「先物取引」という言葉を聞いたことはありませんか? 経済ニュースでよく聞く言葉ですが、その意味までちゃんと知っているという人は、もしかしたらあまり多くないかもしれません。実際に「先物取引とは?」と聞かれたときにきちんと答えられるように、今回はこの先物取引とはいったい何を指すのか、そしてメリット・デメリットについても紹介していきます。
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■先物取引とは将来の売買を約束する取引
先物取引とは、簡単に説明すると「将来の売買について先に値段などを決めて取引の約束をしておく」というもの。農作物を例に挙げると、来年収穫されるトウモロコシの取引について、収穫前に価格と数量を決めておき、収穫された際に決めておいた価格で売買取引を行う、ということ。これが先物取引と呼ばれています。
■先物取引のメリット・デメリットは?
先物取引とは、価格や数量を先に決めて取引をするので、実際にその商品が取引できるようになった段階の価格に左右されないというメリットがあります。例えば10万円で先物取引をした場合は、実際に売買できる際に価格が15万円になっていたとしても、支払うのは10万円。つまり5万円分得をする形になります。
ただしこの「実際に売買できる際の価格が反映されないこと」はデメリットにもなります。もし10万円で先物取引をしても、そのときの価格が5万円であれば、5万円余分に支払ってしまうことになるからです。メリット・デメリットがあるのが先物取引です。
■メリット・デメリットをうまく生かす
先物取引とは、メリット・デメリットをうまく生かして得を得る人も。例えば値上がりしそうなものを、あらかじめ現在の価格で先物取引をしておけば、実際に値上がりすればその分だけ得になります。これを「買いヘッジ」といいます。
反対に値段を下げることを味方に付ける方法もあります。例えば数カ月後に値下がりすると思うものを「数カ月後に現在の価格で売る」という取引をしておきます。すると、値下がりする前の価格で売れるため、その分がプラスになります。これを「売りヘッジ」といいます。売りヘッジは、先物取引時に商品を持っていなくても可能です。指定されたタイミングで値下がりした商品を買って、約束どおり売ればいいだけです。
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