これで明日から節約家!FPに聞いた「いつまでたっても貯金できない」人の問題点3つ「生活費の残りで貯金」

更新:2015/09/16

貯金・節約

学生から社会人になると、アルバイトでは稼げない額の給料やボーナスを貰えるようになります。使えるお金が増えたことで、できることや買えるものが増えますよね。しかし給料日前には、そのほとんどが残っておらず、貯金はほぼできていない……このような事態に陥る若手社会人は恐らく少なくないはずです。

学生アルバイトの平均月収は32,370円(※1)、それに対し大卒初任給の平均月収は208,722円(※2)。その差はなんと約6.5倍! 稼ぐお金が増えた分、生活水準をそのまま引き上げてしまう若手社会人が多いのです。それではいつまでたっても貯金することはできません。そこで今回は、貯金体質になれない原因とその解決方法をご紹介いたします。

■そもそも何にお金を使ったのか分からない
これが一番の問題です!支出の原因は食費なのか、交際費なのか、被服費なのか……。お金が無い原因をはっきりとさせないことには、どの支出を節約すべきなのか見当もつかないはずです。まずは「家計簿」をつけることをおすすめします。自分のお金の使い方を記録すれば、支出を振り返ることができ、無駄遣いを発見しやすくなります。また、家計簿をつけることでお金を計画的に使う感覚を養うこともできます。

ただ、家計簿をつけるにあたって、支出をメモしたり集計したりすることは結構な手間がかかります。今はスマホで管理できるアプリも多数登場しているので、「家計簿に時間を割けない! 面倒くさい!」という方は、そちらを積極的に活用してみてはいかがでしょうか。

■1ヶ月生活し、残った金額を貯金しようと考えている
働く人間にとっての「給料日」……待ち遠しくない人はいないはずです。「給料日は同僚と飲み会に行って、週末には先月買えなかったあの洋服を買いに行こう」と考えている方、ちょっと待ってください! 給料が入ったらまず考えるべきことは、『お金を使うこと』ではなく『お金を貯めること』です。固定費でいくら出ていくのか、食費・交際費・被服費などは1ヶ月いくら使うつもりか、きちんと予算組みをして「○万円なら貯金できる!」という額をまずは算出してください。

そして「貯まる環境」をつくることが重要です。会社の財形貯蓄を利用するのか、積立定期預金口座へ振り込むのか、それとも金融商品で積み立てるのか。方法は人それぞれだと思いますが、給料が入ったら強制的に貯金ができる習慣をつくりましょう。残ったお金で生活すればいいだけ、簡単ですね。

■会社の福利厚生制度の理解度が低い
就職活動時に多くの学生が気にする福利厚生制度。「スポーツジムと提携しているのか」、「育児休暇はきちんと取れるのか」、「夏休みはどれくらい取れるのか」など、充実した社会人生活を送るためにこだわりたい条件は誰しもが持っているものです。しかし、ここで注目していただきたいのが、お金を貯めるための「福利厚生制度」です。勤め先の会社にもよりますが「財形貯蓄制度」や「団体保険」など、利用すればお金を効率よく貯めることができ、また生命保険料を安く抑えることができます。

そのほか、通勤途中や業務上において怪我や病気をした場合労災が適用されますし、業務外での病気や怪我についても、多くの会社が傷病見舞金などの保障を用意しています。これらをきちんと知っていれば節約にも繋がるのです。

お金を貯めるために必要なことは「お金に関心を持つこと」です。先述の通り、お金についてきちんと学べる機会は、学生時代はもちろん社会人になってからもなかなかありません。だからこそ若いうちにお金への関心を高めてください。そうすれば、おのずとお金が貯まる体質に変わっていくはずです。

※1 「労政時報」調査速報より参照(https://www.rosei.jp/jinjour/article.php?entry_no=65355

※2「第50回学生生活実態調査の概要報告」より参照(http://www.univcoop.or.jp/press/life/report.html

文●工藤将太郎(株式会社クレア・ライフ・パートナーズ代表取締役社長)
日本生命にて、外資系金融機関や、学校法人の福利厚生制度の構築に従事。「なぜ日本人は生命保険ばかりに偏るのか?」という疑問を持ち、生命保険に頼らない将来対策法を実践し独自のノウハウを確立、2011年に株式会社クレア・ライフ・ パートナーズを創業する。多くの人が思い描く将来を実現してほしいと考え、FPという立場から資産運用の必要性を発信している。

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