よく聞く「ブルー・オーシャン」の意味とは? 例文つきで使い方を解説!

更新:2023/08/17

ビジネス用語

社会人になって「ブルー・オーシャン」という言葉を初めて耳にしたという人も多いのではないでしょうか。

「ブルー・オーシャン」とは、競争相手のいない未開拓の市場のこと。元々はビジネス用語ですが、最近ではカジュアルなシーンでも使用されることが増えています。

ここでは「ブルー・オーシャン」の意味や使い方を、例文付きで解説。対義語となる「レッド・オーシャン」の意味も解説しますので、この機会に理解を深めましょう。


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「ブルー・オーシャン」とは?

ブルー・オーシャンとは?

「ブルー・オーシャン」とは、競争相手のいない未開拓の市場という意味です。

フランスの大学院の教授であるW・チャン・キムとレネ・モボルニュが、「ブルー・オーシャン戦略」という共著の中で2005年に提唱したビジネス用語になります。

ブルー・オーシャンな職業とは将来性の高い職業のこと

職業においてのブルー・オーシャンとは、将来性の高い職業のことです。

これからニーズが増えていく可能性はあるが、なり手がまだ少ない職業ということになります。

ブルー・オーシャンな職業は、誰もが知っているような職業というよりは、まだあまり知られていない職業である傾向があります。

転職や就職サイトでは、各ジャンル別に「この資格を取得すれば、キャリアアップの道が拓ける」のように「資格+キャリアマップ+職業」のセットで紹介されることも多いです。

「レッド・オーシャン」と「ブルー・オーシャン」の違い

ブルー・オーシャンの対になる言葉としてキムとモボルニュが使っている言葉が、「レッド・オーシャン」です。

レッド・オーシャンとは、競合する企業が林立して飽和状態にあり、血みどろの競争(←赤のイメージ)が行われている既存市場のことです。

レッド・オーシャン市場は、既にライバル企業がたくさんいる状態です。その中で競争に勝って、シェアを獲得していくのは容易ではありません。

私たち消費者がよく目にする商品やサービスは、大抵レッド・オーシャンであることが多いです。日用品でいえば、シャンプー1つとっても、たくさんのブランドの商品が出ていますね。

一方、ブルー・オーシャン市場は、まだライバル企業が少ないという特徴があります。そして、今はレッド・オーシャンだとしても、その多くは昔はブルー・オーシャンだったのです。

企業における「ブルー・オーシャン戦略」とは

ブルー・オーシャン戦略とは

よく言われる企業におけるブルー・オーシャン戦略とは、競争の激しい既存の市場ではなく、まったく新しい市場を創造的に開拓していく戦略のことを指します。

ブルー・オーシャン戦略においては、

・低コスト
・オリジナリティ

を追求していくことが重要とされます。

低価格かつオリジナリティのある商品やサービスによって、新しい価値を提供し、今までなかった新しい市場を創出していくということです。

ブルー・オーシャン市場にいれば安泰?

レッド・オーシャンではなくブルー・オーシャンにいれば、常に安泰かというとそうではありません。

ブルー・オーシャン市場は、後から次々と競争相手が参入してきます。簡単に模倣されるような商品だった場合、あっという間にレッド・オーシャンになってしまいます。

ブルー・オーシャンは、あくまで競争相手がいない、または少ない市場であって、楽をして簡単に儲かる市場ではありません。しっかりとした戦略と参入後の遂行力が必要なのです。

レッド・オーシャン市場からブルー・オーシャン市場が見つかることも

ブルー・オーシャンとレッド・オーシャンは、まったく関係がないわけではありません。

例えば、かつての格安スマホ市場はブルー・オーシャンでしたが、既存のスマホ市場すなわちレッド・オーシャンの中から生まれたブルー・オーシャンと言えます。

ビジネスシーンでの「ブルー・オーシャン」の使い方

ブルー・オーシャンの使い方

ビジネスシーンでは「ブルー・オーシャン」と単独で使われるほか、「レッドオーシャン」ともセットで

・ブルー・オーシャン戦略
・ブルー・オーシャン市場
・レッド・オーシャン戦略
・レッド・オーシャン市場

のように使われるのが基本の使い方です。

これらは、キムとモボルニュの共著の書名でもある「ブルー・オーシャン戦略」からきています。

また、ブルー・オーシャンは、未開拓の市場を単に発見するだけではなく、戦略を練って自ら創り上げるもののため、

・ブルー・オーシャンを発見する
・ブルー・オーシャンを開拓する
・ブルー・オーシャンを創造する

といった使い方をすることも多いです。

「ブルー・オーシャン」を使った例文

ブルー・オーシャン 例文

ビジネスシーンで実際に使われるブルー・オーシャンの例文を紹介します。

<例文1>

「ユニクロのブルー・オーシャン戦略は、ヒートテックなどの商品で『高機能』と『低価格』を両立させることだった。」

キムとモボルニュは、ブルー・オーシャンを開拓する上で「差別化」と「低コスト化」を同時に実現するべきだと述べています。

なぜなら、ブルー・オーシャンに後から参入してくる模倣商品が、元祖商品と品質に差が無くしかも安価だと、元祖の商品が負けてしまうからです。

ユニクロの服は高機能に加え、驚きの低価格だったことが「今までになかった!」と喜ばれ、競合他社を大きく引き離したのです。

<例文2>

「家庭用ゲーム機のブルー・オーシャンは、リアルな映像よりも家族みんなで遊べる手軽さだった。」

任天堂のWiiは、より高性能&高価格になりつつあった家庭用ゲーム市場の中で、子どもからお年寄りまで3世代で楽しめるゲーム機という新しい発想でブルー・オーシャンを創造しました。

<例文3>

「ブルー・オーシャンは開拓がゴールではなく、その先の戦略も必要だ。」

ブルー・オーシャン市場は、時代の流れと共に変化していくため、常に戦略を練っていくことが必要だという意味の例文です。

たとえばWiiはスマートフォンの無料ゲームアプリにとって変わられました。任天堂がWiiというブルー・オーシャンでひとり勝ちしていた間に、その裏では着々と、無料ゲームアプリという別のブルー・オーシャンが創造されていたのです。

まとめ:「ブルー・オーシャン」の意味をしっかり押さえて

ビジネス用語「ブルー・オーシャン」を、例文付きでご紹介しました。本来はビジネス用語の「ブルー・オーシャン」ですが、恋愛などプライベートでも使われることがあります。

たとえばライバルが多い異性について「彼女(彼)はレッド・オーシャンだ」や、モテて仕方がなかった合コンの感想で「昨日の合コンは、ブルー・オーシャンだった」など。

それから就職・転職の際に、競争相手が少ない企業のことをブルー・オーシャンと表現することもあります。

このように、カジュアルに使われることも増えていますので、本来の意味をしっかり捉えておくようにしましょう。

文・マイナビ学生の窓口編集部

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