では、アメリカを見てみましょう。
■アメリカの「大学生の学生納付金」
●州立大学
・総合大学
2009年 入学料:なし/授業料 + その他:8,123ドル/計:8,123ドル
・4年制大学
2009年 入学料:なし/授業料 + その他:5,964ドル/計:5,964ドル
・総合・4年制大学平均
2009年 入学料:なし/授業料 + その他:6,695ドル/計:6,695ドル
・2年制大学
2009年 入学料:なし/授業料 + その他:2,285ドル/計:2,285ドル
※州内学生の全学年についての平均金額。「その他」は実験費、演習費等。州立大学の場合、州内学生と州外学生では納付金額が異なり、州外学生の場合は上記の金額より高くなります。
●私立大学
・総合大学
2009年 入学料:なし/授業料 + その他:3万3,315ドル/計:3万3,315ドル
・4年制大学
2009年 入学料:なし/授業料 + その他:1万9,941ドル/計:1万9,941ドル
・総合・4年制大学平均
2009年 入学料:なし/授業料 + その他:2万1,444ドル/計:2万1,444ドル
・2年制大学
2009年 入学料:なし/授業料 + その他:1万4,876ドル/計:1万4,876ドル
※全学年についての全国平均額。「その他」は実験費、演習費等。
アメリカは州立大学では「83万5000円」と日本とあまり変わらない感じです。ただし、入学料が入らないでこの金額ですので、2年目以降は日本の国立大学、公立大学の方がぐっと安いですね。
また、アメリカは私立大学になるとドンと金額が上がっています。総合大学ではなんと1年で342万3,000円! 4年通うと1,369万2,000円です! これを負担できる親御さんはお金持ちでしょうね。参考としてアメリカの有名私立大学の「学生納付金」を挙げてみましょう。
●ハーバード大学
3万7,012ドル(380万3,000円)
●マサチューセッツ工科大学
3万7,782ドル(388万2,000円)
●スタンフォード大学
3万8,676円(397万4,000円)
マサチューセッツ工科大学など、理系大学では世界一といわれる大学ですが、実際に入学するとなると、とても高額な負担を覚悟しないといけないのです。アメリカのドラマで学生が「奨学金がもらえないと大学に行けない」なんてセリフがよく出てきますが、このデータを見ると「そりゃそうでしょう」と思うのではないでしょうか。
■フランスの「大学生の学生納付金」
●国立大学
2010年 入学料:なし/授業料:なし/その他:174ユーロ/計:174ユーロ
※これは国民教育省令で定められている年間学籍登録料(droit annuel de scolarit?)。この他、学生は毎年保険所管省の省令で定められている健康保険料を納付する。健康保険料は2010年では200ユーロ(2万4,000円)。
フランスの場合には、「入学料」「授業料」は不要です。174ユーロですからわずか「2万1,000円」ということになります。「安っ!」ですね(笑)。
※一つの学位・免状(dipl?me)を取得する者の納付金である。フランスの大学では専攻が異なる学位・免状を同時に二つ以上取得することができるが、二つ以上の学位・免状の取得を目指す場合は、上掲額の他、一つの学位・免状ごとに定められた額を納めなければならない。(文部科学省資料より引用)
■ドイツの「大学生の学生納付金」
●州立ボン大学
2012年度冬学期 入学料:なし/授業料:なし/その他 238.92ユーロ/計:238.92ユーロ
※その他は学生全員から徴収される公共交通機関利用のための学生パス代(147.30ユーロ)および学生福祉会経費(77.00ユーロ)などの合計。また納付金は学期(1年2学期制)ごとに徴収される。
ドイツの有名なボン大学でも、1学期当たり「入学料」「授業料」なしで、その他の238.92ユーロだけ、日本円で約2万4,000円となっています。2学期制ですから1年で倍の「4万8000円」になります。大学生にとってはありがたい話ですね。
文部科学省の注釈によれば「上記ボン大学があるノルトライン・ヴェストファーレン州は、2011年度冬学期より全学生を対象とした授業料(500ユーロ)を廃止。授業料徴収の状況は州によって異なり、2012年現在、16州中2州が全学生を対象とした授業料(1学期当たり100-500ユーロ程度)の徴収を行っている」とのことです。いずれにせよ、日本、アメリカと比較してずいぶん安価なことが分かります。
いかがだったでしょうか。先進国の中では、日本、アメリカは高めの負担、フランス、ドイツはぐっとお安い負担となっています。あなたは、自分の大学の授業料を高いと思いますか? それとも安いと思いますか?
※記事内の円換算は以下の文部科学省のデータによります。
⇒文部科学省の「教育指標の国際比較 平成25(2013)年版」
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/data/kokusai/_...
(高橋モータース@dcp)
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