これさえできれば大丈夫! 人前でテンパって見えない極意とは?

更新:2016/01/28

社会人ライフ

これさえできれば大丈夫! 人前でテンパって見えない極意とは?

結婚式のスピーチ、プレゼンテーション、自己紹介。人前で話すとあがってしまって、言いたいことが言えず、終わった後には自己嫌悪......なんていう人はいませんか?  実は筆者も人前で話すのは大の苦手。毎回、後悔ばかりで、さらに苦手になっていく悪循環を繰り返しています......(涙)。でも、社会人になると、そうは言っていられない場面が多々あることも事実です。そこで、1万2000人へのスピーチ指導経験があるプレゼンテーション・アドバイザーの野村尚義氏に、人前でテンパって見えない話し方の極意を教えてもらいました。



【テクニック編】

1.とにかく口角を上げる!

まずは、表情。よく「自然な笑顔で」と言いますが、緊張してガチガチになっている場合に、そのハードルは高すぎるものです。かといって、余裕がなく不安げな顔をしていれば、よいという話でもありません。つくった笑顔でかまわないので、とにかく、筋肉を動かすだけだと思って口角を上げましょう。目は笑っていなくても、口角さえ上がっていれば、少なくとも不安げには見えないものです。



2.センテンスごとに間をとる!

余裕がない人のスピーチは、早口でセンテンスとセンテンスの間などに「え〜」「あ〜」を挟んでしまうことが多いのですが、これは"焦っている感"を強調するだけです。「え〜」「あ〜」をはさむのは、次の言葉が頭で整理できていないのに次の言葉を口にしようとするから。「え〜」「あ〜」などでつなぐくらいなら、次の言葉、センテンスが整理されるまで黙ってしまいましょう。ゆっくりめのスピードで話し、センテンスごとに黙る時間、すなわち短い間があるとむしろ落ち着いて話しているように見えるものです。



3.体を動かす!

直立不動で一切動きがなければ、聴き手からは緊張して見えてしまいやすいものです。少し難しいかもしれませんが、手ぶりを使いながら話してみましょう。例えば、「一つ目は〜。二つ目は〜」というときに、手で数字を示したり、「私」と言うときに自分のほうに手を向けたり、「みなさま」と言うときに手を前に差し出したり。スライドを使う場合は、レーザーポインターは使わず、自分の手で指し示します。これは聴衆に、話し手自身を見てもらえ、注目してもらえる効果もあります。



【マインド編】

1.あがりを受け入れる!

あがりは決してネガティブな側面ばかりではありません。聴衆に対する敬意や、その場を大切に思っているからこそあがるのですから。聴衆もその意味であがっている人に好意を持ち、応援してくれることも少なからずあるものです。ただ、あがっている自分を悪くとらえると、あがった結果、表情が硬くなったり、話し方に余裕がなくなってしまう負の側面を加速させてしまいます。緊張感は持っているけれども、堂々と見えるよう、テクニック編で述べたような話し方さえ演じられればいいと割り切ることです。



2.練習あるのみ!

リハーサルの回数と、あがる度合いは反比例します。人前に立つことになれるのではなく、シナリオに慣れるのです。短いものであれば、20回は練習しましょう。それだけ練習すれば、たとえ頭が真っ白になっても、ある程度話せます。1時間話さなければいけないといった場合は、最もあがってしまう最初の数分だけ何度も練習しておきましょう。



3.聴衆の反応を気にしない!

話す内容は決まっているのに、聴衆の反応を気にしても仕方ありません。反応を見ながらアレンジしようというのは上級者向けのテクニック。そもそも緊張で困らない人向けの技術です。とはいえ、それでも気になってしまうのもわかります。それならば、うなずいて聴いてくれる人を見ながら話すようにしましょう。そして自分が落ち着いてきたら、そうでない人にも同様にアイコンタクトを送っていくようにします。



【講師からのメッセージ】

実は私自身ももともとあがり症で、学生時代は塾講師のアルバイトをしたいのに、「大勢の前で話すなんてムリ」と断念していたほどでした。ですから、あがり症の改善は多くの方にとって、努力と工夫でできるものだと思っています。今回は、あがってどうしようもない方でも70点くらいのスピーチができるような簡単な方法を挙げました。私もそこから克服していきましたから、ぜひ役立ててみてください。



文●桜糀はな(エフスタイル)



野村尚義氏プロフィール

プレゼンテーション専門の研修・コンサルティング企業マーキュリッチ(株)取締役。選ばれる人になるためのプレゼンテーション指導家。経営者・役員への個別指導を中心に、トレーニングやスピーチライティングを提供している。All About「プレゼンテーション」ガイド。著作に「営業力がUPするプレゼン術」(日本能率協会マネジメントセンター)。



HP「戦略的プレゼンテーション力養成講座」:http://www.strategic-presentation.com/

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