「日本縦断で培った視野と判断力が、世界を動かす政策の現場で生きている」
官公庁、特に経済産業省(以下、経産省)と聞くと、専門分野を深く学び、大学時代は勉強中心の生活を送ってきた学生が多い――そんなイメージを持つ方も少なくないかもしれません。 今回お話を伺った中村さんも、大学では法律・政治・経済を専攻していましたが、その学生生活は決して勉学一辺倒ではありませんでした。
中村さんは大学時代、サイクリングサークルに熱中し、仲間と日本縦断を成し遂げるなど、学業以外にも全力で打ち込んだ経験を持っています。
現在は通商政策局デジタル通商ルール室で、国際的なデジタル貿易のルール形成に携わっています。
自転車で走り抜けた日本の風景と、大学時代に学んだ知見は、どのように世界を舞台にした仕事へとつながっているのか。その軌跡と、仕事への思いを伺いました。

日本縦断1か月。仲間と走り切った経験が育てた「判断力」と「チーム力」
――大学時代はどのように過ごされましたか?
中村さん:大学時代は、サークルで取り組んでいたサイクリングに一番熱中していました。夏休みを活用して北海道から鹿児島まで日本縦断を行ったことがあって、仲間たちとルートを決めながら旅したことが、特に印象に残っています。
――日本縦断というのは、どのくらいの期間だったのですか?
中村さん:だいたい1か月ちょっとくらいですね。寄り道しながら楽しんでいました。
――その経験は、今の仕事に生きていると感じることはありますか?
中村さん:たくさんあります。ルート決めをはじめ、どこで宿泊するか、機材が故障したときや悪天候での迂回ルートの選定など、さまざまな判断を仲間と相談しながら走り切りました。
そこで身についた判断力やチームでのコミュニケーション能力は、今の仕事での課題対応やチーム連携にも確実に役立っていると感じます。
また、自分の足で日本全国を回ったこと自体が、視野を広げる良い経験になったと思っています。
学生時代から政策に触れていた。ゼミとインターンで培った「仕事の土台」
――学生時代に学んだことで、今も活きていることはありますか?
中村さん:学生時代は政策立案を学ぶゼミに所属していて、NPOで議員インターンシップの運営にも携わっていました。
学生のころから政治や政策に関心を持っていたのですが、仕事を始める前から意思決定や政策立案のプロセスを学べたことは、今の仕事の土台として生きていると感じています。
「経済産業省ならではの刺激」──採用プロセスで確信した入省への動機
――就職活動では、どのような経緯で経産省を選んだのですか?
中村さん:一番大きかったのは、説明会や官庁訪問といった採用プロセスを通じて、職員の方々から仕事内容や業務の広さを直接聞きながら考えられたことです。
実際に入省してからも、省内外の多様な方と対話しながら、さまざまな視点で課題に向き合えています。それは想像以上に刺激的で、経産省ならではの経験だと思っています。

国際情勢の急変を、現場で目撃した - ロシア・ウクライナ侵略が残した記憶
――これまでの業務の中で、特に印象に残っているお仕事はありますか?
中村さん:ロシア・中央アジア・コーカサス室に在籍していたときのことです。在任中にロシアによるウクライナ侵略が起きました。そこで、ロシアに進出していた日本企業が撤退や事業縮小を余儀なくされる状況を目の当たりにし、世界的なエネルギー情勢の急変も経験しました。
現場の企業の方々から直接、声や不安を聞いたことが、今でも一番印象に残っています。
――現在はどのような業務に取り組んでいますか?
中村さん:現在は通商政策局のデジタル通商ルール室で、WTOなど国際的な枠組みにおけるデジタル貿易のルールの安定化に向けた取り組みを行っています。
就活生へのメッセージ「日常の不満が、世界とつながっているかもしれない」

――最後に、就職活動中の学生へメッセージをお願いします。
中村さん:日々の生活で感じる不満や課題は、実は世界情勢の変化や、全く異なる分野で起きている問題に起因していることがあるかもしれません。「そういった課題を大局的にとらえて、政策という手段を通じて解決策を考え、実行できる」それが、この仕事の大きな魅力だと思っています。
ぜひ幅広い分野に関心を持ちながら、自分の視点を磨いて、それぞれのフィールドで力を発揮してください。皆さんの新たな視点が、将来の社会を支える大きな力になると信じています。
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中村さんのように、サイクリングや学生インターンといった経験が、世界規模の政策立案という仕事の現場で確かな力になることがあります。少しでも「面白そう」「話を聞いてみたい」と感じたら、まずは気軽に経産省のInstagramをのぞいてみてください。
職場のリアルや若手職員の姿に触れることで、あなたの中にも新しい可能性が広がるはずです。















