◆ご高配の例文
「ご高配」は、おもに手紙の前文か末文で活躍します。例文を挙げてみましょう。
■前文
(拝啓、謹啓などの頭語、時候のあいさつに続けます。)
「拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。また、平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。」
■末文
「ここに謹んでご報告申し上げますとともに、これまでの皆さまのご支援ご高配に心より感謝申し上げます。」
「ご高配」は配慮や心配りを相手に求めるものではない、との観点から、末文における「今後とも何卒ご高配賜りますよう、お願い申し上げます。」のような使い方は誤用であるという意見もありますので、心配なら他の言い回しを使いましょう。
「ご高配」は、おもに目上の人や立場が上の人に対して使用しますが、ほぼ同じような意味で使えるのが「ご配慮」です。こちらは対象が目上の人でも目下の人でも、また、個人、企業・団体を問わないため、「ご高配」よりも使い勝手がいいかもしれません。他にも、「お心遣い」、「お引き立て」、「ご愛顧」、「ご支援」、「御厚情」などいくつかありますが、微妙にニュアンスが違いますので、使い方を間違えないように注意しましょう。
「ご高配」の意味や使い方についてご紹介してきましたが、目上あるいは自分より立場が上の人に対し敬意を払って使う表現だというポイントを押さえておけば、まず間違いありません。「ご高配」に限らず、意味や使い方を理解せずに使っている言葉がありませんか? 常套句で相手に対して丁寧な対応を心掛けることは大切なことですが、使い方を間違ってしまっては逆効果です。きちんと意味を理解し、上手に使って、相手にいい印象を持ってもらいましょう!
文・学生の窓口編集部