が固まる心配も少なく鮮明な映像でWeb会議に参加できます。
ネット回線の速度はしばしば下り(ダウンロード)の数値が重視されますがウェビナーなどを開催する場合、配信を行う主催者側のネット環境の品質を確保することが先決です。ウェビナーを配信する場合は、Web会議よりも高画質な映像が求められますので、遅延などのトラブルを防ぐためにも上り(アップロード)も速い光回線がおすすめです。
Web会議にありがちなトラブルの原因と解決方法を中心に、快適にWeb会議を実施するためのポイントについてもお伝えしました。よくあるトラブルの原因は、
・ネット回線に問題がある
・端末や設定に問題がある
・機器や周囲の環境に問題がある
という3種類に分けられます。
Web会議を頻繁に開催するなら、ネット回線・周辺機器・環境の見直しが有効です。
特に、ウェビナーのようにコンテンツを配信する場合は、上り・下り共に速度が安定している光回線の導入をおすすめします。
教えてくれたのは…
砂流 恵介さん
秋葉原でパソコンショップ販売員の経験を得て、日本エイサーへ入社。宣伝・広報を担当する。2013年に同社を退職後はパソコンを含むガジェットのレビューを様々なWEBメディアで執筆。また、BtoC企業を中心にPR業務やコンサルタント、ゲーム実況配信など、多方面で活動している。
構成・文:Media Beats
編集:マイナビ学生の窓口編集部
協力:東日本電信電話株式会社
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