こんにちは。キャリアカウンセラーの"ひつじ"です。
気づけばもう10月。今年はコロナのせいか、例年以上に時間が経つのが早かったような……。
この春に社会人になった方々にとっては、入社早々リモートワークだったり、飛沫防止のアクリル板越しの仕事だったりと、想像していたものとはかけ離れた働き方が待っていて、大変でしたよね。
さて、今回は入社半年を迎えた人向けにキャリアの棚卸しについてお話していこうと思います。
社会人になると1年があっという間に過ぎます。半年や一年の節目を良い機会と考えて、今までの仕事の振り返りをしてみましょう。
<目次>
1.振り返りをする前に大事なのはコレ!
2.半年間の仕事を振り返るために作業をしてみよう!
3.社会人半年目。これからはどういうことを意識して働いていけば良いのだろう?
さあ、振り返りをする前にやっちゃいましょう。
半年間、お疲れさま~!!!
よくがんばったよ、自分!
しんどい日もあっただろうに、よく踏ん張った!
今までと環境がガラリと変わったのに、頑張って順応した自分に拍手~!!!
あっ、呆れて引かないでください(画面を閉じるのは待ってくれ)!
ちゃんとこれには理由があるのです!
以前の記事"「内定取って燃え尽きた」からの一歩はまず○○"でもお話ししましたが、頑張った自分を褒める・ご褒美をあげるって大事なことなのですよ。
学生時代と違って、社会人を評価する指標は複雑です(3年前の記事ですが、"評価される社会人になるには? 入社前に知っておきたい「学校」と「会社」での評価の違い"も参考になりますよ)。
そのため、頑張っても思うような評価が得られなかったり、学校の成績のように頑張りが目に見えないので、モチベーションを維持し続けるのがなかなか難しいんですよね。
そしてモチベーションは人に上げてもらうものではなく、自分でコントロールするものです。自分を褒めるという行為は、自身のモチベーション管理の基本ですので、しっかりと褒めてください。
さて、自分を褒め称えたら、本題に入っていきましょう。
用意するものはノート1冊と筆記具。
「げっ 作業するの?」と面倒くさく感じるかもしれませんが、書き出すことで整理され、今後のキャリアを考える際の資料になる(転職時の職務経歴書作りにも活かせる)というメリットがあるので、やってみてください。
ページを分けて
1.入社前の仕事のイメージ
2.この半年にしてきた仕事
3.辛かったこと
4.楽しかったこと
を思いつくままに書き出していってください。
この半年で電話の取次ぎがスムーズにできるようになったとか、ZOOMの使い方を覚えたとか、そういう些細なものでもオッケーです。
書き出したら、「こういう仕事をしたときに辛かった」「こういうことがあって仕事を楽しいと思えた」という風に、【2・3・4】を関連付けていきましょう。辛かったことはどうやって乗り越えたかについても振り返るとなお良しです。
こうしてキャリアの棚卸をすることで、仕事における自分の得意な点・苦手な点・苦手だけど克服した点・これから克服したい点・これから伸ばしていきたい点などが言語化されていくというメリットがあります。
そして、いざ書き出してみると、「こんなに仕事をしてきたんだ」と思う人もいれば「大した仕事をしてきてないな」って思う人もいるでしょう。特に入社前に良いイメージを持っている人ほど、この半年を振り返ると自身に対して否定的な感情を持ちやすいと思います。
また、入社半年頃というのは、ちょっと社会人生活に慣れて周りを見る余裕ができた分、活躍している(ように見える)同期や学生時代の友人達を見て焦りや不安を感じる時期でもあります。
なので、仕事の棚卸をしたら、次のステップとして、前向きになれるような新たな視野を持っていきましょう。
※このノートは、書き足していくので、大事に保管しておいてくださいね。
以前の記事(「内定取って燃え尽きた。」からの一歩はまず○○)でもお話させてもらったように、人生の目標設定をまずはきちんとしておきましょう。
その上で、これからは「仕事の全体像を理解する」という視野が持てると良いですね。
入社半年頃によく聞く仕事に対する不満は、「思っていた仕事と違った」「雑用ばっかり」というものです。
この悩みに対して、よく私は「打ち上げ花火」を例に出します。
あの一瞬の美しさのために何か月もかかって作りこまれる花火ですが、舞台裏の仕事は私たちには見えませんよね。でも見えないからといって疎かにすると美しい花火は咲きません。それは花火だけでなく、全ての仕事において同じことです(みなさんが参加してきた会社説明会も、裏方の仕事の方が多いんやで)。
少し話は変わりますが、モチベーションの話になるとよく使われる「3人のレンガ職人」という有名なイソップ寓話があります。
ちょっと簡単に説明すると、重たいレンガを運んでは積み上げている3人のレンガ職人に「何をしているのか?」と尋ねたところ。
A:「親方の命令でレンガを積んでいる」
B:「レンガを積んで壁を作っている」
C:「後生に残る大聖堂を作っている」
という回答があったというお話です。
同じレンガを積むという作業であっても、目的が明確化されているかどうかでモチベーションは全く異なるし、仕事を通しての成長も別のものになります(興味のある人は「3人のレンガ職人 10年後」というのを検索してみてださい)。
現在している仕事が「つまらない」と感じる人ほど、「今の仕事が何に繋がる仕事なのか?」「どういう仕事の土台なのか?」を意識していってください。更に、「ここを改善したらやりやすくなるな」という視点もあると良いですよ。
さて、今回は入社半年という節目でお話をさせてもらいました。次は半年後くらいにキャリアの棚卸や目標設定をしていくのが良い機会ですかね。 この連載が続いていたら、入社1年後のキャリアの考え方でもお会いしましょう。
文・ひつじ
キャリアコンサルタント&産業カウンセラー。新卒入社の企業での採用&研修担当を経て、現在はコンサルティング会社にて企業の相談事をメインに活動中。子持ち、資格マニア、雑学大好き。就職転職だけでなく、結婚出産等も含めたキャリア相談に定評あり。
Twitter:@ career_sheep
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