「内定ブルー」との向き合い方。「本当にこの会社で良いの?」と不安を感じたら #キャリアロードマップの一歩目

2021/12/13

社会人ライフ

「内定ブルー」との向き合い方

こんにちは! キャリアカウンセラーの"ひつじ"です。
2021年も残すところ僅かになりましたね。来年就職を迎える方の中には、期待に胸を膨らませる人もいれば、不安を抱えている人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、「今、内定をもらっている会社にこのまま就職して良いのだろうか?」と悩んでおられる方向けのお話をさせてもらおうと思います。
今回のテーマは、内定辞退を奨める内容ではありません。
そして現在、「内定先に何の不安もないよ」という人に、もう1回考え直してみてねと言うつもりもありません。正味、現在悩んでいるという人向けです。私には関係ないよと思う方はスルーしてくださいね。

<目次>
1.「内定ブルー」にかかる人は実は多い
2.悩みの根っこにあるのは「就職活動に対する後悔」
3.社会人になることに対する不安との向き合い方

「内定ブルー」にかかる人は実は多い


内定後から入社までの間に気分が落ち込むことを「内定ブルー」と最近では言い、学生の2人に1人くらいはかかるとも言われています。マリッジブルーやマタニティブルーという言葉もあるように、「人生の大きな転機を前にすると思い悩んでしまう」というのは、人間の性なのでしょうね。

そんな「内定ブルー」について、マイナビ調査報告書にわかりやすいデータがあったので、今回はそれを元にお話させてもらおうと思います。
『2020年卒 マイナビ学生就職モニター調査 7月の活動状況(https://www.mynavi.jp/news/2019/08/post_21137.html)』
報告書は2020年卒のアンケート結果ですが、今のみなさんの思いに近い内容なのではないでしょうか?

<本当にこの会社で良いのか不安に思う理由

1位:この会社できちんと務まるかどうか
2位:悪い評判の口コミで
3位:第一志望の業界・企業ではないので
4位:就職活動内容に対して後悔(心残り)があるので
5位:就業条件が良くない(給与・勤務地・福利厚生等)

悩みの種類は色々ありますが、1位と2~5位は悩みの根本が異なります。なので、その2つを分けて向き合い方を考えていってみましょう。

2~5位:悩みの根っこにあるのは「就職活動に対する後悔」


まずは2~5位の不安について見ていきましょう。この4つは、内定先に対する不満や不安で、根っこには「自身の就職活動に対する後悔」があります。

「もっと就業条件を考えた上で企業選びをしておけば」
「第一志望の内定がもらえるように、もっと頑張れたのではないか」
「もっと評判を調べてから就職活動をすれば良かった」

というような感じで、過去の自分の行動や決断に対する後悔ですね。

悪い評判や口コミに関しては、出所は確かか? 真実なのか? という点は必ず押さえておいた上での話になりますが、これらの悩みに対する究極の解決方法は「内定を辞退し、新たな就職先を探す」というものになります。

ただ、今ある内定を蹴って新たな内定を得た場合、前の内定先という「第一志望」というもの以上に具体的な比較対照が、良くも悪くもありますし、今の内定先より条件の良い先があるかという点も含めて、リスクをしっかりと把握した上で、決断をしていってくださいね。

時期外れでも求人は出ていて、内定をもらえるケースは増えてきています(内定がまだない方には「あきらめるな」とはよく伝えています)。

ですが、就職活動を現在進行形で続けている人と、一旦終了して気が緩んだ人の再始動では分が悪いです。内定を得たことがあるので、成功体験という強みもあるかもしれませんが、「どうして内定を辞退してまで就職活動を再度始めたのか」という点は深く突っ込んで聞かれる部分だと思っておいてください(隠していても何らかの形でバレます)。


嫌なことを言いますが、「あなたの理想が全て叶った完璧な職場」というものはこの世には存在しません。自分がどういった点に重きを置いているのか優先順位はきちんとつけておくことも大事です。

そして、こういった悩みを自分で解決するのが難しいなと思ったら、相談先としては学校のキャリアセンターをお勧めしています。私見ですが、時期外れの求人にキャリアセンターは強いです。就職戦線の現状も知れますし、「内定辞退とまでは考えていないけれども、気持ちに折り合いをつけたい」という時にキャリアカウンセラーがお役に立てると思いますよ。

1位:「この会社できちんと務まるか不安」との向き合い方


次は、内定ブルーの原因第1位「この会社できちんと務まるか不安」という悩みについてみていきましょう。

大半の人が通る道ですね。将来のことをきちんと考えているからこそ感じる不安でもあります。

今とガラリと生活や環境が変わるので、不安になって当たり前です。でも社会人生活って、どうにかなるものなのですよ。あなたが知っているバリバリ働いているカッコイイ社会人も、当たり前ですが新入社員の頃がありました。人は経験によって成長していくものです。どうにかなるだろうと肝を据えることも大切ですよ。

この悩みに対しての解決方法は、「採用してくれた会社の目と自分を信じるのみ」ですが、自分一人ではどんどん深みに落ちて這い上がれそうにない場合は、採用担当者に相談することをお勧めします。

忙しそうな採用担当者に時間を割いてもらうのは申し訳ないと遠慮してしまいそうですが、内定ブルーを拗らせて内定辞退になるよりは採用担当者のダメージは少ないと思って飛び込んでください。

ただ、メールのような即レスしなくても良い方法で悩みを打ち明けると良いかなと思います(即レスを求められるものは負担が大きいのですよ)。そして相談に乗ってもらったら、必ずお礼と事後報告はしておきましょうね。

相談に限らず、人に何かしてもらったらお礼を伝えるという習慣は大事ですよ。

最後に


就職って大きな決断が必要な場面だから悩みますよね。

悩んでも良いんです。

しっかり悩んで、自分の気持ちに折り合いをつけたら、前を向いて頑張っていってもらいたいなって思います。

年が明けると入社まではあっという間です。残り少ない学生生活を有意義に過ごしてくださいね。

ライター:ひつじさん文・ひつじ
キャリアコンサルタント&産業カウンセラー。新卒入社の企業での採用&研修担当を経て、現在はコンサルティング会社にて企業の相談事をメインに活動中。子持ち、資格マニア、雑学大好き。就職転職だけでなく、結婚出産等も含めたキャリア相談に定評あり。
Twitter:@ career_sheep


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