「CEO」導入企業は過去最多、背景は?

2026/10/28

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「社長」「部長」「課長」など、会社にはさまざまな役職があります。社会人になって初めて、「CEO=Chief Executive Officer(最高経営責任者)」「COO=Chief Operating Officer(最高執行責任者)」「CFO=Chief Financial Officer(最高財務責任者)」「CTO=Chief Technology Officer(最高技術責任者)」といった肩書を身近に感じた人もいるのではないでしょうか。なかでも、企業の経営トップを示す「CEO」を採用する企業が日本でも増えているようです。

帝国データバンクが発表した「2026年『CEO』導入企業調査」によると、代表者の肩書に「CEO」を採用する企業は、2026年10月時点で1,911社となり、データのある2019年以降で過去最多となりました(対象は「株式会社」「有限会社」「合名会社」「合資会社」「合同会社」の5法人格。CEO対象企業には類似する「COO」「CFO」も僅少ながら含まれます)。

「CEO」導入企業、5年間で1.6倍に

調査は、帝国データバンクが信用調査報告書ファイル「CCR」などの自社データベースから、各年約25~27万社を対象に分析したものです。

2026年10月時点のCEO導入企業は1,911社。前年の1,724社から187社増加し、過去5年間では1.6倍に拡大しました。一方、役職を分析可能な全企業約27万社に占める割合は約0.7%となっています。

まだ割合としては少ないものの、「代表取締役社長」だけではなく、「CEO」という肩書を選ぶ企業が着実に増えていることがわかります。

サービス業だけでなく「製造業」「卸売業」にも

CEO導入の広がりは、ITなど一部の業界だけにとどまらないようです。

2026年に新たにCEOを採用した企業は、新設法人などを除いて170社。このうち最も多かったのはIT関連やコンサルティング業などの「サービス業」で64社でした。次いで「製造業」が42社、「卸売業」が30社となりました。

製造業と卸売業を合わせると72社となり、新たにCEOへ移行した企業の4割超を占めています。卸売業は2022年の13社から2倍超に増えました。

これまでベンチャー企業やIT企業などで目にするイメージが強かったCEOという肩書が、より幅広い業種へと広がっていることがうかがえます。

新たにCEOになった人の平均年齢は55.2歳

CEOを務める人の年齢にも特徴があります。

2026年に新たにCEOとなった代表者の平均年齢は55.2歳で、過去5年間は55歳前後で推移しています。一方、CEO全体の平均年齢は53.9歳。「取締役社長・会長」の60.1歳と比較すると、4.9歳若い結果となりました。

新任CEOは、若い起業家ばかりというわけではなく、既存企業で社長などから肩書を変更したケースが中心となっているといいます。

なぜ「社長」から「CEO」へ?

帝国データバンクは、CEO導入が進む背景として、海外投資家との対話やコーポレートガバナンス改革、グループ経営の高度化などを挙げています。また、企業側では意思決定機能と事業執行機能を分けることなどを目的に導入が進められています。

たとえば森永製菓は2025年4月、コーポレートガバナンスの強化などを目的に、戦略的な意思決定を担うCEOと、事業執行を担うCOOによる経営体制へ移行しました。大手メーカーや金融機関だけでなく、中小企業でも「代表取締役社長CEO」のように肩書を併記する例が増えているといいます。

新社会人も知っておきたい「役職」の変化

会社に入ったばかりのころは、「CEOと社長はどう違う?」「COOやCFOって何?」など、聞き慣れない肩書に戸惑うこともあるかもしれません。

今回の調査からは、日本企業でも従来の「社長」という肩書だけでなく、経営上の責任や役割を示す「CEO」が徐々に広がっていることがわかりました。

就職先や取引先の企業情報、ニュースを見るときには、肩書にも注目してみると、その会社がどのような経営体制をとっているのかを知るきっかけになりそうです。

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