【必見】「お心遣い」と「お気遣い」の違いは?例文も紹介【ビジネス用語】

更新:2022/07/28

対人マナー

​「お心遣い」とは、『あれこれと気を配ること。配慮』や『人のためを思っていろいろ気をつかうこと』といった意味があります。​また「ご祝儀」「心づけ」という意味も含まれます。社会人になるとお礼や感謝を伝えるシーンが多々あります。そんな場面に対しても正しいビジネス用語を使って気持ちを伝えるようにしましょう。今回は上司や目上の人、クライアントに感謝を伝えるときによく使う「お心遣い」の言葉の意味と使い方について紹介します。


「お心遣い」とは、『あれこれと気を配ること。配慮』や『人のためを思っていろいろ気をつかうこと』といった意味があります。また「ご祝儀」「心づけ」という意味も含まれます。

一方、似たような意味を持つ「お気遣い」という言葉も。両者には一体どんな違いがあるのでしょうか。今回は上司や目上の人、クライアントに感謝を伝えるときによく使う「お心遣い」の意味や使い方を、「お気遣い」とも合わせて解説します。

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「お心遣い」と「お気遣い」の意味はどんな違いがある?

「お心遣い」と「お気遣い」、とてもよく似た2つの言葉ですが、両者の意味にはどんな違いがあるのでしょうか。「お心遣い」から順番に見ていきましょう。

「お心遣い」とは

「お心遣い」の意味は、

・あれこれと気を配ること。配慮
・人のためを思っていろいろ気をつかうこと
・ご祝儀、心づけ

を指します。

言い回しとしては「お心遣いいただき、ありがとうございます。」というのが基本の形。そのフレーズには「私のような者に気を配っていただき、ありがとうございます。」という、謙譲的な気持ちが込められています。

謙譲(けんじょう)というのは自分を下にした、へりくだった表現なので、それによって相手を高め敬意を示すことになります。「お心遣い」というのは上司や目上の人、お客様、取引先の担当者といった、自分より立場を上に考えなければならない人に用いる言葉です。

「お心遣い」に近い意味を持つものに「ご配慮」「ご厚意」「ご厚情」などの言葉があります。これらを使うのもいいですが、「お心遣い」の方がより親しみやすく、かつ上品さも兼ね備えた印象を受けます。『心』という言葉の持つパワーなのかもしれませんね。どの言葉を使うと、よりその場にふさわしいか考えて表現しましょう。

「お気遣い」とは

一方、「お気遣い」の意味はというと、こちらも「お心遣い」と同様で「あれこれと気を使うこと」を指します。両者の意味はとてもよく似ており、「お気遣い」は「お心遣い」の類語であると言えるでしょう。

ではこの2つの言葉にはどんな違いがあり、どのように使い分けされているのでしょうか。

両者の違いは何?

「お心遣い」と「お気遣い」の違いを2点ご紹介します。

・「お心遣い」にはご祝儀などの金銭的な意味もあるが、「お気遣い」にはない。
・「お気遣い」はその場その場での『行動』にフォーカスし、「お心遣い」の方はより深い、あるいは継続的な配慮を指すことが多い。

たとえば、「お気遣い」の代表的なフレーズは「どうぞお気遣いなく」ですが、これは先方のご自宅を訪問した時によく使います。お茶の用意や片付けなどの行動にフォーカスし、「何も気にしないでくださいね」と伝えているわけです。これを「お心遣いなく」とは言いません。

「お心遣い」の方は、こちらの置かれた状況や気持ちをより深く考慮して下さった上での言動を指すことが多いです。たとえば、体調を崩して入院することになった時にわざわざ駆けつけて下さったり、お見舞いの品をいただいたり、入院中にも継続的に温かいメッセージをいただくようなケースは「お心遣い」に当たるでしょう。

「お心遣いをいただき〜」を使った例文

お心遣い 例文

では「お心遣いをいただき〜」「お心遣い」を使った例文をご紹介します。

<例文1>
「先日はわたくしの転勤に際し、お心遣いを頂き誠にありがとうございました。おかげさまで○○することができました。」

<例文2>
「このたびの弊社営業所開設に際しまして、ご祝電とお花を頂戴し、温かいお心遣いに深く感謝いたしております。」

これらは直接言うだけでなく、挨拶文やビジネスレターにもおすすめの表現です。ただし、ここで注意点です。報告書や依頼書などのビジネス文書で使うのは適当ではありません。ビジネス文書で使いたい場合には「お心遣い」の代わりに「ご配慮」を使うと良いでしょう。

もう1つの注意点は、先ほどお伝えしたとおり、自分より立場が上の人に対して使うということ。普段の生活の中で誰かに気を遣ってもらったり、プレゼントをもらったり、助けてもらったりしたときにはお礼を伝えるのがマナーです。それは仕事の場でも変わりありません。

この時、同僚や自分より立場が下の人に対してであれば、「〜してもらってありがとうございます。」で十分。立場が上の人に対しては「お心遣い」を含んだ表現を使うと好印象です。

「お気遣いをいただき〜」を使った例文

次に「お気遣いをいただき〜」「お気遣い」を使った例文をご紹介します。

<例文1>
「先日は夜遅い時間にもかかわらず、アドバイスなどお気遣いいただきありがとうございます。」

残業で夜遅くなっても終わらない…。そんな時に上司からねぎらいの言葉やアドバイスをもらえると嬉しいですよね。孤独な気持ちが少し和らいだりするものです。後日、感謝の気持ちを上のような表現で伝えることができればベターです!

<例文2>
「(訪問先にて)どうぞお気遣いなさらないでください。」

こちらも「お気遣い」の鉄板表現です。友人などの親しい間柄なら「お気遣いなくー」でOKですが、ビジネスシーンではより丁寧な表現を用いるようにしましょう。

基本的には「お気遣い」の方も、自分より立場が上の人に対して使います。仕事の取引先に対しても使いやすいので、どんどん使いこなしていきましょう。

まとめ

「お心遣い」「お気遣い」は、ともにコミュニケーションを円滑にする、どこか品のある言葉。両方とも「あれこれ気をつかうこと」という意味があり、よく似ていますが、ちょっとした気遣いに対しても使われる「お気遣い」の方が最初は出番が多いかもしれませんね。

ビジネスシーンでも、感謝の気持ちを優しく表現する言葉として「お心遣い」「お気遣い」はぴったり。「礼儀正しいな」と好印象を持ってもらうこともできます。両者の微妙なニュアンスの違いを理解して、是非使いこなしてくださいね。

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文・マイナビ学生の窓口編集部

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