「営業利益」の内訳は? どのようなお金が絡むものなのかサクッと解説。

更新:2020/02/27

お金の知識

会社の利益と言っても会計上ではさまざまな種類があります。そのなかで、企業が本業で稼いだ利益を営業利益といいます。営業利益は売上高に含まれる内訳のひとつですが、どのような意味合いになるのか。利益の種類を理解する中で、営業利益が算出される内訳を探っていきましょう。

営業利益 経費 内訳

営業利益の内訳について

企業の利益に関して、さまざまな状況がうかがえる損益計算書には、さまざまな利益が記載されています。
売上から売上原価を引いた「売上総利益」、企業が本業で得た利益を算出した「営業利益」、本業以外からの収入支出を加味した「経常利益」、経常利益から一時的な利益や損失を引いた「税引前利益」、税引前利益から支払税額を引いた「当期純利益といったものがあります。

そのなかで営業利益を計算するには、「売上総利益」「販売費および一般管理費」を把握しなければなりません。

アパレルショップで例えると、洋服を販売して得た売上から、仕入れに直接かかった費用を引いたものが売上総利益です。さらに洋服を売るための、宣伝費や人件費などが発生します。これが販売費および一般管理費になります。

営業利益は、企業が主たる本業で稼いだ売上から経費を差し引いて算出します。いくら売上が高くても莫大なコストがかかっていた場合、利益ではなく損失になっている可能性があります。

このように営業利益では、コスト部分にあたる販売費および一般管理費についても把握しなければなりません。営業利益は経営状態を判断するうえで大事な指標のひとつになり、もう一歩進んで営業活動の効率を判断するには、売上高に占める営業利益の割合を示した「売上高営業利益率」を算出してみるとよいでしょう。

営業利益を左右する販売費および一般管理費の内訳

営業利益を構成する、「販売費および一般管理費」とは、販売に直接かかる費用のことを指します。では、具体的にどのような費用を指すのでしょうか。前述のアパレルショップを例にとって考えていきましょう。

まず、ショップを運営するには人を雇わなければなりません。ここで支払う給料やボーナスが「人件費」となります。

また店舗を構えるためには、ビル内のテナントなどを借りる必要があります。ここで「賃料」が必要となります。そのなかで「水道代や光熱費」、電話やパソコンを使用するための「通信費」も発生します。

さらに店舗や商品について知ってもらうためには、チラシを作るなどの広報活動が必要です。このような費用は「広告宣伝費」として計上されます。

さらに、新たな顧客を開拓するため、会食などを行う際は「接待交際費」が発生します。他にも出張先する際の「交通費」や、ショップ内の事務用の文具などを購入する「消耗品費」など、経費にはさまざまなものがあります。

これらを「販売費および一般管理費」を計上し営業利益を算出することで、アパレルショップが洋服販売で得た利益を把握することができるのです。ちなみに経費がかかり営業利益が赤字になった場合、損益計算書ではマイナスを意味する「△(▲)」で示されます。

またこのアパレルショップが副業でカフェなどを営んでいた場合、その儲けは「営業外収益」として別に分類されます。このような副業の儲けも併せて算出した利益が、経常利益として算出されます。

まとめ

営業利益を見るには、それらを構成する「経費」を把握する必要があります。他の利益との性質の違いを正しく理解し、営業利益から企業が行う事業の状態を評価できるようになりましょう。

(学生の窓口編集部)

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