「スキームを作っておくように」こんな風に言われて困っていませんか?スキームはビジネスでよく使われる言葉ですが、誤って捉えていると上司と思わぬ行き違いに発展してしまう恐れも…!
今回は、ビジネスシーンを想定した「スキーム」の意味や使い方、注意点を例文とともに解説。便利な言い換え表現や「フロー」との違いもご紹介します。
▼目次
1.スキームの意味
2.スキームのビジネスでの使い方
3.スキームを使う上での注意点
4.スキームを使った例文
5.スキームの言い換え表現
6.まとめ
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ビジネスシーンで使用する「スキーム」とは、「計画をともなう枠組み」を表すビジネス用語。簡潔に言うと、「枠組み」や「仕組み」と言い換えることができます。もとは「計画」「案」といった意味を持つ英単語の“scheme”からきている言葉です。
スキームには、「計画」と「枠組み」という2つのニュアンスが合わさっているのが特徴。そして、単なる計画というよりも「より具体的な計画」であり、今後実行に移していくところまで視野に入れたニュアンスで使われることが多いです。
やや漠然とした「プラン」を現実的な枠組みに落とし込んでいくことで、今後に向けての持続的なプロセスをイメージできるようになっている、それがスキームです。
一度「枠組み」を作っておくと、状況次第でさらに肉付けをしたり変更をしたりとアレンジしやすくなるものです。
単なる案や計画を意味する「プラン」や、枠組みだけを表す「フレームワーク」という言葉とも確かに似ているのですが、持続的な時間軸を感じさせる点で少しニュアンスが異なります。
スキームは一般のビジネスシーンのほか、政治や行政など幅広いシーンで使われています。
基本の使い方としては、それ単体で
などとして使うこともあれば、
といったように、別の単語と組み合わせる使い方もあります。
このうち「事業スキーム」を例にとると、一部署のみの流れだけでなく、組織的な関わり合いなどを枠組みとして示していくことになります。
こうした1つ1つの計画を立て、相関関係もふまえながら枠組みを作っていくわけです。
またビジネスシーンに限らず、政治や行政でも同じような意味で使われていて、「基本構想」や「基本計画」を指す言葉として用いられています。
続いて、スキームを使う上での注意点を解説します。
英語としての“scheme”も海外のビジネスシーンで使われています。ですが、日本で使うスキームにはない「陰謀」や「たくらみ」という意味を持つことがあります。
このように、ネガティブなニュアンスで使われることがあるのです。ですから英語の“scheme”については安易に使うのは避け、周囲が使っている様子に合わせるなど慎重に対応されることをおすすめします。
もう1つの注意点として、よく似た言葉「スキーマ(schema)」と混同しないようにしなければなりません。
このように「スキーム」と「スキーマ」は音も意味合いもよく似ています。上記のとおり「スキーマ」には「概要」という意味もあるため「スキーム」よりも比較的大まかなニュアンスが感じられる言葉です。
とはいえ、両者はとても紛らわしいため「スキーマの方は、IT用語として使われることが多い」と覚えておくと区別しやすいかもしれません。「oracle スキーマ」 「xml スキーマ」のように専門用語としての出番が多いのがスキーマです。
それでは、ビジネスで使われるスキームの例文を見ていきましょう。
1つ目は、この案件を今後どのように進めていくのかという「計画の枠組み」をまとめて下さいと指示している例文です。
2つ目も同様にスキームが使われています。「今後の進め方を表した枠組み」の構築、といった意味合いです。
1つ目は、新商品のために各部署がどのように関わっていくのかといった「新たな業務の仕組みづくり」が必要だと言っている例文です。
2つ目の「連携スキーム」とは、各部署間での連携の仕組みという意味合いです。
ほかにも「改革スキーム」「決済スキーム」など、なにかの計画や仕組みを表す言葉として、幅広く使用することができます。
スキームと意味が似ていて、言い換えがしやすい表現を何点かご紹介します。
プランは「計画」「案」のほか「設計図」という意味も。老若男女におなじみの言葉ですので、言い換えやすいかもしれません。プランをより詳しく具体的にしたものが「スキーム」というイメージです。
「フレームワーク」も「枠組み」という意味なので、スキームと似ていますね。
スキームと同様のシーンで耳にすることの多い言葉の1つに「フロー」があります。
フローの方は英語の“flow”からくる言葉で、「流れ」「流れる」という意味。つまりビジネスシーンでの「フロー」も何らかの「流れ」を表しています。
よくある使い方としては「業務フロー」が挙げられます。これはつまり「業務の流れ」ということになります。例えば、
このように、仕事の手順を表すものが業務フローです。「フロー」のイメージを画像でご紹介しましょう。
これはフローチャートと呼ばれ、流れを図式化したものになります。
これに対して「スキーム」の方はというと、もっと「枠組み」や「しくみ」にフォーカスした言葉です。流れ的な要素も含まれてはいますが、流れも含めた枠組み、といったイメージ。そのため「フロー」と「スキーム」は同じ意味で使うことはできません。
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ワークフローとは? 意味、使い方、言い換え表現を解説【例文つき】
スキームとは「枠組み」「仕組み」を意味するビジネス用語として、さまざまなシーンで用いられています。考え方の1つとして「家の骨組み」をイメージすると分かりやすいかもしれません。
勝手口から仕入れて、玄関でお客さんに販売、キッチンで生産して、2階では社員研修…といった具合に、骨組みの中でさまざまな要素が関わり合っているわけです。
カタカナ言葉は一見難しいように感じられますが、正しい使い方を身につけることでコミュニケーションの手助けとなります。この機会にスキームもマスターして、ビジネスをより円滑に進めていきましょう。
(マイナビ学生の窓口編集部)
学生の窓口編集部
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