コミットメントとは? 意味・使い方・例文をわかりやすく解説

更新:2021/11/26

ビジネス用語

「コミットメント」「コミット」という言葉は知っているものの、意味や由来・使いどころがわからないという人もいるのではないでしょうか。

「コミット」や「コミットメント」は英語が由来の和製英語で、「かかわりあい」や「責任を持った約束・公約・確約」などと言った意味を持ちます。

また、特定の分野によっては本来の意味とは別の意味を持っていることもあります。

「コミットメント」「コミット」の意味と使い方を把握することで、一目置かれる新社会人になれますよ!

そこで今回は、「コミットメント」「コミット」の由来や意味・使い方を中心に、特定の分野での使われ方もご紹介します。

「コミットメント」「コミット」の意味と由来をわかりやすく解説!

「コミット」あるいは「コミットメント」という言葉は、CMなどあらゆる場面で使われます。

特に政治・経済分野のニュース、記事などで多用されることに気づいた人もいるのではないでしょうか。

まず「コミット」や「コミットメント」の意味について改めて考えてみましょう。

「コミット」も「コミットメント」も英語が由来!

「コミット」および「コミットメント」という言葉は、英単語の「commit」「commitment」がもとで、英語での意味はそれぞれ以下の通りです。

commit 

commitは英語の動詞「委託する」「委ねる」「責任を引き受ける」「約束する」「関わり合いになる」といった意味を表します。

commitment

commitmentと表記された場合は名詞となり、「委託」「委任」「言質(げんち)」「責任」「約束」といった意味で使われます。

言質(げんち)とは、後日、証拠になる約束の言葉という意味です。

日本語化した「コミット」「コミットメント」の意味は?

「commit」と「commitment」は、今では日本語化しているという背景もあり『広辞苑』にも「コミット」「コミットメント」の項目が!

それぞれ次のように説明されています。

コミット【commit】

かかわりを持つこと。関係すること。

「その件には――しない」

(『広辞苑 第六版』P.1055より引用)

コミットメント【commitment】

1.かかわりあい。関与。

2.誓約。公約。言質。「平和への――」

(『広辞苑 第六版』P.1055より引用)

日本語における「コミット」と「コミットメント」の違い

日本語の「コミット」は、英語の「commit」の意味の中から「関わり合いになる」を取り出して使われることが一般的です。

一方の「コミットメント」は英語の「commitment」が持つ、後々証拠になる言葉という意味を持つ「言質」または「約束」という意味を取り出して使われています。

「コミット」「コミットメント」の例文!日本語だとどんな文になる?

「コミット」「コミットメント」の意味をひも解いたところで、日本語の例文に当てはめるとどのようになるのか見てみましょう。

ポイントは、

・「かかわりを持つ」という意味で使われている

・「かかわり」以外に「責任」が絡む状況なのか

です。

「コミット」を使った例文

まず、かかわりを持つことや関係することを意味する「コミット」からチェックしましょう。

「コミット」を用いて文を作ると、以下のように表現できます。

英語では「コミット」が動詞として使われている名残から、日本語でも動詞として使われていることが分かります。

「コミット」部分を「関係する」「関与する」などと言った”かかわり”を表す言葉に置き換えると、より分かりやすいかもしれません。

「コミット」「コミットメント」は「責任」が絡む【例文あり】

”かかわり”の意味合いが強い「コミット」「コミットメント」ですが、ビジネスシーンでは「関係」だけではなく、お金や物事の正否にかんする「責任」が絡んでいることが多いと言えます。

「コミットする」「コミットメントしている」と言うことにより、単に関係があるだけではなく、予算などのお金・プロジェクトの成功などにも関係する「責任」についても免れないという意味を含んでいることを覚えておくと便利です。

したがって、「コミットしない」と言えば「責任は取らないよ」という意味になります。

上記の例文の場合、社長は「自分とは関係のないプロジェクトだ」と表明していることになるため、社長からの協力は期待できないでしょう。

さらに、社長はプロジェクトが失敗しても責任は取らないということになります。

上記の例を踏まえて責任が伴う「コミットメント」の例文も掲載しますので参考にしてみてください。

「コミット」「コミットメント」は「関係する」「関与する」以外にも、以下のように「約束」「承認」「確約」などの言葉に置き換えられます。

ビジネスシーンでの「コミットメント」「コミット」の場合、単なる約束ではなく「責任」が絡んできます。

「コミットメントをする」「コミットメントを与える」ことは、責任を負う「約束」「承認」「確約」でもあるのです。

さまざまな分野で耳にする「コミットメント」がつく言葉

コミットメントは様々な業界で耳にするビジネスワードとしても知られています。

この項目では、とりわけ「コミットメント」という言葉を耳にする機会がある分野についてご紹介します。

金融業界で耳にする「コミットメントライン」とは?

特に金融業界では「コミットメントライン(commitment line)」という言葉があります。

コミットメントラインは、銀行が顧客にお金を貸し出す(融資する)ときに使う契約のことで、「銀行融資枠」と呼ばれます。

簡単にいうと、「返済期間はこれだけで、金利はこれ、ここまでだったらお金を融資します」という条件をあらかじめ決めておくのです。

「銀行融資枠」の枠内であれば、審査などの面倒な手続きなしでお金を借りれます。

審査のたびに面倒くさい書類を出さなくてもいい反面、企業にとっては利用しやすい資金調達の手法だといえるでしょう。

ただし、通常の金利のほかに「コミットメントフィー」という手数料を取られることを覚えておくと役立ちます。

心理学での「コミットメント」の意味とは?

心理学でも「コミットメント」が使われます。心理学を勉強する学生にとっては、なじみ深いのではないでしょうか。

心理学における「コミット」には「決断する」「宣言する」「積極的に関わる」という意味が込められています。

誰かと「コミットメント」することにより目標達成率が上がるとされている「コミットメント効果という用語もあるため、心理学の分野に進むのであれば知っておきたい用語です。

経済学における「コミットメント」の使われ方とは?

経済学での「コミットメント」は「ある特定の行動だけしかとれないよう制限するための仕組みづくり」を意味する「クロージング」と同じ意味があります。

「今買わないと明日にはもう売り切れてしまいますよ」

「この部屋人気なんですよね。他にも内覧希望者がいるので今ご契約しないと別の内覧希望者が契約してしまうかもしれません」

などのように、販売者のひと言によって消費者の購買行動を促すことだと考えると、わかりやすいかもしれません。

まとめ

「コミットする」「コミットメント」は「関係する」「関与する」「約束する」といった意味があり、使用状況によっては「責任」を意味する場合もあります。

責任の所在を明確にすることはどのような事柄においても重要ですが、特に政治・経済分野では「誰が」「いくらの規模で」といった点が重要です。

そのため、政治・経済分野のニュースでは「コミット」「コミットメント」という言葉が多用されていると言えます。

また、心理学や金融業界では「かかわり」や「責任」という意味とはまた違った意味合いも含まれますので、知っておくと便利です。

状況や分野ごとの意味と使い方を理解して、「コミット」「コミットメント」を使いこなしましょう!

(柏ケミカル@dcp)

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