「イニシアチブ」とは? 意味や使い方、類語を分かりやすく解説【例文つき】

更新:2024/07/17

ビジネス用語

イニチアチブとは? 意味 使い方 類語

イニシアチブとは主に「主導権」という意味で、ビジネスシーンや行政のほかスポーツ、日常生活まで幅広く使われている言葉です。

「イニシアチブを取る」「イニシアチブを握る」と表現されることが多いので、フレーズごとにセットで覚えておくと、ビジネスシーンでも使いやすく便利です。

今回はこの「イニシアチブ」という言葉について、正しい意味や使い方を例文とともに解説。意味が似ている類語もあわせてご紹介します。

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イニシアチブとは

イニシアチブとは

イニシアチブの正しい意味と「イニシアティブ」との違いについて、分かりやすく解説します。

イニシアチブの意味

「イニシアチブ」とは、英語の“initiative”が元となるカタカナ言葉です。

英語の“initiative”には「自発性」「率先」「主導的な」などの意味があり、ビジネス用語としては概ね「主導権」「先導」という意味で用いられています。

つまり率先して発言したり行動したりと、積極的に動くことで周囲を導くことを指します。例えばビジネスシーンにおいて、取引先との商談を上手くこちらのペースで導くことなどが当てはまるでしょう。

積極的に動いて先導するだけでなく、主導権を握ることで「自分の側が優位な立場で事を進める」といったニュアンスも持っているのがイニシアチブの特徴です。

また、イニシアチブは政治の分野において「国民発案」という意味を持つことも。国民自らが、直接的に法令の制定や改廃を提案できる権利のことを指します。

日本では国民全体が参加するような発案制度は設けられていませんが、地方自治法に基づく条例改廃請求制度があります。

イニシアティブとの違い

イニシアチブとよく似た言葉で、イニシアティブという単語を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

英語の発音により近い表現としてイニシアティブが使われることもありますが、この2つは全く同じ意味です。つまり発音の違いでしかありません。

使い分けもなく、どちらが間違いということもありませんので、周りに合わせて適切と思われる方を使うといいでしょう。

イニシアチブのビジネスでの使い方

イニシアチブの使い方は、基本的なパターンとしては、

「イニシアチブを取る」
「イニシアチブを握る」
「イニシアチブを持つ」

といった表現が多いです。「主導権」という言葉に言い換えができる形で用いられていることが分かります。

ほかにも別の単語をともなって使われることもあります。何点かご紹介しましょう。

戦略イニシアチブ

戦略イニシアチブとは、企業や行政が「成長戦略」を策定し、それに対して主体的に取り組むことを指します。つまり「積極的な取り組み」という意味でイニシアチブが使われているのです。

環境イニシアチブ

環境イニシアチブも先ほどの戦略イニシアチブと同様、環境に対する積極的な取り組みという意味合いです。環境のための「構想」と言い換えることもできます。

例えば省エネ効果のある設備やシステムの導入を促進するための政策などが、環境イニシアチブにあたります。

スポーツ分野のイニシアチブ

ビジネス以外では、スポーツの分野でもイニシアチブが使われることを補足しておきます。サッカーやテニスのように相手と対戦をするスポーツで、イニシアチブを使うことがあります。

例えば「イニシアチブを取られた」というと、相手のペースにはまってしまってゲームを有利に展開できなくなったことを表しています。

イニシアチブを使った例文

イニシアチブを使った例文

イニシアチブを使った例文をご紹介します。

「仕事でお客様と話をするときは、会話のイニシアチブを取るよう意識している」


お客様との会話においては、限られた時間を有効に使って伝えるべきことをしっかり伝えるためにも、会話の主導権を取るように意識しているという意味です。

相手のペースにのまれてしまうと、しっかりアピールできないまま時間だけが過ぎていってしまうことにもなりかねません。

「業界でイニシアチブを握るために必要な能力とは何か?」


業界での主導権を握って、リーディングカンパニーになるために必要なことは?と議論している例文です。

「イニシアチブを取ったつもりが手のひらで踊らされていた」


こちらが主導権を取っていたつもりになっていたが、実は相手の策略にはまっていただけで、本当に主導権を握っていたのは相手だったという意味の例文です。

ビジネスの世界では、競合相手に主導権を握っていると錯覚させることで自らが優位に立つ戦法をとらねばならない状況に陥ることもあるでしょう。主導権を握っていると感じるポイントを理解することは重要かもしれませんね。

イニシアチブの類語

イニシアチブの類語

イニシアチブの類語には次のような言葉があります。

・主導権
・先導
・率先


このように、イニシアチブを日本語に直したときの言葉が類語として適切です。

また、「大統領が主導権を握る」という表現は「大統領が指導力を発揮する」とも言い換えられるので、「指導力」「リーダーシップ」も意味が似ている言葉だといえます。

ただし「指導力」「リーダーシップ」は指導者として統率していくスキルを指しており、必ずしも自らが率先して動くとは限りません。

対してイニシアチブの方は、自らが率先して動くことで周囲を導くという「積極的な言動」の意味合いをより強く含んでいる点に注意しましょう。

まとめ

イニシアチブ まとめ

イニシアチブの意味や使い方に対する理解は深まったでしょうか? ビジネスの世界では、競合他社に主導権を握られっぱなしでは経営に影響しますよね。

どのようにしたらこちらが主導権を握る事ができるのか、そんなことを考える際はぜひ「イニシアチブ」という言葉を思い浮かべて使いこなしてみてくださいね。

(学生の窓口編集部)

学生の窓口編集部

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