九州人の愛する調味料「白だし」のヒミツ

更新:2016/06/28

社会人ライフ

料理のレパートリーをもっと増やしたい! と思ったとき、新しい調味料に挑戦するのは手軽でよい方法。今回は、関東地方とは明らかに違う食文化として、西日本で人気の高い「白だし」のヒミツをお届けします。

◆九州で人気の「白だし」って、そもそも何?

「白だし」は「しろだし」あるいは「しらだし」と読み、白醤油や淡口醤油に、昆布や鰹節などからとっただしやみりんを加えたもの。主にだし巻き玉子やうどんのつゆ、煮物などの料理に使います。

この白だし、1978年に愛知の醤油メーカーが初めて商品化したそうですが、実は消費量は九州地区がダントツだそう。白だし消費ランキング(都道府県別 2011年、100世帯年間平均購入金額・インステージSCIデータ調べ)をみると、なんと10位中7つが九州の県なんです!

【白だしの消費が多いのは?】

1位 鹿児島 38,026円
2位 長崎 34,709円
3位 宮崎 34,575円
4位 島根 23,106円
5位 福岡 22,532円

以下、熊本、京都、愛知、大分、佐賀......と続きます。写真は博多のスーパーの「白だし」の棚ですが、九州地区には醤油メーカーが多く、淡口醤油や九州独特の甘い醤油を作る地元メーカーの「白だし」が並んでいるそう。どんな風に違うのか、食べ比べてみたいものですね。

◆どうして「白だし」は九州で人気なの?

九州で白だしが人気の理由について「かごしまホンモノの食研究会」の方に聞いてみると、こんなお話が聞けました。

「九州人は淡口醤油に日常的に親しんでいます。その淡口醤油にだしがプラスされたのが『白だし』だから、だしを取る手間も省けて料理がラクになる。その利便性ゆえに普及しているということだと思いますね。黒い醤油に親しんでいる東日本の方々に比べたら、抵抗感がなかったということでしょう」(黒木さん)

「『白だし』が出回るようになってから、淡口醤油の売り上げが減ったというお醤油屋さんの話を聞いたことがあります。以前は濃口と淡口が7:3の割合だったのが、白だしが登場してから濃口7:淡口2:白だし1の割合になったとか。統計データはないのですが、実感としてそれだけの影響があったということだと思います」(西さん)

◆どんな料理に使えるの?

「白だし」は、一般的には水やお湯で薄めて和食の味付けに使います。

・だし巻き卵(卵3個分)......白だし小さじ2+水大さじ2
・冬至かぼちゃの含め煮(4人分)......白だし大さじ2+水カップ1と1/2
・冷奴、納豆......好みに合わせてかけるだけ(!)

また、以下のような組み合わせでさまざまな「和風」レシピが作れるそう。

・中華......白だし+ごま油(和風チャーハン、炒め物)、白だし+鶏ガラスープの素(和風ラーメン、中華スープ)
・イタリアン......白だし+オリーブオイル(和風パスタ)、白だし+トマト(和風リゾット、スープなど)

「白だし」を普段使っている方も、あまりなじみのなかった方も、ぜひ「白だし」でいろいろな新しいレシピを楽しんでみてください!

文・西井桃(ニーマルマル)

白だしレシピ:だし虎の巻 2011秋冬・2012春夏(ヤマキ)
(※2012/3/5 10:45 文中の一部を訂正いたしました。)

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