2014卒内定者「就活時にプレッシャーを感じていた」8割以上。「内定なければ未来なし」約7割

更新:2016/01/28

内定・内定辞退

2014卒内定者「就活時にプレッシャーを感じていた」8割以上。「内定なければ未来なし」約7割

今年も12月1日を皮切りに就職活動が本格的にスタートします。就活生たちはそれぞれの第1志望企業の選考に向けてあらゆる準備をして臨みますが、残念ながら誰もがうまくいく、というわけではないのが就活。むしろ、望み通りの会社に入れる人のほうが少ないと言っていいでしょう。将来への不安や各方面からのプレッシャーを受け、選考に落ち続けると「自分は社会に必要とされていないのではないか」と世間からの疎外感を覚え、心を病んでしまう学生もいます。就活の失敗が原因で自ら命を絶ってしまう学生が3桁を超えているという看過できない現実も横たわっていますが、その実態はどのようなものなのか、2014卒の学生を対象に就活時に受けたプレッシャーについてアンケート調査しました。



Q.就活時に、プレッシャーや精神的なストレスを感じていましたか?

かなり感じた......47.7%

少し感じた......37.4%

感じなかった......14.9%



Q.そのストレスやプレッシャーの原因は何だったと思いますか?(複数回答)

内定が取れなければ、未来が絶たれてしまうようなイメージ......66.8%

行きたい業界や会社に入れるのか、心配......51.9%

周囲の友人などと自分を比べてしまって、劣等感を抱いた......49.2%

大手企業や有名企業に内定が取れなければ情けない......20.9%

親からの期待がプレッシャーになった......9.9%

その他......6.3%



Q.就活中、気分が落ち込んだり、ふさぎ込んだりしてしまうようなことがありましたか?

はい......72.7%

いいえ......27.3%



多くの人が就活中になんらかのプレッシャーを感じ、その結果落ち込んだりふさぎ込んだりしていたようです。集まった声を紹介します。



【就活失敗=人生失敗】

・内定が取れないことで、人生が失敗したような気持ちによくなっていた(女性/21歳)

・このまま内定が出なかったら将来はない...と考えて落ち込んでいた。また圧迫面接を受けた後は落ち込んだ(女性/22歳)

・「就職できなかったらどうしよう」という思いに押しつぶされそうになった(女性/26歳)



【自己否定感にさいなまれる】

・面接に落ちることが続いた結果、「自分は社会から必用とされていない」、「自分を否定された」と考えるようになってしまった(男性/25歳)

・連続で不採用になると、自分のやりたいことがわからなくなる。または間違っているのではと考えるようになる(男性/24歳)

・自分がどこへ向かえば良いのかわからない。しっかり企業研究をして試験を受けても、「君は向いていない他の会社を受けたほうがいいのではないか」と言われるため、自己価値が破壊的に否定された(22歳/男性)

・自分の未来が見えなくて漠然と不安になる。落ち続けると自分はいらない人間なのでは、と思って落ち込む(男性/22歳)



【友人との比較をしてしまう】

・周りがどんどん決まっていく中で、自分だけが不採用通知ばかり受け取っており、なかなか決まらなかった(女性/22歳)

・周囲の友人が次々と決めているのにも関わらず私1人が取り残されている感じがした(女性/24歳)

・友人の内定報告を聞いたとき。うれしい反面、「自分はなぜ?」と思ってしまう(男性/25歳)

・うまく受け答えができなかった、自分よりしっかりしていなさそうな友達が早々と内定をもらった(女性/21歳)



【忙しすぎて、大変】

・バイトや就職活動、修士論文のトリプルパンチで疲れ果てていた(女性/25歳)

・東京で就職したく、富山から何度も東京に通うことに疲労を感じ、面接で落ちるたびに不安になり自信を喪失した(女性/22歳)

・連日、企業説明会やESに追われ精神的にも物理的にも余裕がなくなった。ESは同じような内容ばかりで、書くのがバカバカしくなった。また手書きにする意味があるのかと思った。もっと効率の良いやり方をしてほしい(女性/24歳)

・学校の研究が忙しすぎるのに、就活はやらないと将来が絶たれるという恐れがあった(男性/23歳)



【行きたい会社・業界に落ちた】

・第1志望の企業の試験で手ごたえがなく、他の志望度の高い企業はすでに落ちてしまっていたので、もう行きたい業界には行けないんだと感じた(女性/22歳)

・第1志望の最終面接の前に、企業から電話があり「他の会社を断って、ぜひうちの会社に入社してほしい。よほどのことがない限り内定を出します」という内容であった。そして最終面接を受けたが、落とされた。行きたかった企業であったためかなりへこんだ(女性/22歳)

・憧れて、就職したいと思った企業から、不合格の連絡もなしに「サイレント」という形で選考が終了してしまったこと(女性/21歳)



【周囲の人から受ける有言無言のプレッシャー】

・学校から勧められたOB訪問で、遠回しに「その会社に向いてない」と1時間にわたって諭されたとき(女性/22歳)

・周囲が期待しているような結果が得られるか、かなりナーバスになった(男性/22歳)

・自分の好きな業種が「ブラックだ」と言われ、受けるのをやめるように言われた(女性/24歳)

・第1志望の会社からの電話連絡を待っているときに同級生にいたずら電話をかけられたりした。これまで知らなかった同級生の腹黒い部分を見た(女性/24歳)

・「もっといいところいけるよね、なんでこんなところ落ちるの」という親からの言葉(女性/22歳)



卒業から間をあけずにキャリアを築いていかなければならないというプレッシャーが、就活をよりシリアスなものにしているということは、アンケートからうかがえます。それに加えて周囲の友人が先に内定を取ることで劣等感を味わい、心ないひとこと(たとえ期待の裏返しでも)をかけられて意気消沈してしまう学生の実態が浮かび上がりました。今年、就活をはじめる2015年卒の学生のみなさんは、上記のようなことは自分の身にも起こり得ることだとあらかじめ頭に入れておくと、ショックが少なくてすむかもしれません。また、就活生の友人や家族をもつ人は、決して前述のような言葉を言ってはいけません。



文●オリスリス



調査期間:2013年11月

アンケート:フレッシャーズ調べ(2014卒内定者:のべ428名)

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