メールの宛名で「殿」を使うのは適切? 「様」との正しい使い分けも解説

2018/06/20

社会人ライフ全般

手紙や書類などで相手の名前を書く際、一緒に添えられる「殿」と「様」という言葉。相手に失礼がないよう、その使い分けをしっかりと理解しておく必要があります。最近はあまり「殿」を使うことがなくなりましたが、いまだに公文書などでは「殿」をよく見かけます。知識として頭に入れておくと、ビジネスシーンで役立つことがあるはずです。

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「殿」と「様」はどういう使い方をするのか

「殿」といえば殿様を連想し、目上の人に対して使う言葉だと思う方が多いかもしれません。しかし実はその逆で、「殿」は目下の人に対して使う敬称となります。間違えて、目上の方へ「殿」の敬称を付けるようなことがないように注意しましょう。

これに対して「様」は、男女を問わず目下の人に対しても目上の人に対しても使用できます。もし「様」か「殿」で迷ったときには、「様」で統一するようにしてください。

「殿」は国語審議会で「公用文の「殿」も「様」に統一されることが望ましい」と建議されていますが、いまだに公用文では「殿」が使われています。省庁の公文書などにも、「○○市選挙管理委員会殿」「国立国会図書館○○課長殿」のように、宛先に「殿」の敬称が付いています。

なお、ここで間違いやすい肩書がある上司の敬称について触れておきましょう。係長や課長、部長、専務など役職名がある場合、事務的な書類では「様」の敬称を付けないのが一般的です。もし「様」の敬称を付ける場合は「○○株式会社 ○○部 課長 ○○ 様」としましょう。「○○株式会社 ○○部 ○○課長 様」は間違いです。

「殿」と「様」の歴史

昔の日本では、人名ではなく邸宅の尊称として「殿」の敬称が使用されていました。古い京都の公家屋敷の地図を見ても、「三條殿」「九條殿」「川端殿」「土御門殿」「烏丸殿」といったように、屋敷名(主に屋敷がある地名)に殿の敬称を付けて呼んでいたことがわかります。

鎌倉時代に入ると、殿よりもさらに高い敬称として「様」が使われるようになります。江戸時代には、「殿」「様」以外に「公」「老」など4つの敬称がありました。その中でもっとも位の高い敬称が「様」。「様」の以下には「公」、「殿」、「老」と続きます。
そして明治に入り、陸軍などで階級の低い兵隊に「殿」が使われるようになりました、この流れから主に官公庁などではいまだに「殿」が使用されています。

メールでの「様」や「さま」「さん」の使い分け

メールを送る相手との関係性によって、名前に付ける敬称が変わってきます。一般的な敬称の使い分けについて、詳しく見ていきましょう。

・会社で毎日顔を合わす上司
○○様、○○部長、○○課長、○○係長

・オフィス内で和気あいあいいつも話をしている間柄
○○様、○○係長

・同じ部署の同僚
○○様、○○さま

・同じ部署の部下
○○様、○○さま、○○さん、○○くん、○○殿

・取引先の会社
○○株式会社 ○○課課長 ○○様
○○株式会社御中
○○株式会社 ○○部長
○○大学 ○○先生
○○大学 教授 ○○先生
○○大学 教授 ○○様

・一斉送信の場合
○○部 関係者各位


「御中」と「様」の併用は間違い

会社や組織宛には「御中」を付けますが、会社名に「御中」を付けたうえで担当者にも「様」を使用していることがあります。これは、間違いなので注意するようにしましょう。正しい使い方は、「○○株式会社 ○○ 様」です。

なお、会社が宛名の場合は「○○株式会社 御中」となります。「○○株式会社 御中 ○○ 様」は、「御中」と「様」を二重に使っていることになるので誤りということになります。

まとめ

「殿」を最上級の敬称と考えていた人は、この機会に正しい使い方を覚えて、誤った使い方をしないように注意しましょう。迷ったときは「様」を使っておけば問題ありません。親しみを込める意味などから、「さん」の敬称が用いられているのを見かけることがあります。ほとんどの場合は問題ありませんが、中には違和感があるという方がいるかもしれません。そのため、どんなに親しい間柄でも、メールでは「様」の敬称を使うほうが無難です。

・執筆:ヤマダ ユキマル
広告代理店を経て、求人サイトのコンテンツライター、ビジネス関連サイトのライターとして活動中。

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