皆さんはワークルールという言葉を知っていますか?その名の通り、働き方について定めたルールのことを言いますが、これを知っておけば、安心して会社で働くことができます。今回は、このワークルールについて解説します。
「ワークルール」は日本語に直すと、「労働法」です。労働に関しては、国でも「労働基準法」で働き方についての法律が定められている上に、給与についても「最低賃金法」により最低限の給与が保証されています。要するに、労働者を保護するために決まっているルールが存在しているのです。皆さんが働きだす際には、「労働契約」というものが結ばれます。これは、雇い主と皆さんとの間で一定の条件のもとに「働く」と「雇う」という両者の意志が結ばれたという一種の約束です。
この際に会社は、労働者に対してワークルールを開示し、合意を得る必要があります。すなわち、皆さんが会社についてのルールを事前に把握しておくことが大事になってきます。
労働契約を結ぶ際は、労働条件をきちんと知っておく必要があります。特に重要なのは下記の6項目です。
・契約はいつまでか
アルバイトやパート従業者の場合は、この期間が決まっている場合が多いです。一方、正社員として長期雇用が見込まれる場合は、必ずしも期間を定めてはいません。
・契約の更新について
そもそも更新自体があるかということに加え、更新する場合の判断基準なども詳しく定められています。
・仕事内容と勤務地について
もし、全国転勤の可能性がある人の場合は、この項目もきちんとチェックしておく必要があります。
・勤務時間と休みについて
始業時間と就業時間及び休憩の時間を明示してあります。残業の有無についても記載があるはずなので、心配な方はそこもチェックしておきましょう。休日が年間何日あるかや、交代制勤務の場合はローテーションの在り方についても触れてあります。
・賃金の支払われ方
賃金の計算方法や支払い日などについても細かく決められています。
・辞めるときのきまりについて
解雇を含む、退職についてのルールがあります。
以上の項目は、今後会社勤めをしていく上で、知っておくべき重要な事柄ばかりです。事前に必ずチェックしておきましょう。
ワークルールは、国が制定した法律以外にも、会社独自で決めた「就業規則」があります。この規則は、基本的には労働基準法や最低賃金法に則って決められたものですが、会社の勤務形態などにより事細かに決められています。
就業規則とは、各会社において職場内で労働者の意見をしっかり聴いた上で作られています。変更をする際にも労働者側の意見を聴く必要があり、勝手に変えることはできません。このように、労働者が働きやすいように作られたルールであるため、雇い側も労働者側もきちんとこれを守れば、双方が安心して働くことが可能となります。
会社内において、トラブルが起きやすいのが給与と勤務時間についてです。
給与については、最低賃金法によって、最低の金額が保証されています。また、休日出勤させられた場合には、労働基準法第26条により、平均賃金の6割以上を休業手当として受け取ることができます。ワークルールと照らし合わせて、想定する給与より下回っていることがないか確認しましょう。
意外と知られていないところでは、原則的には会社の積立金の仕組みは基本的にはNGです。たとえ社員旅行や福祉のためであっても、強制力はありません。ただし、社内預金制度を定めている場合など、一定の要件のもとに積み立てをしているところもあるので、その点は確認しておいたが良さそうです。
勤務時間については、一日あたりの労働時間は8時間以内で、一週間で集計しても40時間以内に収めないといけません。それを超える場合は残業時間とみなします。最近巷を賑わせているブラック企業は、これらの基準に対して明らかに違反している企業のことを指します。
もし、ワークルールに違反しているのが分かった場合、労働者は積極的に会社に対してそのことを主張しましょう。それが難しい場合は、第三者機関にまずは相談するところから始めましょう。
ワークルールは、雇い側と労働者側の双方にとって、働きやすい環境を作るために大事な規則です。したがって、労働者側もしっかりとそれを知っておくことが求められます。安心して働ける環境づくりが、ひょっとすると自社の業績アップにも繋がるかもしれませんね!
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