A.食費は手取りの15%程度を目安に考えるといいと思います。手取り給与が17万円の場合は、約2万5000円ですね。この中で自炊、ランチなどの外食をやりくりしてみましょう。
仮に全部自炊なら、月1万6,000円で健康的な料理を作ることもできます。自炊費をおさえるコツは、週末など時間がとれる時にだいたいの1週間分の献立を考え、まとめ買いをすることです。ネットスーパーや生協などの宅配を使えば、重いお米や野菜なども届けてもらえますよ。登録すれば、留守の時も玄関に置いてもらえるサービスもあります。
平日は仕事で忙しいと思いますので、土日に作りおきしておくのも手です。きんぴらやピクルスなど保存が効く料理を作っておけばお弁当のおかずになります。レタスなどはちぎってフリーザーに入れておけば、2~3日はもち調理が楽になります。ドレッシングを手作りするのもおすすめです。
ちなみに、付き合いの飲み会は交際費として別に考えます。食費はあくまでも食事目的、交際費は付き合い目的と分けて考えてください。
交際費(飲み会、デート、パーティー)、教養・娯楽費(図書、旅行、習い事)、被服・美容費(洋服、化粧品)は、全部で手取り給与の15%程度を目指すといいでしょう。手取り給与17万円の場合は、こちらも2万5,000円程度。交際費1万円、基礎化粧品5,000円、洋服5,000円、新聞や本代は5,000円など、それぞれ予算を立てると管理しやすいですよ。男性で洋服やコスメを買わないという人は、交際費を1万5000円、新聞や本代は1万円としてもいいですね。
A.「見るだけだから」とウィンドウショッピングに出かけると、運命の出逢いがあったりしてついつい衝動買いしてしまいますよね。どうせ浪費をするなら若い頃に失敗したほうがいいので、限度はありますが、ある程度なら大丈夫。ちなみに、私は20代の頃に、ワンルームマンション1室が買えてしまうくらいの浪費をしました(笑)。ただ、将来も不安なのでできるだけムダは少なくしたいですね。
衝動買いをおさえるコツは"冷却期間"を作ることです。最低1週間は買うのを待つようにすれば、半分くらいはそれほど欲しくなくなるはずです。こんな工夫で、それまで2枚買っていた洋服を1枚に減らすことができます。
また、その洋服を買うことによるデメリットも考えてみてください。例えばドレスが欲しいなら、そのドレスに合わせる靴や羽織り物も必要になるかもしれません。クリーニングや保管にもお金がかかり、ドレスの費用だけでは済まなくなって大変ですよね。そういったことも含めて、買うかどうか検討してみましょう。1枚買ったら1枚捨てるなど、ルールを決めておけばムダな買い物はなくなるはずです。
A.1年で「4カ月分の生活費」を貯めることを目指せば安心です。万一の病気や失業に備えるためで、例えば会社を自己都合で辞める場合、失業保険がもらえるまで手続き日から7日間に加えて3カ月間かかります。そのため、最低4カ月分の生活費が確保できていると安心なのです。
病気で会社を一定期間休んで給与が十分にもらえない場合も、健康保険から傷病手当金(1日に付き日給の2/3相当額が最長1年半)がもらえます。しかし、治療が長期化する場合もあるので、数カ月分の貯金もあるほうが回復に専念できると思います。
実家通いの人の場合は、実家に3~5万円を入れて、さらに貯金も手取り給与の30%以上できるといいですね。月収20万円で手取り給与の30%を貯金するなら、毎月6万円です。1年間で72万円になるので、ボーナスから28万円を貯金できれば100万円も夢ではないですよ。 3カ月分の生活費は普通預金に入れておき、残りの貯金は全額定期預金にしておきましょう。定期預金も、解約しようと思えばすぐに解約できるので大丈夫です。定期預金にする場合は、金利が上昇するかもしれないことを踏まえて1年以内の定期預金を選ぶといいと思います。
A.雑誌などで、若くして1,000万円貯めた人や職業別の給料ランキングを見ると、「自分はこんなに貯金もないし稼いでもいない。どうしよう......」と不安になるものです。しかし、幸福は給料や貯金で必ずしも買えるものではありません。
「少欲知足」という言葉があります。欲張らず、自分に与えられた物で満足するという意味です。強欲が良しとされた時代もありましたが、私はこれからの時代はこの「少欲知足」を実践する人のほうが幸福に生きられるのではないかと思います。
稼げば稼ぐほど幸福になれるのは世帯年収約600万円(7万5000ドル)まで、それ以上だと幸福感は収入に比例しないというプリンストン大学の調査結果もあります。
貯金に関しても同じことがいえます。職業柄さまざまな事情を持つ方にお会いしてきましたが、現金で1億円以上を持っているのに不安で仕方がないという一人暮らしのおばあさんもいました。逆に、手取り給与15万円で貯金もあまりないけれど、夫婦と子ども3人で幸せに暮らすご家族も知っています。
収入や貯金の額で幸福が買えないことはお分かりかと思います。自分に与えられた環境の中で収入に見合う支出に留めて、最低限を将来にまわし、他人と比較しない自分だけの幸せを見つけてください。
日本も会社もどうなるか分からない時代だからこそ、稼いだお金を"生きた使い方"にまわし、社会に対して価値を与え続けられる人になってください。また、若いうちに小さく転んでおくことも大切です。失敗をおそれずに、いろんなことに挑戦していきましょう!
(2012.03.16)
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ファイナンシャル・プランナー 花輪陽子(はなわ ようこ)
CFP認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士。日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」2011年度相談員。元外資系の投資銀行勤務。現在は雑誌・新聞・テレビ・ラジオ出演や全国講演などを精力的に行っている。『貯金ゼロ 借金200万円!ダメダメOLが資産1500万円を作るまで』(小学館)、『夫婦で年収600万円をめざす!二人で時代を生き抜くお金管理術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書多数。日経マネー、日経ウーマンオンライン、CREA webなどで連載。
■Twitter:@yokohanawa ■公式サイト:http://yokohanawa.com/
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