アカウント営業とは？ 仕事内容や必要な能力を知ろう！

「アカウント営業」とは、広告代理店で大口企業を担当するような営業職のことで、アカウント・エグゼクティブ（AE)とも呼ばれています。広告手法や広告媒体、予算などの提案を行うとともに、社内のクリエイティブ部門と連携しながら全体を取りまとめる役割の仕事です。

最近のアカウント営業は、インターネットの広告が普及してきたことなどから、次々に新しい広告媒体が登場してきているため、業務の幅が広がり、複雑化しているようです。今回の記事では、アカウント営業の詳しい仕事内容や求められる能力についてご紹介していきます。

アカウント営業の仕事とは？

大手の広告代理店は、クライアント（広告主）である企業のブランディングやマーケティングを担当しています。アカウント営業はこうした大手の広告代理店に所属して、クライアント（広告主）にとって最適な宣伝戦略や販売戦略を提案する仕事です。

また、クライアント（広告主）の宣伝戦略や販売戦略を実現するために、広告代理店のクリエイティブ部門や社外の制作会社などをプロデューサーとして総括し、広告戦略の進行管理、品質管理なども担当します。アカウント営業が受け持つプロデューサー業務には、スケジュール管理やスタッフの管理、関係する部署の調整役など幅広い業務が含まれます。

アカウント営業に求められる能力とは？

アカウント営業には、英語でのコミュニケーション能力をはじめ、さまざまな能力が求められます。また、最近ではビッグデータの解析能力や解析データをもとにした広告戦略の立案など、思考能力も求められるでしょう。

たとえば新しい広告媒体として注目されている動画サイト「YouTube」を例にとって考えてみましょう。YouTubeにアップロードされた動画には、TrueView広告のインサーチ、インディスプレイ広告などさまざまな広告ツールがあります。また、統計情報がわかりやすく表示されているので、分析によってプロモーション戦略や企業マーケティングにも活用可能です。
アカウント営業の担当者は、分析によって得られたデータをクライアント（広告主）に説明して、YouTube動画を使ったプロモーション戦略やマーケティング戦略を練ります。また、動画サイトの制作者にも、分析したデータを表示して、より宣伝効果のある動画作品の制作を依頼します。

以前の大手広告代理店が扱う広告媒体といえば、テレビCMなどがメインでしたが、近年はインターネットの普及を背景に、さまざまな媒体に掲載するバナー広告、リスティング広告の需要が伸びてきています。そのため、インターネットプロモーションの知識やビッグデータを使ったマーケティングの知識なども、アカウント営業には必要不可欠なのです。

これからの広告業界はアカウント営業がカギになる

かつての大手広告代理店では、アカウント営業はクライアントとクリエイティブ部門とを結ぶ連絡係のような立場でしたが、インターネットが発達したことにより広告媒体が複雑化し、専門的かつ高度な知識が求められるようになっています。その中でアカウント営業は、クライアント（広告主）にとって何をすれば最大限の宣伝効果をもたらすのか、常に考える必要があります。企業のブランディングやマーケティングを受け持ち、広告会社のリソースを最大限に生かした提案をする存在になっているのです。

アカウント営業にはクライアント（広告主）との信頼関係を築くことはもちろん、広告代理店のクリエイティブ部門を仕切るだけの高い能力が必要です。また、マスメディアへのさまざまな展開手法を考える、生活者発想のアイデアプロモーションも求められるでしょう。
今後も広告媒体の複雑化はどんどん加速することが予想されますので、高い能力を持つアカウント営業の存在が、広告代理店の売上げを左右するといっても過言ではありません。

まとめ

今回の記事では、アカウント営業とは？ 仕事内容とは？ についてご紹介しました。最近は、ビッグデータや人工知能（AI）など、これまでなかった道のテクノロジーが次々と登場しています。それに伴い、広告業界のブランディングやプロモーション、マーケティング手法も大きく変化しているので、アカウント営業は常に最先端の情報を入手しながら、最善の戦略を考えるという高い能力が求められます。


・執筆：ヤマダ ユキマル
広告代理店を経て、求人サイトのコンテンツライター、ビジネス関連サイトのライターとして活動中。