お金がないときには助かるけど......裏がある場合も? 敷金礼金0・0の物件のここに注意!

更新:2016/06/13

お金の知識

賃貸物件を検索していると見かける「敷金・礼金がどちらも0円」という物件。以前はそこまで多く見ませんでしたが、最近は増えてきています。なかには「こんな好物件なのに!?」という物件も少なくありません。引っ越し費用をあまり掛けたくない場合は助かりますが、この「敷金・礼金が0・0物件」にはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか? 中堅不動産デベロッパーの営業マンに聞いてみました。

■一番のメリットは安さ......ではデメリットは?

——以前と比べてよく見掛けるようになった「敷金・礼金がどちらも0円」という賃貸物件ですが、まずメリットはどんなことでしょうか?

やはり一番のメリットは入居費用が安く済むということです。敷金・礼金がそれぞれ家賃の1カ月分が必要になる場合、例えば6万円の物件だと家賃の先払い分と諸経費だけでなく、プラス12万円が必要なわけです。仲介手数料などの関係次第ですが、総額30万円近い金額になってしまうこともあります。

——家賃が6万円の物件に引っ越すとしても、けっこうな費用になってしまいますね。

敷金と礼金が0円だと単純に12万円安くなるわけですから、コスト面では本当に助かると思います。

——敷金・礼金が必要ないということですが、例えば「敷金・礼金は要らないけど別料金が掛かります」といったようなことはないのですか?

こうした物件は、敷金・礼金がない代わりに「クリーニング代」が必要になる場合がほとんどです。これは部屋の破損の修復時や退去時の清掃費になります。

——なるほど、敷金のようなものですね。

そうです。敷金が0円では、もし破損の修復が必要になった場合や、退去時の清掃費をあらためて請求しないといけません。そのため「クリーニング代」といった名目で最初に頂いておくことが多いのです。もちろん、破損がひどかったりした場合は別途請求される可能性もあります。

——保証金やクリーニング代はだいたいどれくらいの金額なのでしょうか?

これは物件にもよりますが、先ほど例に出した6万円ほどの物件なら3-4万円程度ではないでしょうか。敷金よりも費用が安くなることが多いでしょう。

——敷礼が0円の物件は安く引っ越したい人にとってはうれしいものなのですね。

ただ、気を付けないといけないこともいくつかあります。例えば、「退去時のクリーニング代が高い」という物件があったり、鍵の交換費用など、退去時に高額な諸経費を請求されるケースもあったりします。

——敷金と礼金は要らないけど他の部分でお金が掛かります、ということですか......。

もちろん全ての「0・0物件」がそうではありませんが、なかにはそういった物件もあるということです。契約時には退去時の費用の部分や、どういったことでコストが発生するのか、しっかりと確認しましょう。

また、こうした敷金・礼金が要らない物件は、建物が古い、周辺環境が悪いといった理由で、なかなか借り手が付かなかった物件が多くあります。しっかりと物件や周辺環境を確認して、十分に納得してから契約するのがいいですね。「安く済む」ということだけに注目して契約すると、思わぬ事態になる可能性もあります。

——「安物買いの銭失い」ということわざのように、またすぐに引っ越さないといけないような事態にならないようにしないといけませんね。

引っ越し費用が安く済む敷金・礼金0円の物件。しかし、しっかりと確認してから契約しないと思わぬ費用が必要になるケースもあるとのことです。もちろん掘り出し物と思える物件もあるかもしれませんが、もし引っ越すのなら細かい部分まで確認してから契約するようにすべきですね。

(中田ボンベ@dcp)

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