「石の宝殿」「1つの岩でできた寺院」冒険心をくすぐる世界のでっかい石の遺跡5選

更新:2018/04/26

社会人ライフ

「石の宝殿」「1つの岩でできた寺院」冒険心をくすぐる世界のでっかい石の遺跡5選

人類には「巨石信仰」というものが共通してあるようで、世界中に巨石を使った遺跡があります。巨大な石を使った遺跡や遺構を実際に見ると、その圧倒的な迫力に心打たれるものです。そこで今回は、「大きいことはいいことだ!」というわけで、世界にある巨石についてご紹介します。

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■世界最大の切り石! 「トリリトン」

レバノンに「バールベック」という遺跡があります。ここには「ジュピター神殿」の遺構があるのですが、その土台部分に「トリリトン」という三つの巨石が組み合わされて使われています。一番大きいものは長さ18m、幅4m、高さ4mという巨石で、重量は650-970トンと推定され、建物に使われた切り石としては世界最大のものといわれています。

また、建物に「使われなかった」世界最大の切り石もこのバールベック遺跡にあります。ジュピター神殿から1kmほど離れたところにある「南方の石」と呼ばれる巨石で、長さ21.5m、幅4.8m、高さ4.2mで、重量は2,000トンと推定されています。

この「南方の石」は、「切ったのはいいがあまりに重すぎて運べなかったのでは?」といわれています。

■ずーっと石の列が続く! フランスの「カルナック列石」

フランスの北西海岸にあたる「カルナック」には、「石の並木道」といわれる不思議な巨石の遺構があります。3,000近い巨石が、ずーっと列状に約4kmも並べられているのです。中には高さ4mを超えるような巨石もあります。この石の列は有史以前の遺構といわれ、いったい誰が何のために造ったのか分かっていません。

■日本にもある! 「石の宝殿(ほうでん)」

日本にも謎の巨石があります。兵庫県高砂市にある生石(おうしこ)神社のご神体「石の宝殿」は、長さ7.2m、幅6.4m、高さ5.7mとほぼ立方体をした巨石で、その重量は500トンと推定されています。この巨石の下には水がたまっていて、まるで浮いているように見えます。

これはいったい何なのでしょうか? 「古墳の石棺式石室に使うものを、造りかけで放棄したのでは?」といった考察がされています。

■岩を掘って造った! 「カイラーサナータ石窟寺院」

インドには「エローラ石窟群」と呼ばれる世界遺産があります。5-10世紀の間に、「仏教」「ヒンドゥー教」「ジャイナ教」の寺院群が、岩を掘り抜いて造られました。中でも特に有名なのが「カイラーサナータ石窟寺院」です。

「カイラーサナータ石窟寺院」はヒンドゥー教の寺院で、三方を掘って、巨大な岩の塊を掘り出し、それをさらに彫って寺院に仕上げています。つまり、彫刻で寺院を造ったようなもので、この寺院は1個の岩なのです。

ここまで苦労するなら石材を組み上げて造った方が楽なのでは? などと思いますが、それでは駄目だったのでしょうね。

■実は一枚岩です! スフィンクス

エジプトの「ギザの大ピラミッド」のそばに大きな「スフィンクス」が座っていますね。これが巨大な一枚岩でできていることをご存じでしょうか(ただし頭の部分は違います)。前足の部分に飾り板で覆った部分が残っているため、れんがみたいなものを組み上げて造ったと思う人が多いようですが実は違います。

頭の部分以外は、石灰岩の巨石を彫って造られていて、一枚岩の彫像としては世界最大のものといわれています。スフィンクスがでっかい岩だといわれると、なんだか不思議な気持ちがしませんか?

世界にはまだまだ不思議な巨石がたくさんあります。イースター島のモアイなども魅力ある巨石の遺跡ですし、「オルメカヘッド」というでっかい顔の「巨石人頭像」などもインパクトのある巨石の一つといえるでしょう。

皆さんも興味が湧いたら、ぜひ世界中の巨石の遺跡・遺構を実際に見に行ってみてください! その迫力に魅了されることでしょう。

写真はバールベック遺跡の「南方の石」。(C)Ralph Ellis

(高橋モータース@dcp)

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