一世を風靡(ふうび)した恋愛ゲームといえば、やはり1990年代に大ヒットした『ときめきメモリアル』、通称「ときメモ」でしょう。このゲームがきっかけで、恋愛ゲームに目覚めたという人も多かったと思います。さて、この「ときメモ」以降、数多くの恋愛ゲームが登場しました。今回は、数多く登場した恋愛ゲームの中から、無茶な設定のものや、奇抜なストーリーの作品を5つ紹介します。
■今やっても微妙に感じるゲームも......
●『トゥルー・ラブストーリー』
1996年に発売されたPlayStation用ゲーム。プレーヤーは高校2年生の男子となってさまざまな女子生徒と交流し、最終的に愛の告白をする、という非常にオーソドックスなタイプの恋愛ゲームです。本作の何が無茶なのかというと、ゲーム開始から告白までの期間。なんと「1カ月」しかありません。主人公は1カ月後には転校してしまうのです。もちろん一日に何度も行動できるのでボリューム感も十分でしたし、ゲーム内容も良かったのですが、たった1カ月で恋愛を成就させてしまう「インスタント感」が気になるゲームでした。ちなみに続編もこの「1カ月」のスタイルを継承しています。
●『センチメンタルグラフティ2』
2000年に発売されたドリームキャスト用の恋愛ゲーム。セガサターンで1998年に発売された『センチメンタルグラフティ』の続編に当たります。本作の最大の「問題」はオープニング。何と「前作の主人公のお葬式」が執り行われているのです。そして参列して泣いている前作のヒロインたち。これにはファンは驚きました。肝心のゲーム内容も、前作のヒロインたちを別の男性で「落としていく」という、何とも微妙な気分になるもの。もうちょっと別のアプローチがあったのではないかと思える作品でした。
●『ドリームクラブ』
Xbox360用ソフトとして2009年に発売された恋愛シミュレーションゲーム。恋愛ゲームというと、高校生や中学生が主人公で、同級生や先輩と甘酸っぱい恋愛......というのが多いのですが、本作は『DREAM C CLUB』という「大人の社交場」で働く女性との恋愛がメイン。主人公の設定も「平日はアルバイトに精を出し休みの日は『DREAM C CLUB』で遊ぶ」という実に大人なもの。メーカーは否定していますが、そのまんま「夜のお店」でした(笑)。
●『みつめてナイト』
1998年に発売されたPlayStation用ソフト。大ヒットした『サクラ大戦』シリーズを手掛けた『レッドカンパニー』(現:レッド・エンタテインメント)が共同開発したことで注目されました。本作の舞台は戦争中のとある国家。そのため、主人公も戦争に駆り出されたりします。また、プレーヤーの選択によってヒロインたちが行方不明になったり、亡くなったりしてしまう「マジか」という設定もあります。さらにはエンディングで告白してきた相手を「振る」という、これまでの恋愛ゲームであまり見られない大技も搭載されていました。
●『ROOMMATE』
1997年にセガサターンで発売された恋愛ゲーム。プレーヤーは、とある事情により居候することになった女子高生と、2カ月間同居生活を送ります。本作の最大の特徴は「リアルタイム」であること。セガサターンの内蔵時計とリンクしており、実際に昼の時間はヒロインは学校に行っており不在。学校から帰ってくる夕方以降にようやくコミュニケーションを取ることができます。しかし夜遅すぎるともちろん寝てしまいます。プレーヤーはヒロインと同じ規則正しい生活を強いられるゲームでした(デメリットもありますが、時計をいじればイベントを見ることが可能)。
ちょっとそれはどうだろう、という設定やストーリーの懐かしい恋愛ゲームを紹介しました。1990年代は本当に数多くの恋愛ゲームが登場したので、他にも厳しい内容のゲームもあったりします。皆さんは、「これは厳しい!」と思った恋愛ゲームはどんなものを思い浮かべますか?
(中田ボンベ@dcp)
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