何を学んでいるのか伝わりづらい? 気になる珍名学部の授業内容

更新:2016/01/28

社会人ライフ

何を学んでいるのか伝わりづらい? 気になる珍名学部の授業内容

昔に比べて大学に入学する人の割合が増えている反面、少子高齢化の影響で入学者数自体が減ってきているという近年。全国で780校を超える大学は入学者を集めようとそれぞれ工夫をこらしています。その一環として多く生まれるようになったのが個性的な学部。一見しただけでは、どんなことを勉強するのかよく分からない。そんな珍名学部も増えてきているそうです。それらの学部は具体的にどのようなことを学んでいるのでしょうか? いくつか調べてみました!



■ホスピタリティ・ツーリズム学部(千葉県 明海大学)

あらゆる企業活動に不可欠な「コミュニケーションスキル」「ホスピタリティ(おもてなしの心)」「マネジメント」能力を身につけることができる学部。加えて、英語教育にも力を入れおり、TOEICの、指定された点数を取得することが進学の条件となっているそうです。多くの学生が卒業後は旅行業界に就職しているようで、一流ホテルに就職した人も多数。観光系の仕事に必要なスキルをしっかりと習得できる学部なのですね。



■ヒューマンケア学部(東京都 帝京平成大学)

医療系というのは何となく想像がつきますが、具体的に何を学ぶのかちょっと分かりにくいこの学部。実は学科は「鍼灸学科」「柔道整復学科」「看護学科」の3つ。それらを総括して「ヒューマンケア」だったのですね! ここでは治療や看護のプロフェッショナルを目指すことが目標。各学科では、それぞれの専門知識や技術を学ぶことができます。



■観光メディア文化学部(神奈川県 松蔭大学)

いろいろな言葉が羅列するこちらの学部。実は「観光文化学科」と「メディア情報文化学科」を総括した名称だったのです。2つの学科は分野としては別のもので、「観光文化学科」は観光系、「メディア文化学科」は情報系の学科です。どちらも、専門的な知識だけではなく、観光やメディアの土台となっているそれらの「文化」を学ぶという点が共通しています。同じ学部になっているのはそのためでしょうか。



■国際日本学部(東京都 明治大学)

国際日本学部の教育目標は「自分の生まれた国のことを熟知し誇りをもって語れる真の国際人」になることだそう。特徴は日本の古典芸能からアニメ、最先端の日本の産業社会まで、日本について広く学べること。その上で国際研究や英語の習得にも力を入れているようです。「クールジャパン」なんて言葉も浸透している昨今。自国について学ぶだけでなく、それらを外にも発信していく力も求められているわけですね!



■感性デザイン学部(青森県 八戸工業大学)

こちらはデザイン系の学部。学部名から何となく想像できますよね。「ビジュアルデザインコース」と「住宅環境デザインコース」の2コースがあり、工芸学からWEBデザインまで幅広く学べるそうです。現代社会のニーズに応じた、柔軟で創造的な「感性デザイン力」の養成が目的とのこと。もし学部名の意味を聞かれたら「感性デザイン力」についての説明が必要になりそうですね。



■21世紀アジア学部(東京都 国士舘大学)

こちらは社会科学系の総合学部。21世紀、つまり現代の、アジアで活躍できるような人材になることを目的としているそうです。将来NGO活動や地域協力などの分野で働きたい人は「交流アジアコース」、アジアのビジネス分野で活躍したければ「アジアビジネスコース」、アジアについてより深く研究したいのであれば「アジア研究コース」と3つのコースから選択できるのも魅力的ですね。ちなみに、筆者の素朴な疑問なのですが、22世紀を迎えたら「22世紀アジア学部」に改名するのでしょうか?



■グローバルメディアスタディーズ学部(東京都 駒沢大学)

なにやら意味ありげなカタカナが並んでいますね。こちらの学部は国家間紛争やテロ、地球環境などの国際問題の解決に貢献できる人材の育成が目的だそうです。力を入れている科目の一つは英語教育。なるほど、グローバルな場では、英語が話せると有利ですよね。さらにもう一つ、メディアやコンテンツについても専門的に習うようです。複雑化したメディアコンテンツを理解することによって、時代の動きを把握できるようになるのだとか。グローバル教育と情報教育に特化した学部なのですね。



いかがでしたか? 特徴的なのは、上にあげた学部はどれも「現代社会」に対応するため、様々な学科を組み合わせたカリキュラムになっているということ。珍名学部は入学生の呼び込みという目的もあるのかもしれませんが、社会の変化に応じた結果、既成の学問体系にとらわれない新しい分野として確立されたものなのかもしれないですね。



文●松原麻依

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